著者
梅田 昭子 天児 和暢
出版者
The Japanese Society for Medical Mycology
雑誌
日本医真菌学会雑誌 (ISSN:09164804)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.147-150, 1998-07-30 (Released:2009-12-18)
参考文献数
6
被引用文献数
2 3

The fine structure of the cell walls of Gram-positive and -negative bacteria were determined by electron microscopy with the new technique of freeze substitution method, and analysed the cell wall structure of Staphylococcus aureus in detail. The surface of Staphylococcal cell wall was covered with a fuzzy coat consisting of fine fibers or electron-dence mass. This coat was completely removed after extraction of teichoic acid from the cell wall with trichloroacetic acid treatment, but was not affected by sodium dodecyl sulfate or trypsin treatment. It was suggested that many amount of teichoic acid was located on the surface of the cell wall and less inside the cell wall. The capsule of strain Smith diffuse was assumed to play the role as the barrier protected from the penetration of antibody against teichoic acid.
著者
奥田 優 梅田 昭子 松本 安喜 桃井 康行 亘 敏広 後飯塚 僚 O'Brien Stephen J. 辻本 元 長谷川 篤彦
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.801-805, 1993-10-15

癌抑制遺伝子p53はヒトやマウスの様々な腫瘍において不活化されていることが知られている. ネコの腫瘍におけるp53遺伝子の役割を研究するため, 種間で保存されている領域のプライマーを用いPCR法によってネコp53遺伝子cDNAのクローニングを行った. その結果, ヒトの腫瘍における変異の多発発部を含みp53遺伝子の翻訳領域の約90%に相当する1,007bpの塩基配列を決定することができた. ネコp53遺伝子はヒ卜およびマウスのp53遺伝子と同様の構造からなっており, アミノ酸レベルでそれぞれ82.9%および75.6%のホモロジーを示した. さらに, ネコ×マウスおよびネコ×ハムスターの雑種細胞においてネコp53遺伝子特異的プライマーを用いたPCR法を行ったところ, p53遺伝子はネコのE1染色体に存在することがわかった. これらの結果は, ネコの腫瘍におけるp53遺伝子の役割を明らかにするためにきわめて有用と思われる.
著者
常岡 英弘 梅田 昭子 柳原 正志 柳原 正志 梅田 昭子
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

猫ひっかき病(Cat Scratch Disease : CSD)の新たな血清学的方法としてBartonella henselae IgG抗体価測定用Enzyme-Linked Immuno Sorbent Assay (ELISA)を確立した。本法の特徴は液体培地で培養したBartonella henselaeATCC49882株をN-ラウリルーサルコシン液で処理し、その上清液を抗原とするものである。本法の感度は0.952、特異度は0.987であり、その臨床的有用性が期待される。