著者
高野 健太郎 大村 賢悟 柴田 博仁
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:18840930)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.4, pp.1-8, 2011-01-14
被引用文献数
3

本稿は,電子書籍端末の読みやすさを評価することを狙いとする.26 名の被験者に紙の書籍,iPad,Kindle,ノート PC を用いて短編小説を読んでもらい,読書速度,読書時の認知負荷,メディアに対する主観評価の観点から読みやすさを比較した.結果として,第 1に,ページめくりを含まない場合は 4 種類のメディアでの読書速度は同水準であり,ページめくりを含む場合は Kindle とノート PC に比べて紙の書籍と iPad での読みは有意に速かった.第 2に,NASA-TLX を用いた読書時の認知負荷の測定の結果,4 種類のメディア間に認知負荷の有意な差は認められなかった.最後に,メディアに対する主観評価では,iPad の評価は表示品質,操作性,読書端末としての総合評価では肯定的な評価であり,読書時の疲労やメディアの重量に対しては否定的な評価であった.一方,Kindle の評価は表示品質や読書時の疲労,メディアの重量に対しては肯定的な評価であったが,操作性や読書端末としての総合評価では否定的な評価であった.また,いずれの主観評価項目でも紙の書籍は,異なるメディアのなかで最も高い評価を得た.This paper aims to evaluate readability of electronic books. Twenty six subjects read short stories using paper books, iPad, Kindle, and a notebook PC. We evaluated readability through an experiment comparing reading speed, cognitive load, and subjective evaluation. At first, no significant differences were found in the reading speed between the four media in the case of reading without turning pages. However, in the case of reading that includes turning pages, subjects read with paper books significantly faster than the case of Kindle and the notebook PC. Second, we measured the cognitive load of reading in each media using NASA-TLX, but we could not find significant differences between the four media. Finally, subjective evaluation shows that iPad had a positive score in the overall evaluation as a reading device, display quality, and usability, but it had a negative score as for fatigue during reading and the weight of the device. On the other hand, Kindle had a positive score as for display quality, fatigue during reading, and the weight of the device, but it had a negative score in the overall evaluation as a reading device and usability. As a total, paper books were evaluated highest between the media in almost all criteria of subjective evaluation.
著者
吉村 武彦 杉原 重夫 加藤 友康 川尻 秋生 柴田 博子 市 大樹 加藤 友康 川尻 秋生 柴田 博子 市 大樹
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

墨書土器に関する研究文献データベースは、総計が1,866件になった(継続中)。墨書土器データベースは、全国簡易版(釈文・遺跡名・所在地・出典データ)が108,744点、詳細版は四国4県、鹿児島を除く九州6県と、北陸の富山、東海の静岡、および飛鳥・藤原・平城宮出土の墨書土器を公開した。この成果により、関東以西の墨書土器の全国的比較研究と都城との比較が可能になった。地域研究は、千葉県市川市を対象に進めている。
著者
柴田 博仁 大村 賢悟
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.23, 2009

コンピュータ上では、複数のドキュメントを参照したり、複数のアプリケーションを切り替えながらタスクを遂行するのが一般的である。本稿では、タスク間あるいはタスク内でのウィンドウ操作を容易にすることを狙いとして構築したウィンドウ環境 Docking Window Framework を紹介する。提案するシステムは、ウィンドウのドッキングと離脱を可能とし、複数ウィンドウに対する一括操作を可能とする。