著者
正田 誠
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.89, no.9, pp.710-716, 1994-09-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
18

我々が住んでいる地球は大きな磁性体であり, 微生物ばかりでなく高等動物も大なり小なり磁場の影響を受けているが, 磁場が目に見えないエネルギーであるので気付ずに生活または生きている。ここでは微生物に対する磁場の影響, 新しい高磁場発生装置の開発, 今後の磁性の利用見通しと現在の研究現状を解説していただいた。
著者
正田 誠 松浦 明 藤原 俊六郎 仲 勇治
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1995

大量の食品廃棄物が排出され、適当な処理方法が無い一方で、農業においては、植物病が多発し、化学農薬の過剰使用が起こっている。この問題を同時に解決するために、以下の研究を遂行した。(i)我々が分離した枯葉菌B.subtilis RB14を用い、オカラを培地とした固体培養物を微生物農薬として生産するするために、枯葉菌によるオカラの固体培養のスケールアップにおける最適条件の検討を行った。最適水分、最適温度、通気方法、センサー配置、冷却方法などの検討とそれらの制御方式の解析を行い、オカラの成分変化と抗菌物質の生産の関係の解析を行った。(ii)この培養でできた有機物の肥料効果および微生物農薬効果をポット試験にて実証した。枯葉菌によるオカラ分解物の土壌施用と分解過程の解析を行い、オカラの有機炭素、有機窒素の土壌中での変化をゲルクロ分析し、枯葉菌およびこの菌の生産する抗菌物質iturin Aおよびバイオサーファクタントsurfactinの動態変化を検討した。(iii)枯葉菌によるオカラ分解物の農薬作用の試験の実施を病原菌で汚染した土壌を用い、トマトについて実施した。病原菌はRhizoctonia solani,を対象とし、枯葉菌数の計測、iturin Aおよびsurfactinの土壌中の定量も行なった。(iv)抗菌物質iturin Aおよびsurfactinの合成に関与する遺伝子の解析とこの遺伝子と病害の抑制との関係を明らかにした。本菌の遺伝子解析および組換え体を用いた。植物試験を行い、その抑制メカニズムをあきらかにした。(V)神奈川県における有機物質の流れに関する調査を行い、システム作成の基礎を作った。
著者
矢野 壽人 正田 誠
出版者
Japan Society for Atmospheric Environment
雑誌
大気環境学会誌 (ISSN:13414178)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.216-222, 1997 (Released:2011-11-08)
参考文献数
10

某印刷工場の改築にあたり, 有機溶剤の排出防止対策を検討した。まず, 既設印刷工場の有機溶剤排出状況と作業環境濃度を調査した。有機溶剤の主成分は酢酸エチル, イソプロピルアルコール, トルエンであり, 排出濃度は合計で448ppmと東京都の排出規制値 (3成分合計濃度200ppm以下) をオーバーしていた。また, 作業環境濃度も最高で762ppmであった。そこで, 当印刷工場の実排ガスを対象に, ベンチスケールの活性炭吸着式脱臭装置による有機溶剤除去実験を行った。実験は粒状とペレット状の2種類のヤシ殻活性炭について, 脱臭装置の出ロガス合計濃度が10ppmに達するまでの時間 (破過時間) を調査した。その結果, 粒状炭の破過時間 (充填層高260mm, 接触時間1.3secの条件) は38時間, ペレット炭の破過時間 (充填層高330mm, 接触時間1.65secの条件) は29時間であった。以上の結果, 活性炭吸着法は有機溶剤の除去方法として適用可能なことが判明した。
著者
正田 誠 北 宜裕 北 宣裕
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

1.殺菌剤(ネビジン)耐性菌を収得することに成功した。この菌のiturin生産性は安定していたが、surfactin生産性は低下した。2.この耐性菌を農地に用いて植物病抑制試験を行ったところ、育苗の段階で使用することが有効であることが判明した。3.農業モンカット耐性は元株RB14Cが保持していることが明らかになった。4.RB14Cとモンカットの併用試験をポットにより実施し、使用するモンカットの量を1/5に減らすことができることを証明した。5.トマトの苗立枯病に対する効果をテストした結果、菌体かん注あるいは発芽種子処理と農薬フルトラニルのかん注を組み合わせると高い効果がみられた。6.キュウリホモプシス根腐病の抑制テストを実施した。キュウリの菌を移植する時、RB14Cの菌体懸濁液を根に浸す処理によって顕著な病害抑制がみられた。7.キチナーゼ遺伝子をRB14Cおよび枯草菌M1113に導入し、キチナーゼを生産することを確認した。各種の病原菌とキチナーゼ遺伝子保育菌を混合すると病原菌の菌糸の成長が抑制されることが実証された。8.iturin生合成遺伝子のクローニングに成功した。iturin合成遺伝子は約30kbpからなる巨大分子であり、上流部分に側鎖である脂肪酸合成に関与すると考えられる遺伝子が思い出された。9.surfactin耐性遺伝子をクローニングし、その特性を明らかにした。今まで知られている多剤耐性遺伝子と相関性を示した。この遺伝子の増幅はsurfactinの生産性の向上にはつながらなかった。10.iturinおよびsurfactinの高生産条件元株によるiturinおよびsurfactinuの生産量は数100ppmであったが培地組成を検討した結果、surfactinでは20g/l、iturinは38/lまで生産量を向上させることに成功した。こうして生産性が向上した培養液による植物病抑制効果を検討し、その有効性が証明された。