- 著者
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竹井 英文
- 出版者
- 国立歴史民俗博物館
- 雑誌
- 特別研究員奨励費
- 巻号頁・発行日
- 2011
今年度の研究は、これまでと同様、織豊政権による全国統一過程に関する研究、および戦国・織豊期城郭の基礎的研究を継続すると同時に、基礎史料の調査を重点的に行った。今年度活字化された成果は、以下の通りである。①「岩付太田氏と難波田城」(黒田基樹編『岩付太田氏』岩田書院、2013年5月)は、以前活字化された論文を再録したもので、東国城郭の基礎的研究の一環である。黒田基樹編『北条氏年表宗瑞・氏綱・氏康・氏政・氏直』(高志書院、2013年8月)のうち、②「天正十年~天正十八年」、③「コラム 北条氏の城郭その後」を執筆した。②は、拙著『織豊政権と東国社会』(吉川弘文館、2012年)の内容を踏まえて、より政治史の流れを意識して通史的に叙述した。③は、移行期城郭論の方向性を論じた。④「館山市立博物館所蔵「里見吉政戦功覚書」の紹介と検討」(『千葉大学人文研究』第43号、2014年3月)は、移行期政治史に関わる史料の全文翻刻と内容紹介・検討したもの。⑤「文化財講演会発表要旨 戦国前期の東国と史跡深大寺城跡」(『調布の文化財』第49号、2013年3月)は、2012年10月に行った同名の講演会の要旨である。⑥「2013年度歴史学研究会大会報告主旨説明 中世史部会 中世における地域権力の支配構造」(『歴史学研究』第905号、2013年5月)は、大会報告の主旨説明文である。⑦「戦国期(関東・甲信越・東北)」(『史学雑誌2012年の歴史学界―回顧と展望―』第122編第5号、史学会、2013年5月)は、昨年度の戦国期研究を整理・紹介したもの。⑧「書評 黒田基樹著『敗者の日本史10小田原合戦と北条氏』」(『織豊期研究』第15号、2013年10月)は、本研究に深くかかわる黒田氏著書の書評である。その他、受理された研究(研究ノート)として、⑨「真田と上杉を結んだ道―戦国・織豊期の沼田と会津―」(谷口央編『関ヶ原合戦の深層(仮)』高志書院、2014年5月刊行予定)がある。