著者
井上 吉世 林 淑美 原 知子 和田 珠子 水野 千恵 中原 満子 伊藤 知子 村上 恵 的場 輝佳
出版者
THE JAPAN ASSOCIATION FOR THE INTEGRATED STUDY OF DIETARY HABITS
雑誌
日本食生活学会誌 = Journal for the integrated study of dietary habits (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.313-319, 2010-03-30

This study clarifies the applicability of a sensory evaluation to easily determine the life span of frying oil on the fried food cooking in the kitchen. Two types of foods, i. e. , a chicken fillet and potato, were deep-fried coated with two types of flour, i. e. , potato starch and wheat flour. Frying was continued until the flavor score of the oil had dropped to 3. A sensory evaluation of the frying oil and each fried food was then carried out. The life span of the frying oil to reach the flavor score of 3 was slightly longer for the potato compared to the chicken fillet. It was suggested that the scores for the viscosity and rancid flavor of the frying oil corresponded to the flavor score result of the frying oil. The flavor and taste of the potato fried in the oil with a flavor score of 3 were not good. However, it was difficult to judge the degradation by the appearance of the fried chicken fillet coated with potato starch. The flavor score of the frying oil corresponded to the rancid flavor of the frying food in any case. The color of the frying oil and the taste of the fried materials varied case by case. These results suggest that the flavor score of the frying oil is a useful and easy method to determine the life span of frying oil in the domestic kitchen when a potato starch or wheat flour coating is used.
著者
横山 佳子
出版者
THE JAPAN ASSOCIATION FOR THE INTEGRATED STUDY OF DIETARY HABITS
雑誌
日本食生活学会誌 = Journal for the integrated study of dietary habits (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.21-27, 2013-06-30
被引用文献数
1

本研究では, 野菜サラダの加工過程および冷蔵保存を含め, 大量調理施設衛生管理マニュアルに基づき7工程 (原材料, 水洗・下処理, 中性洗剤・すすぎ, 殺菌・すすぎ, 試料の切断・混合, 冷蔵保存10°C, 24時間後, 冷蔵保存10°C, 48時間後) を設定し, 一般細菌数と細菌叢の変化について検討した。特に野菜に多く分布しているNFGNBの消長について検討した。野菜を7つの全工程に従って処理した結果, 一般細菌数および細菌叢に大きな変化は認められなかった。野菜には多くのNFGNBに分類される菌種が分布していた。野菜サラダを作成し, 10°C, 48時間冷蔵保存をすると, 腸内細菌科の細菌割合が増加する傾向が見られた。全工程で検出回数が多かったのは, 芽胞形成・桿菌および<i>Burkholderia cepacia</i>であった。また検出された菌種の多くがNFGNBに属するものであった。NFGNBは一般的にヒトへの病原性は低いが易感染性宿主には重篤な感染症を起こし, また常用抗菌薬に対する耐性を有することが知られていることから, 易感染性宿主や在宅介護を受けている者に対しては, 野菜を加熱調理して提供することおよび生での提供が必要な場合は調理後速やかに食することでリスクが緩和されることが示唆された。
著者
横山 佳子
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 = Journal for the integrated study of dietary habits (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.21-27, 2013-06-30
参考文献数
16
被引用文献数
1

