著者
大原 浩樹 伊藤 恭子 飯田 博之 松本 均
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.137-145, 2009-03-15 (Released:2009-04-30)
参考文献数
16
被引用文献数
24 27

魚鱗コラーゲンペプチド(2.5g, 5g, 10g)の3用量の用量設定と豚皮コラーゲンペプチド(10g)の有効性確認を目的に,プラセボ群を設定して各々を4週間摂取して摂取前後の皮膚状態の変化を二重盲検法で比較した.その結果,魚鱗コラーゲンペプチド摂取によりその用量に応じて角層水分量の増加傾向が見られ,特に,30歳以上を対象とした層別解析で魚鱗コラーゲンペプチド5g以上の摂取により角層水分量の有意な増加が認められた.一方,豚皮コラーゲンペプチド摂取では有意な変化は得られなかった.この結果から,魚鱗コラーゲンペプチドの摂取は角層水分量の増加に有効であると考えられた.また,その他の評価項目(経表皮水分蒸散量,皮膚粘弾性,皮膚所見)に関しては,コラーゲンペプチド摂取に起因すると推定される変化は認められなかった.
著者
大原 浩樹 伊藤 恭子 飯田 博之 松本 均
出版者
日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.137-145, 2009-03-15
被引用文献数
6 27

魚鱗コラーゲンペプチド(2.5g, 5g, 10g)の3用量の用量設定と豚皮コラーゲンペプチド(10g)の有効性確認を目的に,プラセボ群を設定して各々を4週間摂取して摂取前後の皮膚状態の変化を二重盲検法で比較した.その結果,魚鱗コラーゲンペプチド摂取によりその用量に応じて角層水分量の増加傾向が見られ,特に,30歳以上を対象とした層別解析で魚鱗コラーゲンペプチド5g以上の摂取により角層水分量の有意な増加が認められた.一方,豚皮コラーゲンペプチド摂取では有意な変化は得られなかった.この結果から,魚鱗コラーゲンペプチドの摂取は角層水分量の増加に有効であると考えられた.また,その他の評価項目(経表皮水分蒸散量,皮膚粘弾性,皮膚所見)に関しては,コラーゲンペプチド摂取に起因すると推定される変化は認められなかった.
著者
松本均 平塚芳隆 徳永靖夫
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.1981, no.48(1981-SE-022), pp.37-42, 1982-02-09
著者
嶋津 怜那 宮口 雨音 五十嵐 大哉 能見 祐理 松本 均
雑誌
日本薬学会第140年会(京都)
巻号頁・発行日
2020-02-01

目的:アントシアニン(AC)を経口摂取することで様々な機能性が報告されており、その中にアルツハイマー型認知症予防効果がある。しかし、ACは摂取後、体内で各種フェノール酸へと代謝されることが知られており、この効果に寄与する活性成分が特定されていない。そこで本研究では、ACおよびAC由来の代謝物とされ、尿中で検出される各種フェノール酸に関して、血液脳関門(BBB)の透過性を比較することで、AC投与時の有効成分の探索を行った。方法:雄性Wistar RatにカシスAC抽出物あるいはイチゴAC濃縮粉末をそれぞれ経口投与し、投与前、投与後0~4h, 4~8h, 8~24hに尿を回収し、尿中のACおよび代謝物をLC-MSMSで定量した。また、投与後2, 18hにおける脳中のACおよび代謝物もLC-MSMSで分析した。続いて、Wistar Rat由来のBBBキットを用いてACおよび代謝物のBBB透過性を検討した。結果および考察:カシスAC抽出物およびイチゴAC濃縮粉末を投与したラットの尿からは、ACおよび代謝物として3,4-Dihydroxybenzoic acid (PCA), Caffeic acid, Vanillic acid, Gallic acid, Ferulic acid, Syringic acid, 4-Hydroxybenzoic acid(4-HBA), 3-(4-Hydroxyphenyl)propionic acid(HPPA), 2,4,6-Trihydroxybenzaldehyde(PGAldehyde), 2,4,6-Trihydroxybenzoic acid(PGAcid), Hippuric acidが検出された。これらの化合物は投与前の尿中にはほとんど含まれていなかった。そのうちカシスAC抽出物投与のラット脳組織中には、Gallic acidおよびHippuric acidが、イチゴAC濃縮粉末投与のラット脳組織中にはAC、4-HBA, PCA, Hippuric acid, そしてHPPAが存在することが分かった。これらの化合物を中心にBBB透過性を検討したところ、ACと比較してHPPAなどの一部のフェノール酸におけるBBB透過性が高いことが分かった。このことから、ACが体内で変換されて様々なフェノール酸となり、効果を発揮する可能性が示唆された。
著者
松本 均 伊藤 恭子 米倉 久美子 市橋 正光
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association/Meeting of Keiji Dermatological Association
雑誌
皮膚の科学 (ISSN:13471813)
巻号頁・発行日
vol.4, no.5, pp.492-497, 2005

健常人女性33名に末梢の血流改善効果を有するカシスポリフェノールを単回経口摂取させ,その後の頬部の血流に対する効果と下眼瞼中央部のくまに対する改善効果をポリフェノールを除いたプラセボとクロスオーバー二重盲検法による群間比較で評価した。プラセボ群では変化が認められないのに対し,カシス群では摂取15分後から血流量の有意な増加が見られた。同時にカシス群はプラセボ群と比較してL<SUP>∗</SUP>値の有意な上昇,エリスマインデックスの有意な上昇とメラニンインデックスの有意な減少が確認された。また,血流量変化とメラニンインデックス変化との間に逆相関関係が見られたことにより,くま発生の主要因は血流の停滞であると考えられ,カシス摂取による即効的な血流改善効果を介してくま改善効果を有する可能性が示唆された。
著者
松本 均 伊藤 恭子 米倉 久美子 市橋 正光
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
雑誌
皮膚の科学 (ISSN:13471813)
巻号頁・発行日
vol.4, no.5, pp.492-497, 2005 (Released:2011-05-17)
参考文献数
8
被引用文献数
1

健常人女性33名に末梢の血流改善効果を有するカシスポリフェノールを単回経口摂取させ,その後の頬部の血流に対する効果と下眼瞼中央部のくまに対する改善効果をポリフェノールを除いたプラセボとクロスオーバー二重盲検法による群間比較で評価した。プラセボ群では変化が認められないのに対し,カシス群では摂取15分後から血流量の有意な増加が見られた。同時にカシス群はプラセボ群と比較してL∗値の有意な上昇,エリスマインデックスの有意な上昇とメラニンインデックスの有意な減少が確認された。また,血流量変化とメラニンインデックス変化との間に逆相関関係が見られたことにより,くま発生の主要因は血流の停滞であると考えられ,カシス摂取による即効的な血流改善効果を介してくま改善効果を有する可能性が示唆された。