著者
脇阪 昇榮 中谷 多哉子 村上 祐子 辰己 丈夫
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:21888930)
巻号頁・発行日
vol.2015-CE-131, no.7, pp.1-8, 2015-10-03

中高生に情報に関する授業を行う目的として,論理的思考力を習得させることは極めて重要である.論理的思考を鍛える一つの題材として,総てのコンピュータの元となった万能チューリング機械をとりあげてみた.万能チューリング機械の振る舞いは難解であるが,筆者オリジナルの表記法にもとづき,できるだけわかりやすい形で示した.
著者
兼宗 進 中谷 多哉子 御手洗 理英 福井 眞吾 久野 靖
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.44, no.13, pp.58-71, 2003-10-15
参考文献数
21
被引用文献数
25

近年,教育課程の改訂により,小学校から高等学校までの初中等教育において情報教育の導入が進められている.筆者らは,「情報教育の中でプログラミングを体験することは計算機の動作原理を学ぶうえで効果的である」という考えから,初中等教育で活用可能なプログラミング言語である「ドリトル」を開発し,それを用いたプログラミング教育について研究を行ってきた.本稿では,中学校においてドリトルを用いて実施したプログラミング教育とその評価について報告する.行った授業では,プログラミング経験のない生徒を対象に,タートルグラフィックスとGUI部品を用いたプログラミングを扱った.また,アンケートと2回の定期試験の結果に基づき,オブジェクト指向を含むプログラミングの概念が生徒にどのように理解されるかを分析した.Recently, IT education curriculum at K12 (kindergarten and 12-year-education) schools are being started in Japan. Programming experiences will be useful for students to learn essence and principle of computers. However, we insist that the use of "modern" languages is indispensable to achieve the goal. In this paper we describe our experiences of using "Dolittle" object-oriented programming language in junior high school classes. Turtle graphics, figure objects, and GUI objects were taught in the class, and paper tests and enquiries were conducted for evaluation. As the result, majority of the students understood basic concepts of programming and object-orientation, and enjoyed the classes.
著者
角田 博保 石畑 清 中谷 多哉子 Hiroyasu Kakuda Kiyoshi Ishihata Takako Nakatani
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. コンピュータと教育 (CE) (ISSN:21888930)
巻号頁・発行日
vol.2015-CE-132, no.39, pp.1-12, 2015-11-27 (Released:2016-12-14)

2013 年 12 月,米国にて ACM/IEEE-CS によるコンピュータ科学カリキュラム標準 CS2013 が公表された.それまでの標準だった CC2001 の刊行後 10 年以上が経ち,その後継として作成されたものである.日本では,情報専門学科カリキュラム標準 「J07」 が 2008 年に公表されているが,現在,改訂への活動が始まりつつある.J07 は,CC2001 を元として作られたものであるので,CC2001 が CS2013 にどのように改訂されたかを知ることは重要である.本報告では,CS2013 と CC2001 を比べ,知識体系 (BOK) を中心に,どのように改訂されたのかを比較,考察する.
著者
兼宗 進 御手洗 理英 中谷 多哉子 福井 眞吾 久野 靖
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.42, no.SIG11(PRO12), pp.78-90, 2001-11-15

情報社会の急速な発展にともない,初中等教育の中で情報の比重が高まっている.計算機の働きを最も効果的に学ぶ手段の1 つはプログラミングを体験することであるが,教育現場ではBasic やLogoといった数世代前の言語が使われることが多く,現代のソフトウェアシステムの理解につながらないという問題が存在する.本稿では,初中等教育での利用が可能なプログラミング言語「ドリトル」およびその実行系の設計と実装について述べる.ドリトルはオブジェクト指向言語であり,あらかじめ用意された各種のオブジェクトを活用した教育を可能とする一方,Self 言語と同様のプロトタイプ方式の採用により,クラスや継承などの高度な抽象概念の理解を不要にしている.その他,変数や命令語などの識別子と記号が日本語文字で統一されている,メソッドを属性と統合的に扱えるといった特徴を持つ.処理系はJava2 で書かれたインタプリタとして実装し,教育現場のさまざまな環境で動作できるようにした.
著者
中谷 多哉子 大西 淳
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.38, pp.57-64, 1998-05-15