&nbsp;&nbsp;本研究では, 野菜サラダの加工過程および冷蔵保存を含め, 大量調理施設衛生管理マニュアルに基づき7工程 (原材料, 水洗・下処理, 中性洗剤・すすぎ, 殺菌・すすぎ, 試料の切断・混合, 冷蔵保存10&deg;C, 24時間後, 冷蔵保存10&deg;C, 48時間後) を設定し, 一般細菌数と細菌叢の変化について検討した。特に野菜に多く分布しているNFGNBの消長について検討した。野菜を7つの全工程に従って処理した結果, 一般細菌数および細菌叢に大きな変化は認められなかった。野菜には多くのNFGNBに分類される菌種が分布していた。野菜サラダを作成し, 10&deg;C, 48時間冷蔵保存をすると, 腸内細菌科の細菌割合が増加する傾向が見られた。全工程で検出回数が多かったのは, 芽胞形成・桿菌および<i>Burkholderia cepacia</i>であった。また検出された菌種の多くがNFGNBに属するものであった。NFGNBは一般的にヒトへの病原性は低いが易感染性宿主には重篤な感染症を起こし, また常用抗菌薬に対する耐性を有することが知られていることから, 易感染性宿主や在宅介護を受けている者に対しては, 野菜を加熱調理して提供することおよび生での提供が必要な場合は調理後速やかに食することでリスクが緩和されることが示唆された。
著者
江間 三恵子
出版者
THE JAPAN ASSOCIATION FOR THE INTEGRATED STUDY OF DIETARY HABITS
雑誌
日本食生活学会誌 = Journal for the integrated study of dietary habits (ISSN:18812368)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.310-315, 2007-03-30
被引用文献数
2

本論文では機能性食品に対する若年層の食行動を調査し, これらの食品の利用法の意識について考察した。<BR>  1) 調査対象者は10~20代の若者であるが, 身体が不調と考えている人が多い(73%)。<BR>  2) 身体の不調の理由として, 不規則な生活 (13.1%), ストレス (8.5%) や疲労感 (11.9%), 肩こり (7.8%), イライラ (6.2%), 疲れ目 (5.9%) を挙げている。<BR>  3) 機能性食品を利用する目的は, ミネラルの補給, 整腸, ビタミンの補給など身体の不調回復に関する用途が多い。<BR>  4) 平成18年に利用数が増加したのはビフィズス菌, キシリトール, ポリフェノール, DHA・EPAなどである。逆に, 利用数が減少したのはポカリスエットなどのスポーツドリンク, ロイヤルゼリーなどである。<BR>  5) 機能性食品の購入先はスーパー, コンビニなどが多い。平成18年には薬局での購入も増加している。<BR>  6) 購入の基になった判断基準は店頭, TV・新聞などのCMが多いが, 平成18年は簡単な飲食とか味覚など嗜好的な判断も多くなった。<BR>  7) 購入しない理由は平成6年は「必要としない」や「効果がない」が多いが, 平成10年は「食事から摂る」が多かった。平成18年には「価格が高い」ことも問題にしている。<BR> 機能性食品は, 最近, 種類も豊富になり多様化しているが, 現在新しく導入されたものもあり, 旧来のものが減少し, 新しいものへの転換が激しい。従って, 流行がある。正しい情報を伝達し, 消費者が体の健康維持, 回復にあった十分安全な食品が利用できることが望まれる<sup>9)~13)</sup>。本論文は10~20代の学生の調査で限定的とはいえ, 若年層の機能性食品に対する食行動の一端を把握できたものと考える。
著者
井出 留美 伊藤 喜久治 平山 和宏 武藤 志真子
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 = Journal for the integrated study of dietary habits (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.205-214, 2005-12-30
参考文献数
8
被引用文献数
1 2

