著者
藤間 功司 鴫原 良典 富田 孝史 本多 和彦 信岡 尚道 越村 俊一 藤井 裕之 半沢 稔 辰巳 正弘 折下 定夫 大谷 英夫
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
海岸工学論文集 (ISSN:09167897)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.1381-1385, 2005
被引用文献数
2

2004年12月26日に発生したインド洋津波は, 震源から2, 000km離れたモルディブでも人的・物的に大きな被害をもたらした. そこでモルディブで現地調査を行った結果, モルディブの痕跡高が0.6-3.4m程度であること, リーフが発達している場所でも必ずしも痕跡高が小さくなっているわけでないこと, また南マレ環礁で複雑な流れが観察されており, 環礁内の津波の挙動が複雑であることなどが分かった. モルディブの津波に対する安全性を高めるには強固な構造物や人工地盤などの整備が必要である.
著者
高橋 彰 若林 宏 本多 和彦 加藤 忠哉
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.269-274, 1978
被引用文献数
1

ABおよびABA型のスチレン-テトラヒドロフランブロック共重合体 (テトラヒドロフランプロックの分子量60,000~70,000) のぬれと表面のモルホロジーを検討した. シクロヘキサン溶液から製膜したフィルムへの水の接触角 (θ) 測定とオスミウム酸で染色したフィルムの電子顕微鏡観察を行った. cosθはブロック共重合体の組成に依存せず, テトラヒドロフランに富む共重合体のぬれはポリスチレンにほぼ同じであり, スチレンに富む共重合体はこの逆であった. 電子顕微鏡写真の解析からスチレン部の表面組成を求めた. スチレン部あるいはテトラヒドロフラン部の表面への蓄積はテトラヒドロフラン部の結晶化または界面活性によることが示された. cosθ, すなわち, ぬれは表面のモルホロジーに無関係に共重合体の表面組成の関数であることが分かった.
著者
富田 孝史 本多 和彦 河合 弘泰 柿沼 太郎
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
海岸工学論文集 (ISSN:09167897)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.1326-1330, 2005-10-07 (Released:2010-06-04)
参考文献数
6
被引用文献数
1 4

2004年の台風16号は, 瀬戸内海東部の沿岸に大きな高潮被害を発生させた. これは, 台風による潮位偏差が極めて大きかったというよりも, 最大潮位偏差の発生が大潮の満潮に重なったためである. 現地調査によると, 備讃瀬戸を挟んで香川県側と岡山県側では高波の有無の影響により被害の様相は異なった. 瀬戸内海における高潮の再現計算を実施したところ, 海域の全体で潮位偏差は観測値よりも小さくなり, 天文潮位の変動を考慮すると備讃瀬戸ではさらに10cm程度小さくなった. そこで, 高松市の沿岸での海水位を観測値に合わせ込み, 市街地の浸水計算を実施した. その結果, 計算による浸水状況は実際の状況によく一致した.
著者
大谷 英夫 藤間 功司 鴫原 良典 富田 孝史 本多 和彦 信岡 直道 越村 俊一 折下 定夫 辰巳 正弘 半沢 稔 藤井 裕之
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
海岸工学論文集 (ISSN:09167897)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.1376-1380, 2005
被引用文献数
2

インド洋大津波は震源から2000km離れた環礁島モルディブにも大きな被害を残した. 空港島では, 護岸や建屋の被災, 10時間の空港閉鎖等の被害が見られたのに対し, それに隣接するマレ島では死者は無く, 建屋の被害もわずかと, 被災規模の差が大きい. また, マレ島では護岸が津波の被害を食い止めたと指摘されているが検証はなされていない. 本研究では, マレ島の浸水域, 空港島の津波痕跡高, 状況証言, 構造物破壊形態について現地調査を行い, 津波痕跡および被災状況の実態を明らかにした. さらに, 伝播計算を援用し津波の挙動を明らかにし, 被災メカニズム, 護岸・離岸堤の効果を検証した.
著者
内田 吉文 本多 和彦 吉村 藤謙 間瀬 肇 加藤 英紀 片山 美可 米澤 泰雄
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.I_1366-I_1370, 2011 (Released:2011-11-09)
参考文献数
7

In the Ise Bay, there is a problem of drifting debris. This study examines the validity to use an Artificial Neural Network (ANN) for the prediction of collection position of the drifting debris. The ANN model predicting the positions of debris generation and debris accumulation is constructed by checking suitable input data and ANN parameters and transfer function. The resulting ANN gives good predictions: 1) The fit ratio of the drifting debris generation positions is 83%; 2) The fit ratio of drifting debris accumulation positions is more than 50%; and 3) In front of Yokkaichi city and southward of Centrair (The central Japan International Airport) are the main places where drifting debris gathers.