第4回アジア・太平洋ソフトウェア工学国際会議(APSEC'97)は1997年12月2日から12月5日に渡って香港において開催された。本稿では会議の概略と印象について述べる。The 4th Asia Pacific Software Engineering Conference (APSEC'97) has beenheld in Hong Kong, China, from December 2nd through 5th, 1997. In this article, we will briefly summarize this conference.
著者
中谷 多哉子 近藤 城史 位野木 万里 津田 道夫 堀 昭三 片峯 恵一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.150, pp.25-30, 2009-07-16
被引用文献数
2

多くの要求がプロジェクトの遂行中に変更され,それによる手戻りで納期が遅れることがある.この問題を解決するために,我々はPRINCEモデルと名付けた要求獲得のプロセスモデルを提唱している.このモデルは,要求獲得のプロセスを3+1の型に分類することによって,プロジェクトの全期間にわたって要求を獲得する計画を立案するためのモデルである.要求獲得を立案するためには,過去のプロジェクトで行われた要求獲得の実態を明らかにし,要求獲得プロセスを計画するための指針を導出しなければならない.本稿では,PRINCEモデルの概要を述べた後に,要求を観測する方法をガイドラインとしてまとめた結果を紹介し,ガイドラインを適用した結果を示すことによって,ガイドラインの今後の課題を検討する.
著者
北村 美貴子 中谷 多哉子 村上 祐子 辰己 丈夫
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:21888930)
巻号頁・発行日
vol.2016-CE-135, no.5, pp.1-8, 2016-06-25

すべての都立高等学校が Web ページを開設して 8 年になる.東京都は Web サーバーを導入したり,CMS を導入したりして,学校現場に負担の少ない管理運営をさせるような予算措置を講じ,後押しをしてきた.しかし,都立高等学校の学校 Web ページは必ずしも満足に機能しているとは言えない学校が少なからず存在する.そのような学校が減少し,いかなるステークホルダもある程度満足できる学校 Web ページを構築するために何が必要か明らかにしたい.
著者
中谷 多哉子 兼宗 進 御手洗 理英 福井 眞吾 久野 靖
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.43, no.6, pp.1610-1624, 2002-06-15

初中等教育での情報教育の準備が進められている.オブジェクトストームとは,コンピュータへの興味を持たせつつ,楽しませながら,オブジェクト指向プログラミングを介してコンピュータの基本的な原理を理解させる情報教育コンセプトである.ドリトルは,オブジェクトストームに基づいて開発された日本語オブジェクト指向プログラミング言語である.ドリトルは,オブジェクトの効果的な見せ方の1つとして,タートルグラフィックスを含む図形環境を提供しており,簡潔で分かりやすい文法を持っている.本稿では,中高校生を対象に行った実験授業の成果を示すとともに,オブジェクトストームの概念を紹介し,ドリトルの教育効果と可能性について議論する.
著者
角田 博保 石畑 清 中谷 多哉子 Hiroyasu Kakuda Kiyoshi Ishihata Takako Nakatani
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. コンピュータと教育 (CE) (ISSN:21888930)
巻号頁・発行日
vol.2015-CE-132, no.39, pp.1-12, 2015-11-27

2013 年 12 月,米国にて ACM/IEEE-CS によるコンピュータ科学カリキュラム標準 CS2013 が公表された.それまでの標準だった CC2001 の刊行後 10 年以上が経ち,その後継として作成されたものである.日本では,情報専門学科カリキュラム標準 「J07」 が 2008 年に公表されているが,現在,改訂への活動が始まりつつある.J07 は,CC2001 を元として作られたものであるので,CC2001 が CS2013 にどのように改訂されたかを知ることは重要である.本報告では,CS2013 と CC2001 を比べ,知識体系 (BOK) を中心に,どのように改訂されたのかを比較,考察する.
著者
中谷 多哉子 藤野 晃延
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.8, pp.2534-2550, 2007-08-15
被引用文献数
6

