著者
石川 彰夫 パナヒプル テヘラニ メヒルダド 内藤 整 酒澤 茂之 小池 淳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.92, no.6, pp.854-867, 2009-06-01
被引用文献数
16

仮想視点が空間の中に入り物体群の間を通り抜ける(ウォークスルー),新たな画像ベースレンダリング方式を研究している.はじめに,筆者らは,被写体空間を取り囲み撮影した多視点映像を用いて"ウォークスルー"を実現するための技術的な要件を示す.従来の画像ベースレンダリング方式には,カメラ配置の制約と視点位置の制限があった.筆者らは,それらの課題を解決するために,空間を多数の小領域に分割し各々に局所的な光線空間を設定するという,新しいフレームワークを提案する.また,新フレームワークにおけるウォークスルーの中で必然的に生じるオクルージョンの新たな処理方法も提案する.計算機シミュレーションにより,提案手法がウォークスルーを実現しているとともに,正確な視差を生成し,オクルージョン問題も適切に解決していることが分かった.
著者
松本 道子 石川 彰彦
出版者
社団法人 繊維学会
雑誌
繊維学会誌 (ISSN:00379875)
巻号頁・発行日
vol.68, no.8, pp.229-232, 2012 (Released:2012-10-11)

Kusakizome is a collective term of Japanese traditional dyeing technologies using naturally-occuring pigments. For green dyeing of a cloth in Kusakizome , two methods have been mainly utilized : (1) the combination of indigo blue and yellowish flavonoids, and (2) chlorophyl green coupled with a copper salt as a color fixative. We have demonstrated useful methods for green dyeing which features the use of anthocyanin blue with alum mordant under the weak basic condition coordinating with natural yellow pigments. Various anthocyanin-containing plants or flowers could be utilized for the green dyeing and the operative simplicity is highly attractive. Some factors for solidity of the green cloth in the method were also evaluated.
著者
石川 彰
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第14回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.35-40, 2017 (Released:2017-11-01)
参考文献数
10

特許協力条約基づく国際出願(PCT出願)の国際調査報告(ISR)は、出願時の新規性、進歩性の判断を提供するもので、その統計解析は、出願・権利化対応の実態を調べる有効な手段である。最近、ISR評価について、扱いが容易なテキストデータが入手できるようになった。そこで、特定分野の技術(ナノファイバー)について、統計解析を検討した。日本、中国、韓国で受理され案件のISR評価に違いを調べることを目的とした。その結果、次の点が分かった。 ①引用文献にX文献(新規性に関わる引用文献)が存在する比率は、日本、中国が受理国の場合、55%以上と高く、受理国が韓国の場合は15%~40%と低かった。 ②引用文献のX文献の出願人が本願と同一出願人である比率は80%~95%と非常に高かった。 ③ISR評価のX文献、Y文献(進歩性に関わる引用文献)の合計数と中間手続アクション回数には相関関係があった。 発表では、データの詳細及び検討の結果を報告する。
著者
河北 真宏 岩澤 昭一郎 ロペス ガリバー ロベルト 牧野 真緒 近間 正樹 テヘラニ メヒルダド パナヒプル 石川 彰夫 奥井 誠人 井ノ上 直己
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, no.24, pp.25-28, 2013-06-03

我々は、あたかもその場にいるかのような臨場感の高い超多視点裸眼立体映像を提示することで、人と人とのより豊かなコミュニケーションの実現を目指している。この目的のために、約200台のハイビジョン(HD)プロジェクタからなる200視点大画面裸眼立体ディスプレイを開発し、人や車などの実物大表示を可能とした。また、小型HDカメラユニットからなる撮像システムも開発し、実写の立体撮影も可能とした。2013年4月より、これら超多視点裸眼立体映像システムを大阪駅北のうめきたに導入し、超臨場感通信のための社会実証実験を開始したので紹介する。
著者
岩澤 昭一郎 Roberto LOPEZ-GULLIVER 河北 真宏 石川 彰夫 奥井 誠人 山本 健詞
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 39.36 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.27-30, 2015-10-08 (Released:2017-09-22)

筆者らのグループでは多視点映像システムの研究開発に取り組んでいる.本稿では,これまで構築してきた撮影・表示装置に伝送装置を加えた統合システムを開発したので報告する.本システムのパフォーマンス評価の予備実験として実施した主観評価実験の結果についても述べる.
著者
石川 彰夫 奥井 誠人 山本 健詞 井ノ上 直己 寺谷 メヘルダド 高橋 桂太 藤井 俊彰
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.72, no.10, pp.J174-J182, 2018 (Released:2018-09-26)
参考文献数
26

近年,臨場感を高めるため,人物を等身大で表示できる大型のディスプレイが注目されている.さらに大型の裸眼立体ディスプレイも研究開発が進められており,臨場感のある視聴体験が期待されている.しかし,大型ディスプレイで裸眼立体のための運動視差を実現するためには,100~200視点の映像が必要になる.一方,2020年頃に第5世代移動通信システム(5G)の実用化が予定されており,この通信帯域で数百視点の映像を視覚的な劣化が少なく伝送できれば,場所を限らず視聴できることになる.筆者らは数百視点の映像を圧縮伝送するアルゴリズムSecond-MVDを開発し,既に開発していた200視点の多視点映像伝送システム「REI」に実装して,5Gで想定されている大量のデバイスとの同時通信環境における平均スループットである100Mbps以下の環境を想定した主観評価実験を行った.その結果,想定環境下で4以上のMOSを達成する結果が得られた.