著者
本谷 亮 松岡 紘史 小林 理奈 森若 文雄 坂野 雄二
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.13-20, 2011-01-31 (Released:2019-04-06)
被引用文献数
1

本研究の目的は、緊張型頭痛患者を対象として、痛みの臨床症状と心理的要因である痛みに対する認知的要因・感情的要因が、緊張型頭痛患者の抱える生活支障度の身体的側面、社会的側面、精神的側面をそれぞれどの程度予測しているか明らかにすることであった。成人の緊張型頭痛患者73名を対象に質問紙調査を行い、重回帰分析を用いて、緊張型頭痛の生活支障度の各側面に対する予測要因を検討した。その結果、生活支障度の中でも身体的側面に関する生活支障度に対しては痛みの臨床症状が予測しているが、社会的側面や精神的側面に関する生活支障度に対しては、痛みに対する破局的思考や逃避・回避行動といった痛みに対する認知的要因・感情的要因が強く予測していることが明らかとなった。キーワード:緊張型頭痛頭痛症状痛みに対する破局的思考逃避・回避行動生活支障度
著者
新井 亘 上田 恵子 岡添 進 矢吹 直寛 小林 理栄 松木 祥彦 矢嶋 美樹
出版者
Japanese Society for Infection Prevention and Control
雑誌
日本環境感染学会誌 (ISSN:1882532X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.142-148, 2012

上尾中央医科グループ薬剤部では,感染制御専門薬剤師を育成する支援として,2006年度から定期的に研修会を開催している.2010年度からは,日本病院薬剤師会の感染制御専門薬剤師または感染制御認定薬剤師にて運営委員会を結成した.年度始めに研修会の参加者を募り,感染制御チームの活動や感染症治療の症例の提出を依頼した.<br>   2010年度は19施設から36名の参加者があり,47事例を収集した.その中から運営委員会の委員(以下,運営委員)にて薬剤師が日常的に遭遇する16事例を選択し,発表者を定めるなどの年間計画を立案した.事前に運営委員にて研修資料を基準に基づいて内容の確認を行い,必要に応じて修正を依頼した.研修会は年間4回開催し,少人数による討論形式で行った.36名中25名が4回通して継続した参加であった.参加者を対象とした研修後の調査では,薬剤師の感染制御に関する関心が高かった.年度末に行った感染に関連する業務の実施率の調査では,研修会参加施設群において不参加施設群と比較して高かった.研修によって施設間の情報の共有や感染対策の支援体制が促進し,対応の多様性を検討することができる内容であると思われる.感染制御専門薬剤師または感染制御認定薬剤師が研修会を運営することは,専門特化した人材育成のために重要な任務を担っているといえる.<br>
著者
岡部 卓 小林 理 西村 貴之
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究の目的は、生活保護受給有子世帯を対象とし貧困の再生産(世代間継承)解消の観点から学習・進学支援に関する研究を行うことであった。以上の研究目的を踏まえて、本研究事業では以下3つの研究が実施された。第1に、生活保護受給世帯の養育者に対する調査(アンケート調査・インタビュー調査)ならびに支援者調査(ソーシャルワーカー、関係機関)を実施し、その結果を分析している。分析結果からは、養育者や子どもの直面する課題などが析出された。第2に、受給有子世帯に対する支援プログラムを、神奈川県と共同で開発した。第3に、プログラムの効果を測る評価指標を開発し実際に効果測定を行っている。
著者
土屋 亮輔 栗栖 宏多 後藤 秀輔 小林 理奈 小泉 博靖 櫻井 寿郎 小林 徹 竹林 誠治 瀧澤 克己
出版者
一般社団法人日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.30, no.11, pp.796-803, 2021 (Released:2021-11-25)
参考文献数
19

