著者
原田 朋佳 山野 希 北尾 陸将 横山 大輔 増田 泰之 足立 厚子 嶋倉 邦嘉 千貫 祐子
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.132, no.10, pp.2339-2350, 2022-09-20 (Released:2022-09-20)
参考文献数
21

獣肉アレルギー患者10例を対象に抗原検索を行い臨床的特徴をまとめた.方法:問診にて病歴,ペット飼育歴やマダニ咬傷歴,居住地を含む患者背景,臨床症状を確認し,プリックテストおよび抗原特異的IgE検査,ウエスタンブロット法による血清学的解析を行った.結果:10例中7例はgalactose-α-1, 3-galactoseによる獣肉アレルギー,2例はハムスターまたはネコ被毛に感作されたpork-cat syndrome,1例はコラーゲンを原因抗原とし,獣肉のみならず鶏や魚にも反応した稀な症例であった.
著者
保本 孝利 中 徹 實延 靖 北川 雅巳 中村 晋一郎 岡田 和義 横山 大輔 速水 明香 谷山 貴宏 中嶋 正明
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.A3P3145, 2009

【目的】スパズムが生じた筋に対して圧迫によるストレッチ(PS)を加えると,スパズムが緩和することはよく経験するところである.しかし PSを施行する際の有効な施行時間についてはあまり明らかではない.そこで今回,筋スパズム緩和に有効なPS施行時間について,筋硬度,筋組織酸素飽和度(StO<SUB>2</SUB>)などの諸点から比較検討したので報告する.<BR><BR>【方法】対象は立ち仕事の多い健常成人男性6名(29.0±4.2歳)とし,就業後に同一施術者が被検者の腓腹筋中央部に対してPSを腹臥位にて行った.PS時間は10,20,30,60秒とし,各施行は異なる日に行った.各施行の直前,直後,一時間後に,筋硬度,StO<SUB>2</SUB>,組織内ヘモグロビン量(Total Hb)を測定した.筋硬度はASKER社製・DUROMETERを,StO<SUB>2</SUB>およびTotal Hbは近赤外線分光器(オメガウェーブ社製,BOM-L1TR)を用いた.併せて,足関節の背屈のROMを用手計測,筋疲労度(MF)を主観的評価VASにて調べた.統計処理にはフリードマン検定を使用し有意水準5%とした.なお,全ての被験者には本研究の趣旨を説明し,同意を得た上で実施した.<BR><BR>【結果】筋硬度については10,20秒では変化がなく,30秒では,直後で減少(p<0.05)し,一時間後は直前の状態に戻った.60秒の場合は,直後で減少(p<0.01)し,一時間後は直前よりも減少傾向(直前や直後との間に有意差が無い状態)にあった.StO<SUB>2</SUB>は全ての施行時間で直後に増加傾向にあるが有意差は無く,一時間後は直前の状態に戻った.Total Hbは全ての施行時間で変化は無かった.ROMは直後で増加傾向にあるが有意差は無く,一時間後では直前の状態に戻る傾向にあった.MFは全ての施行時間で直後のみ減少(10,20,60秒:p<0.01,30秒:p<0.05)した.<BR><BR>【考察】筋スパズム緩和に有効なPS施行時間としては,筋の柔軟性を短期的に向上させるには30秒間が必要であること,60秒間では施行直後に筋の柔軟性を持続させる可能性があることが今回の研究により示唆された.また,結果は以下についても示唆している.1-筋の柔軟性の変化は血流動態のみで規定されない.2-下腿三頭筋へのPSは短期的に足関節背屈の可動域を増加させる可能性はあるが,持続効果は無い.3-PSは刺激時間に関係なく施行直後に心的なリラクセーションを与える.
著者
上田 将嗣 佐々木 睦美 横山 大輔 知識 拓弥 先立 英喜 山本 保文 藤村 直美
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2018-IOT-43, no.16, pp.1-7, 2018-09-20

九州大学情報統括本部 (以下,「情報統括本部」 という.) では,2017 年から 2018 年にかけて,キャンパスライセンスを締結するセキュリティ対策ソフトの切り替えを実施した.本稿では,切り替えに至る経緯及び切り替え作業の内容と遭遇した問題点について報告する.
著者
横山 大輔 瀧川 円 小野 しずか 新井 紀子 古吉 三紀 古吉 直彦
出版者
公益社団法人 日本視能訓練士協会
雑誌
日本視能訓練士協会誌 (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.161-166, 2014 (Released:2015-03-19)
参考文献数
9
被引用文献数
1

【目的】糖尿病眼筋麻痺は予後が比較的良好といわれているが微小な偏位や自覚症状の残存する症例をしばしば経験する。今回当院の糖尿病眼筋麻痺について臨床所見ならびに予後とその関連因子について検討した。【対象と方法】対象は2004~2013年に糖尿病眼筋麻痺と診断した14例である。発症年齢33~91歳。検査は交代プリズム遮閉試験、Bagolini線条鏡を用いた融像野試験、眼球運動検査、ヘモグロビンA1c(HbA1c)等を行った。深井らの後天性眼球運動障害の治癒基準に従った8)。経過観察期間は1か月~2年である。【結果】眼筋麻痺は全例が一側の単独神経麻痺を生じ、3例に他の神経に再発を認めた。内訳は動眼神経7眼、滑車神経4眼、外転神経6眼であった。治癒例は14例中10例(71%)であった。治癒までの期間は平均2.6か月であった。残存例は4例(29%)であった。残存例は、発症から5か月以上経過しており、動眼神経麻痺の上下筋障害が多かった。発症時のHbA1c7%以上は14例中11例(79%)に認めた。発症時のHbA1cが7%以上、血糖コントロール不良例、糖尿病罹病期間5年以上の症例に残存が多かった。また2例は眼筋麻痺発症が糖尿病発見の契機になった。【結論】糖尿病眼筋麻痺で残存例を29%に認めた。血糖コントロールは予後に影響を及ぼすことが示唆された。