著者
本多 正史 石崎 太一 黒田 素央
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.8, pp.443-446, 2006-08-15
被引用文献数
7 23

本評価では,(1) 1日4時間以上VDT作業を行っている労働者であり,(2) 11名中9名が「眼が疲れる」「眼がかすむ」「肩,腰がこる」を感じており,(3) 平均年齢が45.7&plusmn;7.8歳のパネル11名(男性)を対象に解析を行い,以下2点が明らかになった.<BR>(1)鰹節だしの4週間継続摂取により,自覚症状に関して,眼精疲労にみられる「眼が疲れる」「眼がかすむ」「涙がでる」「眼が赤くなる」などの項目が初期値に比べて主に摂取3週目,4週目で改善傾向を示した.<BR>(2)フリッカーテストの結果,主に夕方のフリッカー値が初期値に比べて摂取4週目で有意に上昇した.前観察期間のフリッカー値の&Delta;(朝-夕方)の平均値を基準に層別解析を行った結果,平均以上のパネルでは,顕著に&Delta;(朝-夕方)が低下した.平均以下のパネルでは,ほとんど変化しなかった.<BR>以上の結果から,鰹節だし摂取により眼精疲労が改善される可能性が示唆された.
著者
本多 正史 石崎 太一 黒田 素央
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.8, pp.443-446, 2006-08-15 (Released:2007-09-14)
参考文献数
16
被引用文献数
13 23

本評価では,(1) 1日4時間以上VDT作業を行っている労働者であり,(2) 11名中9名が「眼が疲れる」「眼がかすむ」「肩,腰がこる」を感じており,(3) 平均年齢が45.7±7.8歳のパネル11名(男性)を対象に解析を行い,以下2点が明らかになった.(1)鰹節だしの4週間継続摂取により,自覚症状に関して,眼精疲労にみられる「眼が疲れる」「眼がかすむ」「涙がでる」「眼が赤くなる」などの項目が初期値に比べて主に摂取3週目,4週目で改善傾向を示した.(2)フリッカーテストの結果,主に夕方のフリッカー値が初期値に比べて摂取4週目で有意に上昇した.前観察期間のフリッカー値のΔ(朝-夕方)の平均値を基準に層別解析を行った結果,平均以上のパネルでは,顕著にΔ(朝-夕方)が低下した.平均以下のパネルでは,ほとんど変化しなかった.以上の結果から,鰹節だし摂取により眼精疲労が改善される可能性が示唆された.
著者
石崎 太一 黒田 素央 久野 真奈見 北面 美穂 早渕 仁美
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.7, pp.343-346, 2007-07-15
参考文献数
14
被引用文献数
4 7

鰹節だしの継続摂取が単純作業負荷によって生じる精神疲労やストレス,および作業効率に対する影響について,健常な成人女性を対象として調査を行った.1週間の非摂取期間の後,被験者に鰹だしを1週間摂取させた.非摂取期間後および鰹節だし摂取期間後に評価を実施した.単純作業負荷として内田-クレペリンテスト(UKP)を行い,UKPの前後にProfile of Mood States(POMS)による気分&middot;感情状態の調査,フリッカー値の測定ならびに唾液コルチゾールの測定を行った.非摂取期間後には,UKP負荷後のフリッカー値は負荷前に比べて有意に低値を示したが,鰹節だし摂取期間後には負荷前後で有意な変化は見られなかった.負荷前の唾液コルチゾール値は非摂取期間後に比べて鰹節だし摂取期間後に有意に低下した.さらに,鰹節だし摂取期間後のUKPの誤答率は,非摂取期間後の誤答率と比較して,有意に低値を示した.これらの結果から,鰹節だしの継続摂取により,単純作業負荷時に精神的疲労が少なくなる傾向,ストレス応答が低下する傾向ならびに計算作業効率の低下が抑制される可能性が示唆された.
著者
石崎 太一 黒田 素央 杉田 正明
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.225-228, 2006-04-15 (Released:2007-05-15)
参考文献数
11
被引用文献数
19 17

