著者
關口 奈緒子 池永 雅一 池上 真理子 家出 清継 上田 正射 津田 雄二郎 中島 慎介 谷田 司 松山 仁 山田 晃正
出版者
日本外科系連合学会
雑誌
日本外科系連合学会誌 (ISSN:03857883)
巻号頁・発行日
vol.45, no.6, pp.830-835, 2020 (Released:2021-12-31)
参考文献数
21

症例は68歳,男性.自慰目的で肛門から瓜を挿入し,排出困難となり当院を受診した.腹部単純CTで16×7cm大の瓜を直腸RS付近に認め,腸管穿孔所見は認めなかった.摘出の際に腸管損傷の可能性を考え,全身麻酔下での摘出を試みた.全身麻酔下,砕石位で手術を開始した.肛門括約筋の弛緩は得られたが肛門内に異物は確認できず,下腹部圧排で瓜の頂部をわずかに確認できた.ミュゾー鉗子で把持を試みるも困難であり,子宮筋腫用のミオームボーラーを瓜に挿入し,下腹部の圧排と牽引で摘出を試みた.しかし,瓜は脆弱でミオームボーラー挿入部が砕けるため,別角度からもう1本挿入することで力を分散し脆弱性を補うことで腹部圧迫を併用し摘出に成功した.直腸異物は多種多様の異物が報告されており,摘出方法の工夫が必要である.今回直腸異物(瓜)に対して,異物の大きさと摘出器具の特徴を術前に綿密に確認することで安全に摘出しえた症例を経験した.
著者
池上 真理子
雑誌
聖学院大学論叢 = The Journal of Seigakuin University (ISSN:09152539)
巻号頁・発行日
vol.第26巻, no.第1号, pp.197-212, 2013-10

近年,新教育基本法や新学習指導要領の中で,日本の伝統文化教育を重視する方針が打ち出されたことにより,学校教育の中に日本音楽を取り上げる動きが活発になっている。しかし,教師の側の日本音楽に対する理解不足など,実際の導入に際してはいくつかの課題もある。そのような現状を踏まえ,本稿では,日本音楽の一領域である雅楽を,小学校の音楽教育に導入する意義と可能性について,筆者が実際に行った授業の分析や,学習指導要領に基づいた具体的な指導計画の提案などをもとに考察した。そして雅楽の導入が,その音楽を知るのみでなく,日本独自の豊かな芸術的感性を体験的に理解できる,歴史,文学など他教科との関連性をもって伝統文化の体系的な理解を深められる,など幅広い学びの可能性を持つことを指摘した。
著者
高橋 幸利 藤原 建樹 西村 成子 藤原 建樹 西村 成子 角替 央野 久保田 裕子 今井 克美 重松 秀夫 下村 次郎 池田 浩子 大谷 英之 山崎 悦子 大谷 早苗 高橋 宏佳 美根 潤 池上 真理子 向田 壮一 高山 留美子
出版者
独立行政法人国立病院機構(静岡・てんかん神経医療センター臨床研究部)
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

脳炎は感冒などの後に発病し後遺症を残す病気で、病態解明と治療法の開発が重要である。非ヘルペス性急性辺縁系脳炎では、グルタミン酸受容体(GluR)のひとつであるGluRε2分子の幅広い領域を抗原とする抗体が産生されていて、感染ウィルスに対する抗体がGluRε2に交差反応しているのではないことが分かった。ラスムッセン脳炎では抗GluRε2 抗体を含む髄液IgGがアポトーシスを誘導している可能性が示唆された。
著者
高橋 宏佳 高橋 幸利 美根 潤 向田 壮一 池上 真理子 池田 浩子 大谷 英之 下村 次郎 久保田 裕子 藤原 建樹
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.42, no.4, pp.273-276, 2010-07-01
参考文献数
12
被引用文献数
1

 Dravet症候群に対するtopiramate (TPM) の治療効果を検討した. Dravet症候群と診断された11症例 (7.1±6.2歳) を対象とし, 投与前2カ月と投与後2カ月, 投与後6カ月目を含む2カ月間の発作回数を比較した. けいれん発作に対する投与後2カ月での評価は, 発作消失が1例, 50%以上発作減少が6例, 50%未満~無効が3例, 悪化が1例であった. 服用を6カ月間続けたのは10例で, 発作消失が1例, 50%以上発作減少が7例, 50%未満~無効が2例, 悪化が0例であった. TPMはDravet症候群のけいれん発作抑制に有効と思われた.
著者
池上 真理子
出版者
聖学院大学
雑誌
聖学院大学論叢 (ISSN:09152539)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.197-212, 2013

近年,新教育基本法や新学習指導要領の中で,日本の伝統文化教育を重視する方針が打ち出されたことにより,学校教育の中に日本音楽を取り上げる動きが活発になっている。しかし,教師の側の日本音楽に対する理解不足など,実際の導入に際してはいくつかの課題もある。そのような現状を踏まえ,本稿では,日本音楽の一領域である雅楽を,小学校の音楽教育に導入する意義と可能性について,筆者が実際に行った授業の分析や,学習指導要領に基づいた具体的な指導計画の提案などをもとに考察した。そして雅楽の導入が,その音楽を知るのみでなく,日本独自の豊かな芸術的感性を体験的に理解できる,歴史,文学など他教科との関連性をもって伝統文化の体系的な理解を深められる,など幅広い学びの可能性を持つことを指摘した。