ビジネスとは,複数の人々が関与し,各々の人々が各自に与えられた責務を,自分たちの意思によって達成し,同時に,組織としての目的を達成する営みである.したがって,ビジネスシステムの要求分析では,システムの利用者だけでなく,正負の影響を受ける複数の人々の責務と,それへの影響を分析しなければならない.ビジネス領域を分析する目的は,システムへの要求の背景を明らかにして,要求が発せられた根拠を示すことにある.我々はビジネスシステムの要求を獲得するための手法として,RODAN を開発している.RODAN を適用する分析者は,ステークホルダが担うロールに着目し,個人へのインタビューから得られた要求の背景を明らかにすることができるようになる.本稿では,最初にRODAN を適用して得られる成果物のメタモデルを示し,金庫という身近な事例に適用した結果を用いて手法を評価する.この手法を適用した結果,要求の背景を明らかにすることによって,未定義の要求を発見できること,さらにミスユースケースを得るためのネガティブアクタを抽出できることを示すことができた.最後に,手法の実用性についても考察を行う.One of the purposes of analyzing a business domain is to reveal the background of customers requirements. The resulting artifact provides us the reason why the requirements arise and what the customers' problems are. We are developing RODAN as a requirements elicitation method for customer's business domain. When RODAN is applied to the business domain, analysts focuse on a personal view of their customers. The view is determined as a role that the stakeholder plays. This paper presents a metamodel of RODAN with a product perspective. It is build as a model of a common structure of "business domain" with stakeholders and their roles. RODAN is evaluated by applying an example. As a result of the application, undefined requirements can be extracted as well as anti-actors for misuse cases with the background of the requirements. We also discuss on the practical aspect of RODAN applications.
著者
元山厚 中谷多哉子
出版者
情報処理学会
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.5, no.3, pp.239-248, 2014-07-15

ソフトウェアの品質を向上させるために開発の各工程で,欠陥を検出し修正する必要がある.我々の調査によると設計工程で見落とされていた設計書の欠陥のうち,テスト工程まで発見できなかったものは,設計書の設計項目間の不整合が多い傾向があった.このような設計書の欠陥の見落としを防止するための仕組みがあれば,設計レビューを通して設計項目間の不整合の検出が可能である.本論文では,設計項目間の不整合を自動的に検出する支援システムを提案する.支援システムは,設計書のテンプレートと整合チェックツールで構成する.設計書のテンプレートは,設計書に記述すべき事項と構造を定義し,設計項目間の対応関係を明確にしたものである.整合チェックツールは,設計項目間の内容を自動的に比較し,不整合を検出する.提案した支援システムをソフトウェア開発プロジェクトでの設計レビューに適用した.その結果,設計項目間の不整合の見落としを防止することができた.
著者
中谷 多哉子 羽生田 栄一 黒川 利明 直田 繁樹 大須賀 昭彦 児玉 公信 増村 均 中村 正規 田中 立二
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌. C, 電子・情報・システム部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. C, A publication of Electronics, Information and System Society (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.123, no.4, pp.640-648, 2003-04-01
被引用文献数
1 1

Object-oriented technology is used for the software of the large range, and its application fields are increasing. Object-oriented technology is also accepted naturally in the field of Internet application. Consequently, developments of new kinds of object-oriented technologies have been performed. Agent technology has been developed based on an object-oriented concept, and may have a great evolution with applying to applications of Internet field. In this paper, authors introduce the latest trend and the example of application of such object-oriented technology and agent technology.
著者
三瀬 敏朗 新屋敷泰史 橋本 正明 鵜林尚靖 片峯 恵一 中谷 多哉子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.87, pp.113-120, 2004-08-20
被引用文献数
5

組込みソフト分野では、専任オペレータや安定した環境とは限らない状況での運用を要求される。組込みシステムの信頼性や安全性を確保するために、通常運用で想定から抜け落ちしやすい状況である非正常系に焦点を絞り、仕様分析段階で非正常系要件の抽出を行い、システムの設計要件を明確にする方法について検討を行った。このため、非正常系の分析や要因等の体系化を行い、システムにおける非正常系の連鎖から障害に至る挙動の抽出を行うために、状態とイベントのマトリクスを用いて分析を行う方法を検討し試行した。その結果、基本的な有効性を確認し、今後の課題を検討した。Embedded systems are in need of the consideration about exceptions because of the environment and requirements for running. However, in practice, the consideration about exceptions often slipped out of specifications. Thus, it is an important problem about the cost and quality of embedded systems. Therefore, we have been studying about the methodology to analyze exceptions with exception knowledge systematization and exception state/event analysis matrix. In this paper, we describe the analysis matrix, its application example, and future studies.
著者
三瀬 敏朗 新屋敷 泰史 中谷 多哉子 片峯 恵一 鵜林 尚靖 橋本 正明
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.211-216, 2008

