- 著者
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正井 泰夫
松本 園子
- 出版者
- The Association of Japanese Geographers
- 雑誌
- 地理学評論 (ISSN:00167444)
- 巻号頁・発行日
- vol.44, no.1, pp.1-13, 1971-01-01 (Released:2008-12-24)
- 参考文献数
- 6
- 被引用文献数
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関東地方における市街地(都市)の分布は,明治・大正・昭和の3期においてそれぞれ異なるパターンをもっている.明治・大正期については,大縮尺地形図および利用可能な市街地人口統計から平均市街地人口密度を求め,図上測定によって得られた市街地面積にかけ合わせて市街地人口を求めた.昭和期については,人口集中地区平均人口密度により,市街地人口を求めた.3期とも,人口1,000人以上の市街地をすべてプロットし,分布のパターンを分析した.その結果,明治期は中心地型と宿場町型の分布,大正期は中心型,昭和期は中心地型と衛星都市型の分布が明瞭に認められた.また,東関東と西関東においては,少なくとも最近までは,かなりの差異が分布に見られることが証明された.