著者
岡野 仁庸 古本 政博 大島 草太 竹中 秀樹 佐原 宏典
出版者
特定非営利活動法人 学習分析学会
雑誌
学習分析学 (ISSN:24366862)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.1-12, 2022-04-07 (Released:2022-11-09)

PBL型授業はチーム教育の手法として広く導入されているが、チームの迷走によって実施側も参加者も今ひとつPBLの効果を感じられないもので終わることがある。本学が提供する「研究プロジェクト演習(4)」の2年度間について、チームによるプロジェクト活動の活性化と評価を作業時間とその一定進捗からの乖離、及びチーム余裕の指標を以って分析した。その結果、前年度の最終報告書のレビューを行うことを導入することと報告会を複数回実施することによって、スムースなプロジェクト開始と作業時間の増加が見られた。また、チームの活性化を評価する指標としてジニ係数を導入し、初年度と第2年度のチームとチーム内メンバーの作業時間に適用した結果、いずれも初年度に比べて第2年度は一定進捗に近付き、チーム作業時間及びメンバー作業時間のばらつきが有意に縮小していることが分かった。本論文の手法によってチーム及びチーム内メンバーの活性化を評価することができ、顕著な活性化が見られないチームやチームメンバーを定量的に顕在化させ、テコ入れの必要性を判断することができる。
著者
國森 裕生 竹中 秀樹 布施 哲治 後藤 忠広 久保岡 俊宏 豊嶋 守生 吉田 和哉 桑原 聡文
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.107, pp.99-104, 2012-06-21

東北大が計画している小型衛星「ほどよし21」別名RISESATに光通信ミッションのレーザ送信機器コンポーネントを搭載し、先進的宇宙実証をおこなう計画を述べる。ミッション名VSOTA(Very Small Optical Transmitter for component validation)の目的と仕様、リンク計算、衛星インタフェースと実験とその評価方法の概要を述べる。
著者
竹中 秀樹 豊嶋 守生 高山 佳久 小山 善貞 秋岡 眞樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.425, pp.59-63, 2011-02-17
被引用文献数
1

50kgクラスの小型衛星は,ピギーバックとして打ち上げ可能なため,普通の衛星に比べて製作のコストと時間を低減することができる.しかし,超小型衛星は,搭載リソースが少ないため通信容量が制限される.その解決方法として光通信を用いることで通信容量の向上が可能である.光通信は,現在,電波法による制限がないため,国際周波数調整が不要で打ち上げスケジュールの短縮が可能である.情報通信研究機構(NICT)では小型光トランスポンダ(SOTA : Small Optical TrAnsponder)を開発しており,小型衛星に搭載して光通信実験を行うことを計画している.本稿では,超小型衛星搭載用のSOTAを用いた光通信の実験計画について報告する.
著者
高山 佳久 豊嶋 守生 竹中 秀樹 門脇 直人
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J94-B, no.11, pp.1443-1451, 2011-11-01

衛星通信において,将来の大容量伝送のための技術候補である光通信について述べる.これまでに衛星を用いて行われた実験の成功例を整理し,世界初を冠する三つの実験成果が日本の技術によって得られていることを示す.この中で特に,2005年に打ち上げられた宇宙航空研究開発機構(JAXA)の光衛星間通信実験衛星(OICETS)と情報通信研究機構(NICT)の協力で実施した低軌道衛星と地上局間の双方向光通信実験に着目し,その成果を述べる.大気の影響を被る光通信の実施結果とともに,地上局に備えた大気の影響を低減する手法の効果を示す.また,世界的にも検討が加速されている宇宙光通信技術について,現在進行中の計画と宇宙機関の会合で最近始まった標準化の議論について紹介する.