家電製品などのソフトウェア組込み製品では,安全性や使用性などの高い品質が求められる.組込みソフトウェア開発プロジェクトでは徹底したテストが行われ,ソフトウェア仕様の不具合が発見されることによる開発の手戻りが多い.高品質なソフトウェア設計を開発の手戻りなく実施するためには,プロジェクトの課題を明確にし,その特性に適した品質マネジメントを行う必要がある,我々は,開発遅延したプロジェクトの調査を行い,製品が部分的な故障や誤操作などの正常な動作から逸脱した場合の振舞いが製品の非機能要求に逸脱していることが主要な要因であることを特定した.本論文では,非機能要求に着目した製品ソフトウェア開発における品質マネジメントを提案する.具体的には,ソフトウェア設計前に非機能要求を明確化するためのプロセスと,明確にできない非機能要求の項目を管理していくためのプロセスを追加した品質マネジメントと実現するためのツールと技法を提案し,その実用性の事例実験について述べる.
著者
兼宗 進 中谷 多哉子 御手洗 理英 福井 眞吾 久野 靖
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.81-81, 2004-05-15

近年,教育課程の改定により,小学校から高等学校までの初中等教育において,プログラミングを含む情報教育の導入が進められている.筆者らは,初中等教育で活用可能な教育用オブジェクト指向言語「ドリトル」を開発し,提案を行ってきた.本稿では,プログラムの中からオブジェクトをネットワーク間で複製・共有して扱うドリトルの拡張について報告する.この機能により,ある生徒がドリトルの任意のオブジェクトに名前を付けて公開したときに,他の生徒はそのオブジェクトを自分のプログラムに取り込んで再利用したり,共有して使ったりすることが可能になった.授業の中では,生徒が個人ごとに独立したプログラミングを行うだけでなく,複数の生徒が共同で作業する形のプログラミングを行うことが可能である.共有機能の実装は,Java2 で記述されたドリトルの処理系に,RMI(Remote Method Invocation)を用いた通信機能を組み込むことで拡張を行った.The Japanese government has been promoting IT education at elementary and secondary schools since 2002. In this presentation, we describe design and implementation of object sharing for "Dolittle" programming language. Students can release their objects into network in the classroom. Then other students can copy or share objects in their programs. By using object sharing, students not only can make program by oneself, but also can make program with collaboration. We implemented object sharing using Java RMI (Remote Method Invocation).
著者
春木 良且 中谷 多哉子
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. 情報システム研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.93, no.38, pp.37-46, 1993-05

クラスライブラリに対しては,内部状態を利用する開いた再利用と,ブラックボックスとして機能のみを利用する,閉じた再利用を分類することができる.これらは,各々その評価基準や構築手法が異なっており,システム分析・設計において考慮しなければ,システム開発の生産性に寄与しない.本稿では,実際の開発プロジェクトにおける経験に基づいて「共有」と「再利用」の区別,システム開発工程とライブラリ構築工程の分離の必要性について,明らかにする.It is important to classify "Reuse in Open" and "Reuse in close" in Object-Oriented Class-library to increase the productivety. "Reuse in Close" is the method to use the functional result of library component, as black-box. And "Reuse in Open" is to use internal state of glass-box library component. We report that the difference between "reuse" and "common use", or "system constructing process" and "system refinement process" must be separated in Object-Oriented system development.
著者
兼宗 進 中谷 多哉子 御手洗 理英 福井 眞吾 久野 靖
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌. プログラミング (ISSN:03875806)
巻号頁・発行日
vol.44, no.SIG_13(PRO_18), pp.58-71, 2003-10