穀物を加工して栄養素を強化したシリアルには様々な種類があり, 玄米シリアルのようにビタミン・ミネラルをバランスよく含むものや, 小麦ふすまシリアルのように食物繊維が豊富なものなどがある。過去の研究で, 全粒穀物シリアルを摂取することにより, 肌状態, 特に吹き出物や皮膚の赤みに良い影響を及ぼしたとするものがあるが, シリアルの成分の何が肌状態の改善に寄与しているかは, 明らかになっていない。また, 他の食品成分で肌状態が改善されたとする研究もあるが, タンパク質やカロテノイドに関するものなどであり, ビタミン・ミネラル全般や食物繊維に関する研究は少ない。今回は, シリアルの成分のうち, 2大特長とも言える, (1) ビタミン・ミネラルのバランス, (2) 食物繊維のどちらの要素がより皮膚の健康に寄与するかを検証するため, 朝食欠食の習慣がある22~35歳の女性21名について, それぞれ上記2つの特徴を持つ全粒穀物シリアルの, 皮膚に及ぼす影響について調べた。<br>21名を3群に分け, 1群はコントロール群とし, その他は, ビタミン・ミネラルのバランスに優れた玄米シリアル群と, 食物繊維を豊富に含む小麦ふすまシリアル群とに二分した。実験期間は全部で6週間とした。最初の2週間は, どの群も普段通りの食生活とし, 食物繊維の効果を確認するため, 発酵食品全般や, 供試シリアル以外のシリアルは摂取しないように指導した。次の2週間は, コントロール群は普段通りの食事, それ以外の2群には, 全粒穀物シリアル (玄米シリアル, もしくは小麦ふすまシリアル) 40gを, 朝1回と, 昼か夜どちらかの1回, 計1日に2食のシリアルを毎日摂取させ, それまで摂っていた炭水化物をシリアルに置き換えるよう指導した。最後の2週間は, 3群とも, 発酵食品や食物繊維の多い食品を摂らずに, 普段通りの食生活とし, シリアルは摂取しないよう指導した。 (株) エフシージー総合研究所において, 2週間毎に測定した項目は次の通りである。体重, BMI, 体脂肪率, 皮膚水分量 (電気伝導度型SKICON-200), 皮膚弾力 (キュートメーター), 皮脂量 (透過光比率型セブメーター), 皮膚拡大写真撮影 (メディカルニッコール), 皮膚キメ写真, 排便回数, 美容専門家による視診触診, 皮膚状態・体調に関するアンケート。いずれの顔面皮膚計測も, 同研究室の23℃, 50% Room Humidityの恒温恒湿室にて15分間座位安静後実施した。また, 計42日間の食事記録 (シリアル摂取前14日, 摂取中14日, 摂取中止後14日)。食事記録は, 栄養計算ソフト「Basic4」で解析し集計した。<br>なお, 本試験は, ヘルシンキ宣言に基づきその原則を遵守し, 被験者には試験目的を説明して同意が得られた上で実施した。<br>その結果, 玄米シリアルグループ・小麦ふすまシリアルグループとも, 全期間を通して, 一日一回程度の定期的な排便回数を保った。この間の栄養素摂取状態は, 小麦ふすまシリアルグループは, 食物繊維とビタミンB<sub>1</sub>, B<sub>2</sub>と葉酸が非摂取期間に比べて有意に高い値を示した。玄米シリアルグループは, 主にカルシウムと鉄, ビタミンA・B<sub>1</sub>・B<sub>2</sub>, C, ナイアシン, ビタミンE, 食物繊維など, バランスよくビタミン・ミネラルと食物繊維の摂取量が有意に増加した。Fig.1と2は, それぞれ右目尻と右頬の水分量の変化を示しており, 玄米シリアル群で, 摂取期間の2-4週に, 水分量が増えていることがわかる。また, Fig.3は, 皮膚の弾力性の変化を示したもので, 有意差はないものの, やはり玄米シリアル群で, 摂取期間である2-4週に, 皮膚の弾力性が増えていることがわかる。Fig.4a~dは玄米シリアルを摂取した30代女性の皮膚のキメ写真である (キメとは, 皮膚の表面に広がる網目のような凹凸のこと。高い部分の &ldquo;皮丘&rdquo;, 皮丘の間を溝のように走る &ldquo;皮溝&rdquo;, &ldquo;毛孔&rdquo; で形づくられる。均一に整った格子状の美しい起伏が続く状態が, キメの細かい皮膚と言うことができる)。Fig.4aはウォッシュアウト前, Fig.4bはシリアル摂取前, Fig.4cはシリアル2週間摂取後, Fig.4dはシリアル摂取中止後2週間で, 摂取2週間後に皮膚のキメ, すなわち皮溝と皮丘の織り成す起伏が整ってきている。<br>以下にシリアルによる今回の試験成績をまとめる。ビタミン・ミネラルと食物繊維のバランスに優れた玄米シリアルは, 肌に問題のある若年女性の肌状態を改善させた。食物繊維の豊富な小麦ふすまシリアルは, 肌状態の改善に寄与しなかった。シリアルは, 若年女性の栄養素摂取状態を良くするのに寄与した。特にカルシウムや鉄, ビタミンA・B<sub>1</sub>・B<sub>2</sub>, C, ナイアシン, ビタミンE, 食物繊維など, 皮膚の健康にとって大切な栄養素の摂取増加に寄与した。
著者
井出 留美 五明 紀春 三浦 理代 古川 知子 室園 荘一 松永 勝治 伊藤(藤村) 知子 藤村 知子
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 = Journal for the integrated study of dietary habits (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.102-110, 2004-09-30
参考文献数
15
被引用文献数
2

