著者
鎌田 和樹 渡邉 俊哉 渋沢 進
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. HCI, ヒューマンコンピュータインタラクション研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.13, pp.1-8, 2015-05-07

高齢者が要介護状態に陥る原因の一つに認知症がある.拮抗体操は両手足で左右別々の動きをするもので,認知症を予防するための健康行動の一つである.健康行動の指導者は高齢者の数に対して不足しており,指導者の負担を減らすような支援システムが求められている.他方で Kinect は人体の関節を認識でき,導入も手軽なことから体操支援システムに適している.筆者らは以前の研究において,深度センサを利用し体操指導機能とリズムゲーム機能を備えた拮抗体操支援システムを作成した.このシステムでは,Kinect の手先の認識が難しいことから一部の拮抗体操の認識率が劣っていた.そこで今回,Kinect v2 を用いて拮抗体操支援システムを改良し,認識精度の評価実験を行うとともに,高齢者を対象に主観評価実験を行った.その結果,若者を対象にした実験からシステムの認識精度の向上が確認された.また,高齢者の体操の認識精度が若者より低かったが,主観評価実験から高齢者の体操参加を促すのに体操システムが有用であることが分かった.
著者
正木 星 渋沢 進 小林 守 米倉 達広
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) (ISSN:21862583)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.29, pp.1-8, 2011-02-28

徘徊性のある認知症高齢者は,無断外出して事故を起こすことや,行方がわからなくなることがある.本研究では,認知症者の徘徊行動に着目し,携帯電話に搭載されている加速度センサの機能を用いた高齢者の移動状態の推定を行う.高齢者の移動は基本的に歩行であることから,本稿では携帯電話を用いて歩行状態についての推定を行い,また怪我などによる不安定な歩行状態ついての推定を行い,評価を行った.その結果,高齢者の歩行の推定では,合成加速度やスペクトルを用いて推定を行ったところ,停止の判定率が100%であり歩行の判定率が91%であった.次に不安定な歩行状態の推定では,転倒を基準とし,転倒前と転倒後のスペクトルを比較することで推定を行ったところ,判定率は95%であった.このため,歩行と不安定な歩行状態の推定は携帯電話に搭載した加速度センサを用いてほぼ推定することができる.Elderlies with wandered dementia who go out without permission sometimes meet accidents or get lost. This paper presents the presumption of elderly's movement using the function of acceleration sensor installed in mobile phone. This paper also introduces elderly's unstable movement which is causced by injury or accident, and presents the presumption of elderly's unstable movement and its evaluation. From experiments, elderly's movement was presumed about 91% using acceleration values and their spectra. By comparing acceleration spectra before and after falldown, elderly's unstable movement was presumed about 95%.
著者
正木 星 渋沢 進 小林 守 米倉 達広
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL) (ISSN:21862583)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.29, pp.1-8, 2011-02-28

徘徊性のある認知症高齢者は,無断外出して事故を起こすことや,行方がわからなくなることがある.本研究では,認知症者の徘徊行動に着目し,携帯電話に搭載されている加速度センサの機能を用いた高齢者の移動状態の推定を行う.高齢者の移動は基本的に歩行であることから,本稿では携帯電話を用いて歩行状態についての推定を行い,また怪我などによる不安定な歩行状態ついての推定を行い,評価を行った.その結果,高齢者の歩行の推定では,合成加速度やスペクトルを用いて推定を行ったところ,停止の判定率が100%であり歩行の判定率が91%であった.次に不安定な歩行状態の推定では,転倒を基準とし,転倒前と転倒後のスペクトルを比較することで推定を行ったところ,判定率は95%であった.このため,歩行と不安定な歩行状態の推定は携帯電話に搭載した加速度センサを用いてほぼ推定することができる.Elderlies with wandered dementia who go out without permission sometimes meet accidents or get lost. This paper presents the presumption of elderly's movement using the function of acceleration sensor installed in mobile phone. This paper also introduces elderly's unstable movement which is causced by injury or accident, and presents the presumption of elderly's unstable movement and its evaluation. From experiments, elderly's movement was presumed about 91% using acceleration values and their spectra. By comparing acceleration spectra before and after falldown, elderly's unstable movement was presumed about 95%.
著者
朝井 義人 渋沢 進
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SSE, 交換システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.95, no.327, pp.79-84, 1995-10-20

従来、入出力命令を含むプログラムの並列化の際には、入出力命令とその他の命令が分けられ、入出力命付に関しては逐次で実行されていた。そのため並列化の効率が悪くなるという問題があった。本稿ではより多くの並列性を抽出するために、入出力命令を含むプログラムの新たな並列化手法について報告する。この手法は、入出力命令を含まないプログラムの並列化で利用されている最早実行開始条件解析法に、新たに入出力命令間の依存関係としてデバイス依存を導入することにより並列化を行うものである。またこの手法の有効性を示すために、シミュレーションにより従来の手法と本手法の性能比較を行った。その結果、プログラムの大きさ、入出力命令の割合に関係なくデバイス依存を用いた方が効率的に並列化が行われていた。
著者
朝井 義久 渋沢 進
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.83-84, 1996-03-06

これまで、入出力命令を含むプログラムの並列化は、入出力命令の含まれていない部分についてのみ並列化を行い、入出力命令部分については逐次で実行されていた。この方法では、プログラム全域にわたる並列化が行えず、並列化の効率も悪くなってしまう。そこで、我々は入出力命令を含まないプログラムの並列化で利用されている最早実行開始条件解析法に、入出力命令間の依存関係としてデバイス依存を導入することにより並列化を行ってきた。 本稿では、デバイス依存を用いた並列化手法ならびに並列計算機上での実行方法について報告する。また、タスクグラフを用いたシミュレーションによる評価を行い、実際の並列計算機上での実行についても述べる。