解離性脳動脈瘤破裂に対し開頭術で治療した2症例を報告した. 症例1は血腫の局在と前大脳動脈 (A1部) のわずかな形態変化から, 同部の解離の破裂と診断した. 血腫除去, および直視下に穿通枝を温存した破裂点を含む母血管のtrappingを施行した. 症例2は右椎骨動脈解離の破裂で, 対側椎骨動脈はposterior inferior cerebellar artery (PICA) endであった. 破裂点を含んだ血管形成的なpartial clippingを行い, 椎骨動脈の血流温存を図った. 穿通枝や母血管の血流温存を図りながら急性期の再破裂予防を達成するという観点からの開頭手術の有効性が示唆された.
著者
本谷 亮 松岡 紘史 坂野 雄二 小林 理奈 森若 文雄
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.49, no.11, pp.1193-1200, 2009
参考文献数
26

本研究の目的は,腰背部痛などの慢性疼痛の先行研究で提唱されてきているモデルに基づき,緊張型頭痛における,痛みの維持・悪化のメカニズムの臨床的妥当性を検証することであった.成人の緊張型頭痛患者72名を対象に,共分散構造分析を用いてモデルを検討した結果,モデルの適合度はGFI=0.86,CFI=0.94,RMSEA=0.078であり,モデルの妥当性が確認された.この結果から,腰背部痛などの慢性疼痛を対象として提唱されている「痛みの維持・悪化モデル」が緊張型頭痛患者に適用され,緊張型頭痛の日常生活への支障度は,痛みに対する破局的思考と痛みに対する恐怖の行動的側面である逃避・回避行動の両方の変数の影響を受けていることが示された.
著者
岡部 卓 室田 信一 久保 美紀 西村 貴直 新保 美香 安藤 藍 三宅 雄大 杉野 昭博 金子 充 堅田 香緒里 圷 洋一 布川 日佐史 和気 純子 小林 理 乾 彰夫 長沼 葉月
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2018-04-01

本研究の目的は、貧困・低所得者対策である生活保護・生活困窮者自立支援・関連施策による方策(制度・政策およびソーシャルワーク)が「包摂型社会」構築にどのように寄与しているかを理論的・実証的研究を通じて検証し、今後とりうる方策を検討することである。以上の研究目的設定のもと、本年度は、フィリピン・マニラでの海外調査の実施である。欧米モデルとは異なるフィリピンでの貧困対策・社会的包摂の取組みの実際を検討するべく、St. Mary’s College Quezon CityのImelda Macaraig教授にインタビューした。また、海外での学会参加及び報告を行った。具体的には、福祉レジームと若者の移行に関する研究報告(Welfare Regime and Young people’s Transition to Adulthood: A Frame-work for Five Countties’ Comparasion)をJournal of Youth Studies Conference(オーストラリア、ニューカッスル)で実施した。その他、支援者へのインタビュー調査を次年度以降の本調査に向けてのプレ調査として、貧困、障がい、女性関連の施設職員(支援者)へのインタビュー調査を実施した。フィリピン調査、学会報告は、研究成果として報告書にまとめた。
著者
小林 理志 関 聡史 坂田 真一 松岡 誠一 藤井 広志
出版者
一般社団法人日本土壌肥料学会
雑誌
Soil science and plant nutrition (ISSN:00380768)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.315-324, 2002-06-01
参考文献数
39
被引用文献数
1

The underground railway project progresses to relocate the operating railway on the surface in Yokohama city of Metropolitan area. Especially in soft ground with shallow cover, tunnel is excavated by shotcreting method, and various auxiliary measures and monitoring control system are employed because of the need to secure operating track during the excavation. In this project, an approximately 2km long section near Yokohama station, is being relocated to underground railway to enable through train service with the new subway line. The construction of underground relocation is being performed by shotcreting method as selected by considering the topography, geology, depth of cover, and adjacent structures in each section. This paper describes construction of the urban tunnel just beneath operating railway.
著者
中村 恵子 斎藤 まさ子 内藤 守 小林 理恵 田辺 生子 盛山 直美
出版者
新潟青陵学会
雑誌
新潟青陵学会誌 (ISSN:1883759X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.1-12, 2019-09