シリアルは一般にビタミン・ミネラルが強化され, 食物繊維が豊富なものもあり, 体調, 特に便秘や疲れ, 肌の状態を改善することが期待される。このようなシリアルの効果を検証するため, 朝食欠食の習慣がある10~30代男女70名及び, 朝食摂取している10代女性16名, 計86名について, 全粒穀物シリアルの, 体調及び肌に及ぼす影響について調べた。試験データの収集にあたっては, どこでも送受信が可能である利点を考慮して, 一般に普及している携帯電話のメール機能も利用した。
著者
石川 高野 祐子
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 = Journal for the integrated study of dietary habits (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.116-123, 2008-09-30
参考文献数
38
被引用文献数
2

&nbsp;&nbsp;According to recent research, food and health has very close interrelationship. Other than nutritional role, researchers has focused on the health beneficial role of foods, which is termed as food functionality. Recently, the functions of foods, which are performed in human system are divided into three types ; 1. Nutritional function, 2. Sensory function, 3. Regulatory function.<BR>&nbsp;&nbsp;The functionality of wheat and their products is summarized on the basis of the latest research reports. Wheat is cultivated from Northern Europe to South America as the staple crop. Many studies are available about the functionality and nutraceutical use of wheat and their products. From the nutritional point of view, wheat is the major source of carbohydrates and protein. Simultaneously, wheat is the source of dietary fiber, vitamin and minerals. Reported regulatory functions of wheat are : 1) leaf of wheat plants are source of fiber, folic acid, carotenoids, 2) wheat bran are the source of fiber, phytic acid, ferulic acid, 3) wheat germ oil contains &alpha;-linolenic acid and high content of vitamin E, 4) wheat gluten hydrolysate (WGH : hydrolysate of gluten, major protein of wheat), 5) wheat ceramide, etc. Many scientific reports showed that dietary fiber from wheat bran has various health beneficial effects, includes, decreasing the risk of coronary heart disease, decrease the costipation and irritable bowel syndrome. WGH was also developed as the stable supply source of glutamine. Additionally, it was reported that specific peptide present in WGH which inhibits angiotensin conversion enzyme. Wheat ceramide showed that it functioned as the barrier in the skin surface by oral administration to an atopic dermatitis patient. GABA (&gamma;-aminobutyric acid) from wheat germ controls the elevation of blood pressure.<BR>&nbsp;&nbsp;Wheat and their products have various health beneficial roles for human health, therefore, we might utilize them as the source of nutrients, as well as, as functional factor to prevent the diet related chronic disease.
著者
菊地 和美 古郡 曜子
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 = Journal for the integrated study of dietary habits (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.273-279, 2008-12-30
参考文献数
10

