著者
青木 孝義 谷川 恭雄 中埜 良昭 湯浅 昇 岸本 一蔵 丸山 一平 高橋 典之 松井 智哉 濱崎 仁 迫田 丈志 奥田 耕一郎
出版者
名古屋市立大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本研究は、2009年にイタリアで発生した地震により被害を受けた文化遺産建築の被害調査を実施して、被害状況と応急処置方法を系統的に整理し、1970年代以降に文化遺産建築に対して行われたRC補強の効果を検証し、モニタリングにより補強前、補強途中の構造的安定性と補強後の補強効果を検証することにより、また、関連する国内外の文化遺産建築の調査を通して、文化遺産建築の有効な修復・補強方法、地震によるリスクから文化遺産建築を保護する方法に関する海外学術調査を実施したものである。
著者
笠井 芳夫 湯浅 昇 露木 尚光 松井 勇
出版者
日本大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1994

本研究により得られた成果は以下の通りである。(1)1対のφ0.7mm-ステンレス電極棒を用いた小電極により、これまで不可能であったような局部的なコンクリートの含水率の測定を可能とした。(2)実構造物のコンクリート品質を明らかにし、その耐久性を検討した。(3)乾燥に伴うコンクリートの含水率及び細孔構造の不均質性の形成を観察し、不均質性に及ぼす乾燥開始材齢、乾燥環境、調合、部材厚、仕上げ材の施工の影響を明らかにした。(4)乾燥に伴う各種セメントの水和への影響を物理・化学的観点から明らかにした。(5)乾燥開始材齢と微小セメントペースト供試体の圧縮強度の関係を明らかにし、これをセメントペーストの細孔構造から検討を加えた。(6)乾燥開始材齢、乾燥表面からの距離及び含水率と透気性、透水性、吸放湿性の関係を明らかにした。(8)乾燥開始材齢が早いほど、中性化の進行、塩分浸透、凍結融解による劣化が激しいことを明らかにした。次のような課題が残されている。(1)コンクリートの含水率、細孔構造の不均質データの蓄積(2)含水率及び細孔構造と強度、劣化因子の浸透、仕上げの劣化との関係を解明(3)構造体コンクリートの強度分布、透気性分布、透水性分布の推定と検証(4)強度分布の形成、耐久性低下のシュミレーションこれらの点については、今後研究を続ける予定である。