近年,教育課程の改訂により,小学校から高等学校までの初中等教育において情報教育の導入が進められている.筆者らは,「情報教育の中でプログラミングを体験することは計算機の動作原理を学ぶうえで効果的である」という考えから,初中等教育で活用可能なプログラミング言語である「ドリトル」を開発し,それを用いたプログラミング教育について研究を行ってきた.本稿では,中学校においてドリトルを用いて実施したプログラミング教育とその評価について報告する.行った授業では,プログラミング経験のない生徒を対象に,タートルグラフィックスとGUI部品を用いたプログラミングを扱った.また,アンケートと2回の定期試験の結果に基づき,オブジェクト指向を含むプログラミングの概念が生徒にどのように理解されるかを分析した.Recently, IT education curriculum at K12 (kindergarten and 12-year-education) schools are being started in Japan. Programming experiences will be useful for students to learn essence and principle of computers. However, we insist that the use of "modern" languages is indispensable to achieve the goal. In this paper we describe our experiences of using "Dolittle" object-oriented programming language in junior high school classes. Turtle graphics, figure objects, and GUI objects were taught in the class, and paper tests and enquiries were conducted for evaluation. As the result, majority of the students understood basic concents of programming and object-orientation, and enjoyed the classes.
著者
中谷 多哉子 兼宗 進 御手洗 理英 福井 眞吾 久野 靖
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:03875806)
巻号頁・発行日
vol.43, no.6, pp.1610-1624, 2002-06

初中等教育での情報教育の準備が進められている.オブジェクトストームとは,コンピュータへの興味を持たせつつ,楽しませながら,オブジェクト指向プログラミングを介してコンピュータの基本的な原理を理解させる情報教育コンセプトである.ドリトルは,オブジェクトストームに基づいて開発された日本語オブジェクト指向プログラミング言語である.ドリトルは,オブジェクトの効果的な見せ方の1つとして,タートルグラフィックスを含む図形環境を提供しており,簡潔で分かりやすい文法を持っている.本稿では,中高校生を対象に行った実験授業の成果を示すとともに,オブジェクトストームの概念を紹介し,ドリトルの教育効果と可能性について議論する.Information education for K-12 (kindergarten and 12-year-education) will start from 2002. In this paper, we propose Objectstorms, the concept for K-12 programming education, and evaluate its educational effectiveness. The method is supported by object oriented programming language named Dolittle. Through Dolittle programming experiences, students learn the basic concepts of computer. Besides information education, Dolittle can be applied to various subjects on phenomena with rules, such as physics and mathematics.
著者
兼宗 進 御手洗 理英 中谷 多哉子 福井 眞吾 久野 靖
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌. プログラミング (ISSN:03875806)
巻号頁・発行日
vol.42, no.SIG_11(PRO_12), pp.78-90, 2001-11

情報社会の急速な発展にともない, 初中等教育の中で情報の比重が高まっている.計算機の働きを最も効果的に学ぶ手段の1つはプログラミングを体験することであるが, 教育現場ではBasicやLogoといった数世代前の言語が使われることが多く, 現代のソフトウェアシステムの理解につながらないという問題が存在する.本稿では, 初中等教育での利用が可能なプログラミング言語「ドリトル」およびその実行系の設計と実装について述べる.ドリトルはオブジェクト指向言語であり, あらかじめ用意された各種のオブジェクトを活用した教育を可能とする一方, Self言語と同様のプロトタイプ方式の採用により, クラスや継承などの高度な抽象概念の理解を不要にしている.その他, 変数や命令語などの識別子と記号が日本語文字で統一されている, メソッドを属性と統合的に扱えるといった特徴を持つ.処理系はJava2で書かれたインタプリンタとして実装し, 教育現場のさまざまな環境で動作できるようにした.In the IT revolution, IT education is becoming more important in school education. Programming is an effective way for learning computers. However, many teachers use old languages like Basic and Logo, so students can't understand modern software systems. This paper describes design and implementation of the programming language "Dolittle". Dolittle is an object-oriented language aimed at school education. Incorporating prototype-based object system like Self, Dolittle requires less knowledge of abstract concept like classes and inheritances. Students can learn it easily, thanks to predefined objects and familiar Japanese identifiers and symbols. We implemented Dolittle interpreter by Java2, so it can run in many educational environments.
著者
中谷 多哉子
巻号頁・発行日
2012

科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書:基盤研究(C)2009-2011