著者
三瀬 敏朗 新屋敷泰史 橋本 正明 鵜林尚靖 片峯 恵一 中谷 多哉子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.87, pp.113-120, 2004-08-20
被引用文献数
5

組込みソフト分野では、専任オペレータや安定した環境とは限らない状況での運用を要求される。組込みシステムの信頼性や安全性を確保するために、通常運用で想定から抜け落ちしやすい状況である非正常系に焦点を絞り、仕様分析段階で非正常系要件の抽出を行い、システムの設計要件を明確にする方法について検討を行った。このため、非正常系の分析や要因等の体系化を行い、システムにおける非正常系の連鎖から障害に至る挙動の抽出を行うために、状態とイベントのマトリクスを用いて分析を行う方法を検討し試行した。その結果、基本的な有効性を確認し、今後の課題を検討した。Embedded systems are in need of the consideration about exceptions because of the environment and requirements for running. However, in practice, the consideration about exceptions often slipped out of specifications. Thus, it is an important problem about the cost and quality of embedded systems. Therefore, we have been studying about the methodology to analyze exceptions with exception knowledge systematization and exception state/event analysis matrix. In this paper, we describe the analysis matrix, its application example, and future studies.
著者
橋本 正明
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.29, no.12, pp.1141-1150, 1988-12-15
被引用文献数
6

プログラムの入出力データのあいだの構造不一致が非手続き型言語へ及ぼす影響について議論する。さらに 筆者がすでに提案したプログラム仕様記述法PSDMにおける構造不一致の取扱いについて報告する.さて 非手続き型言語には利用者が構造不一致を意識しなければならないものがある・しかし 不一致はプログラム構造の決定要因であり プログラム仕様の決定要因ではないので 利用者が不一致を意識するのは望ましくない.そこで 利用者が不一致を意識しなくてよい言語もある.ところが 不一致を意識することを不要としたのに起因して 言語の理解性や記述性の問題が指摘されている.また このような書籍からプログラムを生成するには プログラム・ジェネレータが不一致を検出して解決しなければならないところで PSDMで規定された言語でも利用者は不一致を意識しなくてよい.しかも データが表している情報に着目した仕様も記述するので 言語の理解性や記述性の問題が緩和されている.この言梧からプログラムを生成するには プログラム仕様に基づいて作成された有向グラフを解析して 構造不一致を検出し解決する.この方法は まだ構造不一致の検出対象が脈絡不一致に限定され しかも検出精度に向上の余地は残ってるが ジェネレータを作成した実験の結果 実用的な性能を持つプログラムを生成することについて見通しを得ることができた.
著者
三瀬 敏朗 新屋敷 泰史 中谷 多哉子 片峯 恵一 鵜林 尚靖 橋本 正明
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.211-216, 2008

家電製品などのソフトウェア組込み製品では,安全性や使用性などの高い品質が求められる.組込みソフトウェア開発プロジェクトでは徹底したテストが行われ,ソフトウェア仕様の不具合が発見されることによる開発の手戻りが多い.高品質なソフトウェア設計を開発の手戻りなく実施するためには,プロジェクトの課題を明確にし,その特性に適した品質マネジメントを行う必要がある,我々は,開発遅延したプロジェクトの調査を行い,製品が部分的な故障や誤操作などの正常な動作から逸脱した場合の振舞いが製品の非機能要求に逸脱していることが主要な要因であることを特定した.本論文では,非機能要求に着目した製品ソフトウェア開発における品質マネジメントを提案する.具体的には,ソフトウェア設計前に非機能要求を明確化するためのプロセスと,明確にできない非機能要求の項目を管理していくためのプロセスを追加した品質マネジメントと実現するためのツールと技法を提案し,その実用性の事例実験について述べる.
著者
久保 純哉 井上 富雄 三瀬 敏朗 新屋敷 泰史 橋本 正明 片峯 恵一 鵜林 尚靖 中谷 多哉子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.326, pp.1-6, 2008-11-20

組込みソフトウェアの開発においては,システムの障害などを処理する非正常系が,開発規模の約7割を占めている.筆者らが既に提案している組込みソフトウェアの非正常系分析手法において,HAZOP(Hazard and Operability Study)のガイドワードは重要な役割を持っている.しかし,ガイドワードの体系は,未整理である.そこで,本稿は,要求された品質とその品質を実現するための機能の関係を示すQFD(Quality Function Deployment)と,ガイドワードの関係を考察する.
著者
片岡 洋 中谷 多哉子 廣田 豊彦 片峯 恵一 橋本 正明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.217, pp.29-34, 2003-07-17

システム開発は多人数のプロジェクトにより成立するにもかかわらず,一般的な多くのCASEツールは,グループ活動の支援を行っていない.このような状況を背景に,我々はグループによる開発作業,特にレビューを現実的な方法で支援するため,CASEツールをルーズに統合するためのアーキテクチャを提案する.このようなCASEツールの統合により,各CASEツールが独立して動作することによる個人のシステム開発の活動の支援,さらに仕様情報を交換・共有する機構による円滑なレビューの支援が期待できる.
著者
筒井 雄一郎 橋本 正明 廣田 豊彦 片峯 恵一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.502, pp.25-31, 2001-12-06

ソフトウェアの生産性や信頼性の観点から、ドメインの専門家が要求仕様を直接記述できる仕様記述言語の開発と、その仕様記述からプログラムを自動生成することが望まれている。著者らは、ドメインに特化した仕様記述言語の開発を行ってきた。さらに、システム開発を効率化するために、ドメイン特化仕様記述言語からオブジェクト指向プログラムを自動生成するジェネレータの研究と開発を行っている。その一つとして、動的な仕様からオブジェクト指向プログラムを自動生成するため研究を行っており、その中で自動生成における生成パターンを考案した。この生成パターンは、動的な仕様と対応したプログラムを生成するためのテンプレートであり、このテンプレートに基づいたジェネレータの開発を行っている。