著者
西澤 宇一 亀田 正治 渡辺 安
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会論文集 (ISSN:13446460)
巻号頁・発行日
vol.56, no.654, pp.315-323, 2008 (Released:2008-08-27)
参考文献数
12

The performance of a two-dimensional Mach 1.64 external compression air intake is investigated by computational fluid dynamics. The intake model consists of a 10-degree wedge and a subsonic diffuser. The flow in and around the intake with different configurations of the slit at the diffuser entrance is calculated to examine the effect of the configurations for pressure recovery and stability of the shock system. The numerical results indicate that the natural bleed fairly improves the intake performance at subcritical operation: It improves the maximum pressure recovery and the tolerance of the mass flow rate through the diffuser to guarantee the stability of the shock. The bleed mass flow rate strongly depends on the slit configuration. Large bleed mass flow rate increases the tolerance of the diffuser mass flow rate for the shock stability. However, the presence of the slit provides no gain in efficiency of the intake at supercritical operation.
著者
吉田 憲司 赤塚 純一 石塚 只夫 伊藤 健 岩堀 豊 上野 篤史 郭 東潤 小島 孝之 進藤 重美 高戸谷 健 田口 秀之 多田 章 徳川 直子 富田 博史 中 右介 仲田 靖 永吉 力 野口 正芳 平野 義鎭 二村 尚夫 堀之内 茂 本田 雅久 牧野 好和 水野 拓哉 水野 洋 村上 哲 村上 義隆 山本 一臣 渡辺 安 大貫 武 鈴木 広一 二宮 哲次郎 静粛超音速研究機開発チーム Yoshida Kenji Akatsuka Junichi Ishizuka Tadao Ito Takeshi Iwahori Yutaka Ueno Atsushi Kwak Dong-Youn Kojima Takayuki Shindo Shigemi Takatoya Takeshi Taguchi Hideyuki Tada Akira Tokugawa Naoko Tomita Hiroshi Naka Yusuke Nakata Yasushi Nagayoshi Tsutomu Noguchi Masayoshi Hirano Yoshiyasu Futamura Hisao Horinouchi Shigeru Honda Masahiro Makino Yoshikazu Mizuno Takuya Mizuno Hiroshi Murakami Akira Murakami Yoshitaka Yamamoto Kazuomi Watanabe Yasushi Onuki Takeshi Suzuki Hirokazu Ninomiya Tetsujiro S3TD Design Team
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発資料 = JAXA Research and Development Memorandum (ISSN:13491121)
巻号頁・発行日
vol.JAXA-RM-10-007, 2010-07-10

宇宙航空研究開発機構では,将来のブレイクスルーとしての超音速旅客機実現を目指し2005年10月に飛行実験に成功した小型超音速実験機(NEXST-1)に引き続き,新たな飛行実験プロジェクトとして,2006年度より「静粛超音速研究機」(S3TD:Silent SuperSonic Technology Demonstrator)の予備設計に着手し,2008年~2009年度に基本設計を実施した.S3TDは,完全自律離着陸及び超音速飛行可能な無人機で,ソニックブーム低減技術を飛行実証することを目的としたものである.本報告書では,超音速飛行実験計画及び飛行実験システム(研究機システム及び実験場システム)の設計検討について,JAXAが独自に検討した成果及びJAXAとプライムメーカの契約に基づき実施された成果をまとめる.
著者
村上 哲 渡辺 安 藤原 仁志 Murakami Akira Watanabe Yasushi Fujiwara Hitoshi
出版者
航空宇宙技術研究所
雑誌
航空宇宙技術研究所資料 = Technical Memorandum of National Aerospace Laboratory (ISSN:1347460X)
巻号頁・発行日
vol.774, 2003-06

航空宇宙技術研究所が開発を進めているジェットエンジンを搭載した小型超音速実験機(ジェット実験機)には、マッハ2までの飛行速度で作動する2次元外部圧縮型可変形状超音速インテークを搭載する予定としている。ジェット実験機の推進システム性能予測およびインテーク可変制御開発に必要なインテーク空力特性を取得するために、ジェット実験機第2次形状超音速インテーク(C313形状)の19.2%縮尺模型を用いた単体空力特性取得試験を航空宇宙技術研究所の遷音速風洞および超音速風洞においてマッハ0.6〜2.1の範囲で実施した。ジェット実験機の推進システム性能予測およびインテーク可変制御開発に必要なインテーク空力特性データを取得するとともに、風洞試験で得られた空力特性がCFD解析により事前に予測した特性と概ね一致し、設計目標を満足した。また、マッハ1.3以上においては低流量側でバズが発生し、特にマッハ1.8以上の高マッハ域においてはFerri型不安定によるバズ発生のためインテークの安定作動余裕が小さいことが判明したが、適切な超音速ランプ可変制御および抽気制御によりインテークの安定作動域を改善できる。さらに抽気プレナム圧力比は本試験条件の範囲においては第2ランプ角や抽気条件による影響は小さく、インテークの作動状態を適切に示すパラメタとなることを確認した。インテーク入口部における横流れの影響については横流れ偏角4度までの範囲において、試験を行った何れのマッハ数においても大きな空力性能の劣化は見られず、良好な特性を示した。
著者
渡辺 安 村上 哲 藤原 仁志
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発報告 (ISSN:13491113)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.1-33, 2004-03

2次元超音速インテークでは,超音速ディフューザ部の側壁形状はインテークの空力性能に大きく影響をおよぼす部分であり,側壁形状が空力性能に及ぼす影響を明らかにすることを目的として,風洞試験およびCFD解析を実施した。側壁形状の影響が顕著に現れるマッハ1.5以上の条件に対して風洞試験を行ない,横流れ偏角やランプ可変形状が異なる条件における空力特性を取得し,側壁形状の影響を詳細に調べた。その結果,バズが発生するまでの亜臨界作動域における安定な作動域は側壁が大きいほど広く,性能が良いことが明らかとなった。一方,超臨界作動域では,マッハ数が高く側壁が大きいほど,また横流れ偏角が大きいほど亜音速ディフューザ内の流れは剥離しやすくなり,性能が低下することがわかった。さらにCFD解析により,インテークの流れ構造を詳細に調べた結果,側壁形状はサイドスピレージに影響を及ぼすため,インテークに流入する流管形状が変化し,その結果として,小さい側壁形状ではバズが発生しやすいことが明らかとなった。また,大きい側壁形状では衝撃波システムの逆圧力勾配の影響で,剥離しやすい境界層が亜音速ディフューザに流入することがわかった。そして,境界層の形状係数が有る程度以上になると,亜音速ディフューザ内で境界層剥離が生じ,空力性能が低下することが明らかとなった。