- 著者
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橋本 聡子
本間 さと
本間 研一
- 出版者
- 公益社団法人 日本薬理学会
- 雑誌
- 日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
- 巻号頁・発行日
- vol.129, no.6, pp.400-403, 2007 (Released:2007-06-14)
- 参考文献数
- 12
- 被引用文献数
-
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睡眠に関する悩みを持つ人の割合は,日本においても増加の一途である.体内時計は,自然な睡眠を駆動しており,体温やホルモン分泌と同様,サーカディアンリズムを示す.このリズムの中枢時計は視交叉上核にあり,24時間/1日に同調するためには光が最も重要な因子であることが知られている.睡眠覚醒リズムに関連した振動体仮説には,2振動体仮説と2プロセス仮説が上げられ,同調機序が異なる.近年,哺乳類において,サーカディアンリズムに関する時計遺伝子の研究が進んでおり,ヒトにおいても睡眠相前進症候群にこの関与が示唆されている.