&nbsp;&nbsp;クロテッドクリームの基礎的性状を調べるために, 北海道産クロテッドクリームを用いて, 色調, 動的粘弾性, 示差走査熱量分析 (DSC測定) を行った。さらに, クロテッドクリームを用いて北海道江別市の大学生を対象とした江別産小麦粉を用いた焼き菓子調理および官能検査を試みた。<BR>1. クロテッドクリームの色調は, ホイップクリームに比べて明るさのある黄色を呈していた。<BR>2. 動的粘弾性ではクロテッドクリームおよびホイップクリームともに, 最大貯蔵弾性率は5℃付近に存在し, 温度が上昇すると粘性要素が高くなった。<BR>3. 示差走査熱量分析ではクロテッドクリームの吸熱エンタルピー (&delta;H) は乳脂肪クリームのそれよりも大きかった。<BR>4. 北海道産食材を用いた調理体験では, クロテッドクリームに抹茶粉末やキャロットジャムなどを混合している様子が観察された。<BR>5. 官能検査では, 焼き菓子のみに比べて焼き菓子にクロテッドクリームを添えたものは総合評価が有意に高かった。さらに, クロテッドクリームのみに比べて, 風味では抹茶入りクロテッドクリーム, 外観ではキャロットジャム入りクロテッドクリームの評価が有意に好まれた。<BR>&nbsp;&nbsp;以上より, クロテッドクリームはジャムと混ぜたり, しぼりだして用いることができるため, その特性を活かして焼き菓子などへ利用できる可能性が示唆された。
著者
金光 秀子 佐藤 郁雄 石田 裕美
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 = Journal for the integrated study of dietary habits (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.148-154, 2008-09-30
参考文献数
26

&nbsp;&nbsp;ケアハウスおよび養護老人ホームに入居中の,健康な65歳以上の男性8人,女性19人,合計27人を対象とし,連続3日間の食事調査を行い,同時に摂取した食事サンプルの分析値から,Seの摂取量 (実測値) を推定した。<BR>&nbsp;&nbsp;食事調査のエネルギーおよび栄養素摂取量の計算値の平均値は,男女とも多くの栄養素が食事摂取基準 (身体活動レベルI,70歳以上) の推奨量,目安量等を満たしていた。しかし,個人別にみるとカルシウム,マグネシウム,亜鉛,ビタミンA,ビタミンB2,ビタミンC,食物繊維は推奨量および目安量等の水準に達していない者が多くみられた。また,実測Se摂取量,摂取エネルギー1,000kcal当たりおよび基準体重1kg当たりのSe摂取量はその推奨量を満たしており,不足の可能性は低いと考えられたが,個人差が大きく,食事摂取量の少ない高齢者ではSe摂取量が低い傾向がみられた。また,全Se摂取量の約40%が魚類を主にした料理に依存していた。栄養有効性を考慮するとSeの栄養状態が危惧される。
著者
神崎 宣武
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 = Journal for the integrated study of dietary habits (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.142-146, 2002-12-25

Now the porcelain is the main daily tableware in Japan. But before the porcelain came into wide use, the lacquer ware was the main.<BR>The production of porcelain has started at Hizen Arita in the early part of 17<SUP>th</SUP> century. But in the Edo period, it did not become popular as daily tableware. In the Meiji period, the railway opened to traffic, and the porcelain spread to the whole country.<BR>On the table-tray (zen), the small bowl was the first to change from the lacquer ware to the porcelain, the plate for fish was the second, and the rice bowl was the third. As on the whole, the lacquer ware changed to the porcelain, but the ceramic and plastic rice bowl did not come into wide use.<BR>Why did the rice bowl change to the porcelain? It is generally agreed that the rice is the staple food of the Japanese people, and this is certainly the case today. However, this has not been true at all times or for all people. Throughout the Japanese history, we lived largely on katemesi (mixed rice and cereals) and zosui. Katemesi and zosui need the rice bowl of porcelain.
著者
江間 三恵子
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 = Journal for the integrated study of dietary habits (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.247-258, 2013-03-30
参考文献数
41
被引用文献数
3

&nbsp;&nbsp;In this paper, the beast, chicken and egg types as food during the Edo period were evaluated. Our results are summarized as follows:<BR>1) The habit was used to eat salted whale meat in the juice from December in Edo period.<BR>2) Deer meat and seal meat were made dry and were salted foods.<BR>3) The meats of whales and birds were salted foods, and were kept in one year. And then they were used as special event foods.<BR>4) The meat ball and soup were used with rice and vegetables, and used as a side dish.<BR>5) Wild boar meat and deer meat were cooked in their juice in a pot in winter time as &ldquo;Botan Nabe&rdquo; (boiled boar food) and &ldquo;Momizi Nabe&rdquo; (boiled deer meat food) .<BR>6) As for eating roasted meat, a person in Edo period ate dog, rabbit, otter, deer, etc. They also ate boiled swan and crane chicken.<BR>7) &ldquo;Senba cooking&rdquo; (fisherman cooked food) and roast bird were also ate by the general population.<BR>8) Eggs were used rice, called rice gruel, the porridge of rice and vegetables etc. It was used for dishes with juices, cooked food and steamed and broiled foods.
著者
村井 陽子 奥田 豊子
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 = Journal for the integrated study of dietary habits (ISSN:18812368)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.231-238, 2006-12-30
参考文献数
19
被引用文献数
2

