著者
竹内 隆夫
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

農村の主要な作物である米は、一層の商品化が進展し、農法も直播に変化した。稲作のみでは現金収入が不十分なため、農村工業が展開されている。自動車の普及によるその修理業と中心となる縫製業である。都市の業者の下請けでかつむらでは元請けとなりむら人を孫請けにしている。かれらの縫製技術は、村内で訓練されてきた。賃金は下請けの半額程度だが、量を確保してむらでの一か月の現金支出分くらいを稼いでいる。少子高齢化が一層拡大してきた。少子化は定着し、高齢化が拡大している。老親扶養は伝統的な末娘が中心だが、少子化は受け皿を減少させつつある。制度化された保健ボランティアとの役割の分担は、未成熟である。
著者
藤井 勝 佐々木 衞 首藤 明和 小林 和美 魯 ゼウォン 奥井 亜紗子 高井 康弘 福田 恵 竹内 隆夫 橋本 泰子 樫永 真佐夫 長坂 格 日下 渉 黒柳 晴夫 北原 淳 橋本 卓 油井 清光 白鳥 義彦
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、東アジアの地方社会を「地方的世界」という観点から、地方社会の形成の論理、現代的な変化の特質、そして今後の発展の可能性や課題を明らかにした。東アジアの地方社会では村落と都市(町)は対立しているのではなく、歴史的文化的伝統の上に成り立つ両者の有機的な関係が形成されてきた。そして、それに立脚して「地方的世界」が存在してきた。したがって村落はもとより、地方都市(町)、そして両者の関係の繁栄や再生こそ、地方社会、延いては東アジア自身の豊かな発展に不可欠であることを明らかにした。