著者
重松 潤 松本 美涼 神原 広平 田辺 紗矢佳 南 花枝 竹林 実 尾形 明子
出版者
公益財団法人 パブリックヘルスリサーチセンター
雑誌
ストレス科学研究 (ISSN:13419986)
巻号頁・発行日
pp.2019003, (Released:2019-06-08)
参考文献数
42

It is expected that preventing burnout in nursing students reduces their dropout rates and nurses’ decisions to leave the job. In addition to reducing negative automatic thoughts, it is necessary to pay attention to rumination, which is assumed to be a maintenance factor, when examining the prevention of burnout. However, the association between rumination and negative automatic thoughts and burnout in nursing students is unclear. In this study, we conducted a questionnaire survey among 159 nursing students and examined the model hypothesis that rumination promotes negative thoughts and facilitates burnout in nursing students. The results showed that rumination mediated negative automatic thoughts and worsened the effects of burnout. This study suggests the importance of intervening for rumination in order to prevent burnout among nursing students.
著者
大山 要 曽良 一郎 小澤 寛樹 竹林 実 今村 明 上野 雄文 岩永 竜一郎 福嶋 翔 酒井 智弥 植木 優夫 川尻 真也 一瀬 邦弘 山口 拓 縄田 陽子 中尾 理恵子 小川 さやか
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2021-04-05

ゲーム依存はゲームへの没頭で不登校、家庭内の暴言・暴力、昼夜逆転や引きこもりなどの健康・社会生活障害をきたす状態である。ネットとゲームの利活用は今後も拡大するため、脳への影響を多角的・統合的に評価し、健康使用から依存症となる境界線を知る指標が必要である。本研究では、患者脳画像情報・患者情報、そして患者検体から得られるタンパク質変動情報からなる多次元情報を人工知能解析することで依存バイオマーカーの特定を目指す。本研究の進展でゲーム依存の実効的な対策研究を進められる世界でも例を見ない研究基盤が形成される。
著者
川下 芳雄 小林 弘典 大賀 健市 大盛 航 板垣 圭 藤田 洋輔 竹林 実
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.837-845, 2016-10-15

抄録 視覚障害者に鮮明な幻視を呈する病態はシャルル・ボネ症候群(Charles Bonnet Syndrome;CBS)というが,近年,難聴の高齢者の一部に音楽性幻聴が出現するCBSの聴覚型が聴覚性CBS(auditory CBS;aCBS)と呼ばれている。高齢女性の難聴者に音楽性および要素性幻聴が生じ,aCBSが疑われ,非定型抗精神病薬は無効で,carbamazepineを含む抗てんかん薬が有効であった2例を経験した。1例目は,軽度認知機能障害をベースにaCBSが生じ,精神運動興奮,被害念慮を伴い,脳波異常はなかった。2例目は,被害妄想を伴い,脳波異常を有していた。2例とも脳萎縮,右側頭葉の血流増加の所見を共通して有しており,解放性幻覚仮説と呼ばれる脳の脆弱性や機能変化がaCBSの病態に関連する可能性が考えられた。