著者
飯塚 佳代 鈴木 釈規 石川 雅之 飯塚 泰樹 吉田 享子
雑誌
研究報告情報システムと社会環境(IS)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.2, pp.1-8, 2011-08-29

災害対策は,大別して 「公助」・「共助」・「自助」 がある.現在まで行われている多くの対策や研究は国や自治体を中心とした 「公助」 であるとされているが,実際に助かった人の多くは 「共助」「自助」 によるものであり,その重要性が叫ばれている.本稿では,大学のキャンパスなどに代表される施設において共助を支援するためのユーザ参加型キャンパス内リアルタイム被災情報マップを提案する.PlaceEngine の位置情報を活用することにより,ユーザが自分のいる位置を把握しながら情報を登録できるしくみを組み込んだ.There has been great improvement in various disaster prevention countermeasures and their researches. However, most of the countermeasures that have been implemented are classified as "kojo" which are implemented by public sectors (in Japanese). Therefore, it is considered that the importance of both "jijo" (countermeasures implemented by the individual) and "kyojo" (countermeasures implemented by mutual assistance) is increasing, because in actual fact many people survive in times of disaster by mutual assistance or self support. In this paper, the authors propose a system that facilitates disaster situation information transmission by users in the facilities such as university campuses, in order to address these prevention issues. PlaceEngine is implemented for this system to allow users to estimate the current location easily by utilizing Wi-Fi devices.
著者
石川 雅之 横山 威一郎 山口 洪樹 中村 貴子 鈴木 貴明 石井 伊都子
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.143-149, 2019-03-10 (Released:2020-03-11)
参考文献数
10
被引用文献数
1

PreAVOID (“Prevent and avoid an adverse drug reaction”) is a pharmaceutical intervention that contributes to the improvement of drug safety and efficacy. It is considered important for pharmacists to spend time in the ward and carry out numerous PreAVOID interventions. At present, however, there have been no reports on the relationship between working hours of pharmacists in the ward and the number of PreAVOID interventions performed. Therefore, we investigated this relationship in Chiba University Hospital.The working hours of pharmacists in each ward gradually increased and were 13.5-38.3 h per week from April 2015 to March 2017. The number of PreAVOID interventions also increased from 630 in fiscal year 2015 to 1116 in fiscal year 2016. The number of interventions that prevented adverse drug reactions increased from 402 in fiscal year 2015 to 550 in fiscal year 2016. The number of interventions that improved drug efficacy increased from 188 in fiscal year 2015 to 508 in fiscal year 2016. The working hours of pharmacists in the ward showed a positive and statistically significant correlation with the number of PreAVOID interventions (r = 0.688, P < 0.001). Therefore, our findings indicate that longer working hours of pharmacists in the ward probably result in an improvement in the efficacy as well as safety of drug therapy in association with increased PreAVOID interventions. Thus, it is important to ensure that pharmacists spend sufficient time in the ward in order to contribute to the improvement of drug safety and efficacy through PreAVOID interventions.
著者
小平 眞次 稲谷 順司 石川 雅之
出版者
木更津工業高等専門学校
雑誌
試験研究
巻号頁・発行日
1989

本研究では、バル-ン搭載可能な小型軽量のロ-カル用サブミリ波発振源の設計、試作により、その実用化を模索することを目的とした。(1)周波数逓倍器の試作と性能限界の考察 逓倍器動作のコンピュ-タによるシミュレ-ションを行い、逓倍回路の最適条件を模索し、その出力限界を明らかにした。そして、サブミリ波帯逓倍器を試作し、2逓倍器については、ほば予想通りの特性結果を得ることができた。ただし、3逓倍器以上の出力電力測定については、サブミリ波電力計の開発が必要となり、パイロ検出器を液体窒素冷却デュア-内にセットして、サブミリ波電力計を試作したが、直読で1μW程度の感度であり、電力の校正が正確でないなど、高感度化と併せて今後の課題として残った。(2)フラックスフロ-発振器の開発 Nb/AlO_X/Nb接合によるフラックスフロ-発振器(FFO)の開発を行い、発振器出力をアンテナにより放射し、387GHzにて1μWの発振出力を得た。また、高周波数化として、NbN/MgO/NbN接合によるFFOの試作を行い、バイアス電圧2mV以上で速度整合ステップが得られ、1000GHzの発振を確認した。ただし、注入同期とピュリティ-の測定は、今後の課題となった。今後、さらに、FFOとアンテナの整合回路の低損失化、発振周波数の安定化、出力ビ-ム系の改良等の開発を進めれば実用的なサブミリ波発振源になるものと考える。以上により、本研究においては、ほぼ計画どうり目標を達成することができた。これにより、サブミリ波発振源の実用化の見通しを得ることが出来た。
著者
御園生 一 石川 雅之 和田 和千 Hajime Misonou Masayuki Ishikawa Kazuyuki Wada
雑誌
【C】電子・情報・システム部門 電子回路研究会
巻号頁・発行日
2011-03-24

正弦波の歪み率は増幅器などの歪み率測定における測定限界を決定している。そのため低歪みな正弦波が要求されている。一般に、発振回路の出力が目的の振幅となったとき、発振条件を臨界状態にすることにより低歪み化することができるとされている。そこで本研究では制御回路の発振出力を多相整流する部分に着目し、整流法を改善することにより正弦波の低歪み化を目指す。
著者
藤井 信生 金子 峰雄 高木 茂孝 西原 明法 高窪 かをり 石川 雅之 和田 和千
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

本研究では,アナログ・ディジタル混載システムLSIの鍵を握るアナログ回路を,回路設計からレイアウト設計までを含めた総合設計システムの構築を目的としている.レイアウトの微細化とともに,アナログ回路も高速な動作が可能となるが,一方で素子の耐圧が下がるため,高速性を享受するためには,低電源電圧動作不可欠となる.そこで,電源電圧間にトランジスタを2個しか縦積みにしない基本機能回路ブロックを提案し,その応用として,A-D変換回路を提案の回路ブロックを用いて構成し,その動作を確認している.次に,スイッチトキャパシタ回路における最大の問題点であるクロックフィードスルーを取り除く手法について,増幅回路を例として説明し,その有効性を計算機シミュレーションにより確認している.必要な機能を自動的に合成し,アナログ回路設計者不足を補う目的から,遺伝的アルゴリズムに基づいたアナログ回路の自動合成手法も提案し,2乗回路や3乗回路,絶対値回路などの非線形演算回路を容易に合成することができたことを確認している.最後に,ディジタル回路から基板を介した雑音がアナログ回路の性能を劣化させる.そこで,ディジタル回路から基板を介した雑音を低減するための手法を提案し,その有効性を計算機シミュレーションにより,確認している.以上を要するに,本研究では,計算機によるアナログ回路の統合設計環境の構築を目指し,アナログ回路の基本機能ブロックやアナログ回路の自動合成手法について検討を行った.また,アナログ・ディジタル混載LSIを実現する際に,ディジタル回路からの雑音の低減手法も併せて示した.アナログ回路設計手法からレイアウト設計への橋渡しに関しては,十分な成果が得られなかったものの,アナログ回路で必要となる基本機能を低電源電圧の下で構成することができるようになり,その他必要な機能回路もある程度自動的に合成できる見通しが得られた.今後,レイアウト設計に関しても十分な検討を行い,これらを有機的に結びつけ,アナログ集積回路の総合設計システムを実際に構築することが課題である.