- 著者
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田口 康
- 出版者
- 特定非営利活動法人 産学連携学会
- 雑誌
- 産学連携学 (ISSN:13496913)
- 巻号頁・発行日
- vol.6, no.1, pp.1_4-1_12, 2009 (Released:2009-12-07)
1998年の大学等技術移転促進法制定を皮切りとして,我が国は,大学の研究成果を積極的に産業に移転し産業競争力の強化に繋げていく政策を推進してきた.これにより,大学における産学共同研究等が大幅に増加するなど,我が国の産学官連携活動は大きく発展してきたが,様々な課題も明らかになってきている.大学システムの一層の改革や進化も必要だが,企業,地方公共団体等が,大学の研究成果の事業化に対するコミットを増すことが必要である.また,大学は,産学連携を通じて自らの教育・研究の高度化を図っていかなければ持続的なイノベーション創出は望めない.一人でも多くの関係者が,産学官連携の意義や目的を再確認し,行動することを望む.