著者
永井 明彦 中川 裕揮 伊藤 孝行 田辺 孝二
出版者
研究・イノベーション学会
雑誌
研究 技術 計画 (ISSN:09147020)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1_2, pp.39-56, 2013-01-31 (Released:2017-10-21)
参考文献数
47

1990年頃より世界では特定した用途での市場標準を目指した特定用途向けLSI(ASSP)を製品化しているファブレス半導体ベンチャーが大きく躍進を遂げている。一方で日本の半導体メーカを見ると,大手半導体メーカはASSPへの取り組みが充分とは言えず,他方でファブレス半導体ベンチャーでもASSPの成功例が少ない。このような状況で,事例のファブレス半導体ベンチャーは,特定ユーザ企業及び半導体商社と協調し,ASSPが市場標準となって,大きな事業収益に結びついていた。そこで本稿は日本のファブレス半導体ベンチャーが抱える課題を明らかにした上で,事例の成功要因を分析し,ファブレス半導体ベンチャーが市場参入する機会を得るための1つの方法を提案する。
著者
永井 明彦 高柳 素夫
出版者
The Chemical Society of Japan
雑誌
工業化学雑誌
巻号頁・発行日
vol.71, no.10, pp.1696-1703, 1968

ポリピニルアルコール(PVA)の結晶状態を明確にする目的で, 結晶化を阻害するとされている1,2-グリコール結合を過ヨウ素酸ナトリウムとの反応およびr 線照射によって適度に切断した10種の試料の動的粘弾性挙動を検討した。粘弾性吸収の大きさのを損失弾性率(E'')対絶対温度の逆数(1/T) ロット下の面積より求めて, 各吸収について考察を行なった。80℃(138c/s)付近近に存在する非結晶領域内分子鎖のミクロブラウン運動の生起に起因する主分散α a 吸収の大きさは上記処理による1,2-グリコール結合量の減少とともに大きく減少し, 1,2-グリコール結合が熱処理に際して結晶化し得ず, 非結晶領域に存在することが粘弾性の立場からも示された。さらに120℃(138c/s)付近に存在するβ c 吸収と著者らが名付けた吸収の大きさは赤外吸収スペクトルより求めた結晶化度( X <SUB>I</SUB>)と密度より算出した結晶化度(X<SUB>d</SUB>)との差ΔX (=X<SUB>I</SUB>-X<SUB>d</SUB>)の増加とともに大きく増加する一定の相関関係を得た。今まで報告されている研究結果から, XIは結晶領域と見なされ得ず, 他方分子鎖のトランス配置の連結という点では規則性を持つような領域を反映するものと見なすことにより, βe吸収はPVA結晶組織中の不完全結晶状態に起因していることを結論した。
著者
西川 智佳 伊藤 孝行 永井 明彦 丸山 智美
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

今日,投稿型レシピサイトが普及しているが,これらは詳細な栄養量情報が記載されていないことが多い.よって,ユーザは自身で栄養を考慮しなければいけない.そこで,ユーザの身体情報やアレルギー食材を元に,様々な栄養素を考慮した献立表推薦システムを提案する.また,ユーザは実際に食べる食品を入力でき,その食品のエネルギー量を元に献立表が再調整される.また,栄養士の評価を受け,本システムの妥当性を確認した.
著者
小林 理 成田 昌紀 河内 広志 浅野 良三 外山 譲二 永井 明彦 来生 哲 荒川 正昭 藤田 雅 広井 忠夫
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.22, no.10, pp.925-931, 1984-10-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
11

症例は, 25歳男性で家業は味噌製造業である. くり返す気管支喘息, 血清IgE上昇, くり返す肺浸潤影があり, 気管支造影で典型的な中枢性気管支拡張像を認めた. こうじに含まれる Asp. oryzae およびその亜種が喀痰中より検出された. エドワードの二重透析法によりそれらの真菌より抗原を作成し, オクタルニーの沈降抗体法を施行したところ患者血清との間に沈降線を認めた. 吸入誘発試験では, 即時型および遅発型反応が陽性となった. TBLBでは, 肺胞壁および肺胞腔内に, 好酸球, リンパ球, 形質細胞の浸潤を認めた. 以上より Asp. oryzae およびその亜種によるABPAと診断した.