本研究の目的は、ひきこもり支援者の体験と求める支援について明らかにし、ひきこもり支援のあり方について考察することである。ひきこもり支援者3名を対象として、半構造化面接を行い、質的統合法(KJ法)を用いて分析した。 全体分析の結果、ひきこもり支援者の体験と求める支援について、【本人の生きづらさと傷つき感:社会性の乏しさと自分は駄目だという思い】、【本人や親への傾聴によるエンパワーメント:本人に見合った時間の中でのエネルギーの充足】、【本人と親との関係の調整:相互理解と親の変容からはじまる本人の変容と相乗効果】、【社会参加へのプロセス:意欲や自信をはぐくむ本人の困り感や必要性を伴った社会体験の積み重ね】、【本人や親を孤立させない支援:相談しやすい環境と専門家や支援機関による連携】、【支援者を孤立させない支援:支援者どうしの共助とサポート環境の整備】の6つのシンボルマークからなる空間配置が示された。ひきこもり支援において、社会参加に向けた支援や、本人や親、支援者を孤立させない支援が求められる。
著者
小林 理恵 原田 萌香 笠岡 宜代 友竹 浩之
出版者
東京家政大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

災害時における食物アレルギー患者は栄養不足やアレルギー症状の面で致死的状態になる可能性が非常に高い。3年計画の初年度である2018年度は食物アレルギー患者の災害食支援に「パッククッキング法」を活用するために,熱源と飲用水が制限される状況を想定し,炊き出し料理の中でアレルゲン除去食をパッククッキングした際のアレルゲン混入の実際を明らかにすることに取り組んだ。東日本大震災において提供された頻度の高いアレルゲン食品(小麦、乳、卵)を使用し,パッククッキング法の利用が想定できる炊き出しメニューとして「シチュー」を抽出した。炊き出しシチューの中で,ご飯とアレルゲン除去シチューをパッククッキングした。この時,ポリ袋は1枚及び2枚重ねの2条件で比較した。調理品は凍結乾燥後,専用ミルにて粉末試料とした。検査対象アレルゲンはグリアジン,β-ラクトグロブリン,オボアルブミンとし,アレルゲンアイELISA IIのプロトコルに従いスクリーニング試験を行った。この時,8点での検量線の直線性はr=0.9以上を条件とした。アレルゲン除去食における各アレルゲンの検査結果はポリ袋の使用枚数に関わらず10μg / g以下であり,アレルゲン混入は認められなかった。すなわちパッククッキング法を用いることにより,炊き出しシチューの中で上記の各アレルゲンフリーのシチューとご飯を調製することは可能であり,この方法は自助・共助・公助のいずれの場面でも応用可能と考える。しかし,粘度の高い炊き出しシチューの中でパッククッキングを実施すると,炊き出しシチューがポリ袋に付着する。実験過程では注意を払いポリ袋内部からアレルゲン除去食試料を採取したが,災害時には同様の配慮は期待できず,調理後の開封時にポリ袋に付着したアレルゲンが混入するリスクが高い。これを回避するためには,ポリ袋を2重使用することが望ましいと考える。
著者
谷口 明日香 丸山 里菜 京極 奈美 渡辺 裕子 飯村(久松) 裕子 長尾 慶子 小林 理恵
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 69回大会(2017)
巻号頁・発行日
pp.157, 2017 (Released:2017-07-08)

【目的】近年、雑穀粉の健康機能性に注目が集まっているが、これらはグルテンを形成しないため、調理への利用用途は限定的である。しかし、小麦粉のグルテン形成を抑制しながら揚げ加熱する天ぷら衣には利用の可能性が高い。そこで、小麦粉以外に天ぷら衣として利用例がみられる主穀のうるち米粉・もち米粉と共に、雑穀の大麦粉・ソバ粉・ハトムギ粉を用いた天ぷら衣の力学特性並びに外観及び吸油量とから客観的に嗜好性を評価した。【方法】各穀物粉15 gに、小麦粉の粘度と同程度となるよう加水し、バッターを調製した。これを直径30㎜×高さ10㎜のシリコンカップに2.0mLずつ分注し180±5℃に熱したキャノーラ油600 mLにカップごと投入して140秒間揚げ加熱した。各揚げ衣は1分放冷後、重量、表面色(L*, a*, b*値)、破断強度を測定した。また、各揚げ衣5 gに付着した油を石油エーテルで抽出後、40℃で蒸留して吸油量を測定比較した。【結果】揚げ衣の圧縮初期の応力及び微分値を比較すると、その硬さはうるち米粉・ハトムギ粉>大麦粉>ソバ粉となり、うるち米粉、ハトムギ粉、ソバ粉は小麦粉に比べて吸油量が少なかった。雑穀粉の揚げ衣の色は、主穀粉に比べて暗褐色であったが、特にソバ粉では濃い灰褐色を呈していた。天ぷら衣は淡黄色でもろく軽い仕上がりが望ましいことから、雑穀の大麦粉及びハトムギ粉は天ぷらの衣として小麦粉と代替えできる可能性が高い。
著者
小林 理弘
出版者
東京大学大学院情報理工学系研究科 電子情報学専攻
巻号頁・発行日
2010-09-27

