著者
山内 元貴 秋山 健 永谷 圭司
出版者
一般社団法人 日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.220-225, 2016 (Released:2016-06-18)
参考文献数
11
被引用文献数
2

An observation in active volcano areas is very important to work out a strategy for estimation of eruptive activity and evacuation call to residents. However, it is a too dangerous task for human to observe in such areas. Therefore, we developed a tele-operated robotic observation system instead of human. In the system, Unmanned Aerial Vehicle (UAV) carries a small-sized Unmanned Ground Vehicle (UGV) in a target point autonomously, and UGV observes the target area tele-operatively. To confirm our developing system, we performed field experiments in Mt. Asama, Japan. In this paper, we report the results and the lessons learned from the experiments.
著者
小峰 昇一 秋山 健太郎 蕨 栄治 正田 純一
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本毒性学会学術年会 第44回日本毒性学会学術年会
巻号頁・発行日
pp.O-40, 2017 (Released:2018-03-29)

【目的】NAFLDの発症と進展には腸内細菌由来LPSやステロイドホルモンDHEAの産生・分泌が重要な役割を演じる.一方,運動はKCs貪食能の増大やステロイドホルモンの産生・分泌の変化を誘導しNAFLDを改善する.今回は,運動がLPSに対する生体のクリアランスと炎症応答に与える影響を検討した.また,運動によるステロイドホルモンの変動がKCsの表現形質に与える影響を検討した.【方法】In vivo実験 野生型マウス8週齢を安静群と中強度運動群(週5回を3ヶ月間, 10-18m/分, 50分/日)に分けた.運動最終日の翌日に LPS(10µg/kg BW)を尾静脈投与し,経時的に血漿LPS濃度と炎症性サイトカイン濃度 (TNF-αとIL-6)を測定した.KCsのbeads貪食能と貪食に関与する表面タンパク質(CD68, MARCO, SR-A)の発現レベルを解析した.さらに,各種ホルモン(DHEA, testosterone, corticosterone, estradiol)濃度を測定した.In vitro実験 RAW264.7に対してステロイドホルモンを添加し,beads貪食能とNfkB-p65のリン酸化に及ぼす影響を検討した.【成績】In vivo実験 血中LPS濃度のAUCは,安静群に比して運動群では有意に減少した.LPS投与後のTNF-α,IL-6濃度は,安静群に比して運動群で低値を示した.KCsの除去を施したマウスでは,運動によるこれらの効果は消失した.KCsのbeads貪食能は運動群において増加した.また,運動群においてCD68, MARCO, SR-Aの発現レベルは有意に増加した.各種ステロイドホルモンの血中濃度の変動を測定した結果,DHEAのみが運動群で増加した.In vitro実験RAW264.7にDHEA(10µg/ml)を添加すると,beads貪食能は増大し,LPS添加によるNfkB-p65のリン酸化は有意に抑制された.【結論】中強度運動の継続はDHEAの産生増加を介して,KCs貪食能の向上によるLPSクリアランスの増大と炎症応答の低下を誘導した.本効果は運動がNAFLDの病態改善に有用であることの分子メカニズムの一つであると考えられた.
著者
永谷 圭司 大木 健 Britton Nathan 佐藤 毅一 野寄 敬博 高橋 悠輔 山内 元貴 秋山 健 吉田 和哉
出版者
日本惑星科学会
雑誌
遊・星・人 : 日本惑星科学会誌 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.121-129, 2012-06-25

火山噴火時には,その噴火の規模によって定められる危険区域に人が立ち入ることはできない。そのため,噴火予測や住民の避難計画の策定を目指した遠隔操作型の不整地移動探査ロボットによる火山定点観察,移動観察の実現が求められている。ただし,これを実現するためには,不整地環境における高い走行性能,高い位置推定精度,遠隔操作のための長距離通信,長時間活動を支えるための電源といった,様々な技術課題が存在する.これらの課題は,月・惑星における移動探査を行う探査ローバーの技術課題にオーバーラップする部分が少なくない.そこで,本研究では,不整地軟弱土壌における走行性能ならびに,不整地環境におけるロボットの高精度な自己位置推定の実現を目指し,車輪型/クローラ型不整地移動ロボット4台の走行試験を,伊豆大島裏砂漠ならびに,三原山で実施した.本稿では,各走行試験の概要ならびにロボットを紹介すると共に,火山観察ならびに月・惑星探査ロボットに今後必要となる技術課題について考察する.