&nbsp;&nbsp;小学校4, 5年生を対象に調理実習と授業実践を取り入れた「豆」の指導を展開した。指導前後に実施した質問紙調査, 指導群150名と対照群249名の成績を解析し, 教育効果を明らかにするとともに, 豆等の摂取頻度と児童の健康状況の関連を検討した。<br>&nbsp;&nbsp;(1) 指導群では, 指導後, 豆の嗜好, 豆の摂取意欲が有意に向上し, 対照群と比較すると家庭での豆の摂取頻度に増加傾向がみられた。<br>&nbsp;&nbsp;(2) 調理実習で児童が豆を「おいしい」と感じ, 嗜好が改善すれば, 豆の摂取も多くなることが示唆された。家庭での豆料理の提供が増えると, 豆の摂取は更に増加すると推察された。<br>&nbsp;&nbsp;(3) 調査した家庭での4項目の摂取頻度は,「豆」と「豆製品」,「カップめん」と「コンビニおにぎり」がそれぞれ有意な正の相関を示し, 健康状況に対しては,「豆」「豆製品」が有意な正の相関,「カップめん」「コンビニおにぎり」が有意な負の相関を示す傾向がみられた。<br>&nbsp;&nbsp;(4) 指導群では, コンビニ食品の摂取頻度が有意に減少し, 児童の健康状況の有意な向上が認められた。<br>&nbsp;&nbsp;(5) 摂取頻度における「豆・豆製品優位群」は,「コンビニ食品優位群」に比べて有意に高い健康度を示した。<br>&nbsp;&nbsp;(6) 児童に伝統的な食材やその食べ方を伝えていくことは, 食体験の幅を広げるとともに, 児童の健康状況に良好な影響を与える効果を期待できることが示唆された。
著者
春木 敏
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 = Journal for the integrated study of dietary habits (ISSN:18812368)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.281-287, 2007-03-30
参考文献数
35
被引用文献数
1

&nbsp;&nbsp;After the implementation of the Fundamental Law of Nutrition Education, specific items for &ldquo;instruction in nutrition&rdquo; were incorporated in school education; this was the beginning of health and nutrition education in schools. Reports on the eating habits of youth indicate that they have an unbalanced diet; they prefer western food and dislike vegetables. They are unhealthy because they eat irregularly, i.e., they skip breakfast, or eat alone. It has been confirmed that eating breakfast is related to sleep and wake-up times, appetite in the morning, attitude toward the importance of breakfast, self-esteem, social skills, and good nutrition behavior among family members.<BR>&nbsp;&nbsp;Life skills that according to the WHO are an essential part of the health education of young people can build self-esteem. The life skills comprise: decision-making skills that involve the ability to identify problems, obtain information, and predict results; goal-setting skills that involve the ability to set an attainable goal, achieve and practice it; communication skills; and stress-management skills.<BR>&nbsp;&nbsp;We developed and popularize a Life skills-based nutrition education program for children. The aim of this program was to modify the unhealthy eating behavior of skipping breakfast and consuming unhealthy snacks. Children are taught to prepare snacks by themselves and plan a healthy breakfast; they are also taught to brainstorm, role-play, and case studies in order to gain and strengthen their life skills. Thus, the children develop healthy behavior through repetitive training and can learn to solve problems by themselves in real life. It is believed that this learning helps children strengthen their self-efficacy by teaching them to find solutions by themselves to problems. Working together also helps children develop bonds with their team-mates by recognizing each other's positive attributes and abilities and then they form positive self-concept.