プラセボ食群を対照とした,シングルブラインドの2群並行試験により,中高年の気分・感情状態に対する鰹だし継続摂取の影響について調査を行った.全被験者を対象とした解析の結果,鰹だし摂取により「眼の疲れ」,POMSの「抑うつ-落込み」得点が有意に低下(改善)することが示された.疲労感を自覚している被験者を対象とした解析の結果,気分アンケートの「疲労感」,「集中力」の項目において,鰹だし群は摂取時に有意に低下(改善)した.また,POMSについて,鰹だし群は「緊張-不安」において有意に低下し,また,TMD(総合感情障害指標)変化量において鰹だし群はプラセボ群よりも有意に低値を示した.すなわち,鰹だし群はプラセボ群と比較して有意にTMDが改善することが示唆された.これらの結果から,味噌汁形態で鰹だしを摂取した時に,気分・感情状態が改善する可能性が示唆された.
著者
石崎 太一 黒田 素央 久野 真奈見 北面 美穂 早渕 仁美
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.7, pp.343-346, 2007-07-15 (Released:2007-10-04)
参考文献数
14
被引用文献数
8 7

鰹節だしの継続摂取が単純作業負荷によって生じる精神疲労やストレス,および作業効率に対する影響について,健常な成人女性を対象として調査を行った.1週間の非摂取期間の後,被験者に鰹だしを1週間摂取させた.非摂取期間後および鰹節だし摂取期間後に評価を実施した.単純作業負荷として内田-クレペリンテスト(UKP)を行い,UKPの前後にProfile of Mood States(POMS)による気分·感情状態の調査,フリッカー値の測定ならびに唾液コルチゾールの測定を行った.非摂取期間後には,UKP負荷後のフリッカー値は負荷前に比べて有意に低値を示したが,鰹節だし摂取期間後には負荷前後で有意な変化は見られなかった.負荷前の唾液コルチゾール値は非摂取期間後に比べて鰹節だし摂取期間後に有意に低下した.さらに,鰹節だし摂取期間後のUKPの誤答率は,非摂取期間後の誤答率と比較して,有意に低値を示した.これらの結果から,鰹節だしの継続摂取により,単純作業負荷時に精神的疲労が少なくなる傾向,ストレス応答が低下する傾向ならびに計算作業効率の低下が抑制される可能性が示唆された.
著者
石崎 太一 黒田 素央 杉田 正明
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.225-228, 2006-04-15
被引用文献数
6 17

プラセボ食群を対照とした,シングルブラインドの2群並行試験により,中高年の気分・感情状態に対する鰹だし継続摂取の影響について調査を行った.全被験者を対象とした解析の結果,鰹だし摂取により「眼の疲れ」,POMSの「抑うつ-落込み」得点が有意に低下(改善)することが示された.疲労感を自覚している被験者を対象とした解析の結果,気分アンケートの「疲労感」,「集中力」の項目において,鰹だし群は摂取時に有意に低下(改善)した.また,POMSについて,鰹だし群は「緊張-不安」において有意に低下し,また,TMD(総合感情障害指標)変化量において鰹だし群はプラセボ群よりも有意に低値を示した.すなわち,鰹だし群はプラセボ群と比較して有意にTMDが改善することが示唆された.これらの結果から,味噌汁形態で鰹だしを摂取した時に,気分・感情状態が改善する可能性が示唆された.
著者
石崎 太一 久野 真奈見 梅木 陽子 黒田 素央 早渕 仁美
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.39-43, 2005 (Released:2006-08-04)
参考文献数
9
被引用文献数
6 11

Using a placebo controlled single blind crossover study, we examined the effects of dried skipjack soup stock on mood and emotion among Japanese female college students by questionnaire.Twenty-seven subjects were divided into two groups, and 100 ml of skipjack soup stock and a placebo were alternately given for one week to both groups. The washout period was one week. The placebo was diluted water containing a natural skipjack flavor, pigment and salt. The profiles of mood were observed using the POMS test and the mood questionnaire before and after consumption.There were some subjects who had an unstable emotional baseline. The walking counts by pedometer and the diary descriptions suggested there were some events that varied their emotions. We therefore decided to use subjects who had a stable emotional baseline for evaluation of the test foods. As a result, the scores for tension, anger and TMD (Total Mood Disturbance) in the skipjack soup stock group significantly decreased from the initial values. On the mood questionnaire the score for concentration increased from the initial value.These results suggest that skipjack soup stock had a beneficial effect on mood status.