著者
白石 裕一 三上 靖夫 的場 聖明
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.57, no.12, pp.1143-1149, 2020-12-18 (Released:2021-03-13)
参考文献数
18

心不全患者における栄養状態は予後予測因子であり,その評価は重要である.栄養障害の要因は多岐にわたるが心機能の面からは左心機能より右心機能の関与が注目されている.栄養状態の評価は問診,採血項目,身体計測,バイオインピーダンス法などの生理機能検査などが行われているが決定的な方法は確立されていない.当院では簡便な指標としてエコーを用いた大腿直筋厚の有用性を報告してきた.また,退院前の食事摂取エネルギー量の評価をすることで必要な食事摂取ができているか評価をし,どのような要因がその阻害因子になっているかを検討して介入している.当院での取り組みを紹介しながら心不全患者における栄養について概説する
著者
白石 裕一 鈴木 亮太 田邊 正宏 熊本 剛 升田 康晴
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.390, pp.109-112, 2011-01-20

気象レーダ用アンテナとして,高速でビーム走査可能なアクティブフェーズドアレーアンテナが求められている.本稿では,GaN HEMTを用いたX帯アクティブフェーズドアレーアンテナ用の送受信ユニットを開発したので報告する.開発したユニットは,高出力のGaN HEMTと移相器を用いた送信回路,低雑音増幅器を用いた受信回路をそれぞれ8系統有しており,レーダ用アクティブフェーズドアレーアンテナとして必要な送受信機能を1つのユニットで実現するものである.このユニットにおいて,1系統あたりの送信出力がユニット出力端で平均約20W,GaN送受信ユニット合計送信出力として約160Wとなる送信性能を確認した.また,受信性能も良好な性能を有しており,その有効性が確認できた.
著者
北之園 寛子 白石 裕一 本村 政勝
出版者
医学書院
雑誌
BRAIN and NERVE-神経研究の進歩 (ISSN:18816096)
巻号頁・発行日
vol.70, no.4, pp.341-355, 2018-04-01

Lambert-Eaton筋無力症候群(LEMS)は,シナプス前終末からのアセチルコリンの放出障害により,四肢筋力低下,腱反射低下,および,自律神経障害を呈する神経筋接合部・自律神経の自己免疫疾患である。LEMS患者の半数以上が悪性腫瘍,主に小細胞肺癌(SCLC)を合併する傍腫瘍性症候群でもある。SCLCを含む神経内分泌腫瘍に対する腫瘍免疫で自己抗体が生じ,シナプス前終末の活性帯に局在するP/Q型カルシウムチャネルをdown-regulationさせることが,LEMSの病態機序と考察される。
著者
福元 尚子 白石 裕一 中道 一生 中嶋 秀樹 西條 政幸 辻野 彰
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
pp.cn-000776, (Released:2016-01-21)
参考文献数
30
被引用文献数
3

症例は65歳男性である.急速進行性の認知機能低下で発症した.頭部MRIのFLAIR/T2強調画像で大脳皮質下に広汎な高信号域を認め,髄液よりJohn Cunningham virus-DNAを検出した.最終的に脳組織所見から進行性多巣性白質脳症と確定診断した.合併症として高安動脈炎と慢性型/くすぶり型成人T細胞白血病が認められた.発症早期にメフロキンとミルタザピンによる治療を開始したが,症状・画像共に改善なく約半年後に死亡した.本例において治療効果が認められなかった理由としては,HTLV-I感染に加えて高安動脈炎によるB細胞系の異常が影響した可能性を考えた.