報告番号: 甲26451 ; 学位授与年月日: 2010-09-27 ; 学位の種別: 課程博士 ; 学位の種類: 博士(情報理工学) ; 学位記番号: 博情第296号 ; 研究科・専攻: 情報理工学系研究科電子情報学専攻
著者
小林 理恵
出版者
古代学協会
雑誌
古代文化 = Cultura antiqua (ISSN:00459232)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.424-434, 2014-12
著者
小林 理 成田 昌紀 河内 広志 浅野 良三 外山 譲二 永井 明彦 来生 哲 荒川 正昭 藤田 雅 広井 忠夫
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.22, no.10, pp.925-931, 1984-10-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
11

症例は, 25歳男性で家業は味噌製造業である. くり返す気管支喘息, 血清IgE上昇, くり返す肺浸潤影があり, 気管支造影で典型的な中枢性気管支拡張像を認めた. こうじに含まれる Asp. oryzae およびその亜種が喀痰中より検出された. エドワードの二重透析法によりそれらの真菌より抗原を作成し, オクタルニーの沈降抗体法を施行したところ患者血清との間に沈降線を認めた. 吸入誘発試験では, 即時型および遅発型反応が陽性となった. TBLBでは, 肺胞壁および肺胞腔内に, 好酸球, リンパ球, 形質細胞の浸潤を認めた. 以上より Asp. oryzae およびその亜種によるABPAと診断した.
著者
瀧口 桂子 松本 園子 富田 恵子 遠藤 久江 森久保 俊満 小林 理
出版者
東海大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2000

<研究目的>核家族化や少子化が進み、地域社会の連帯も失われつつある現在、子育て中の家族が孤立化し、育児不安や養育困難な問題が生じ、児童虐待も深刻な社会問題となっている。本研究は乳児院や児童養護施設などの基幹児童福祉施設が要保護児童の保護や自立支援など従来の役割に加えて、地域社会の家庭養育支援施設としてどのように機能を拡大し、地域社会のネットワークを形成していくことができるか、またその課題を明らかにすることを目的とした。平成9年の児童福祉法改正により新設された「児童家庭支援センター」に焦点を絞り、センターがどのように設置運営され利用されていくかそのプロセスを調査し、地域におけるセンターの役割機能と地域子育て支援ネットワークの実態を明らかにして、これからの児童家庭支援センターの充実発展、さらにセンター制度改革への提言を行う。<研究成果>1.児童家庭支援センター構想とセンター制度が制定された経緯を検証した。2.児童家庭支援センター制度創設から5年間のセンター設置プロセスを明らかにした。児童家庭支援センターが発足して今年度で5年が経過した。平成14年度末現在、全国に36センターが設置されている。そのうち25センター(実質1年以上の活動実績があるセンター)を訪問し、運営方針、活動内容、利用状況、地域の関連機関との連携・ネットワークの形成、今後の課題などを聞き取り調査した。そのほか全国児童家庭支援センター会議で情報、資料収集を行い全センターの状況を把握した。3.児童家庭支援センターは付設されている本体施設の機能を活用し、地域の子育て支援機能を果たしていることは実証できた。しかし地域偏在、センター間の活動内容、利用状況の差が大きいこと、児童相談機関としての位置づけが明確でないこと、本体施設の運営、養護実践自体が厳しい状況下でセンター付置が容易でないことなど、多くの課題が明らかとなった。