著者
米田 佳弘 藤田 種美 中原 紘之 金子 健司 豊原 哲彦
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.74, no.1, pp.45-54, 2008 (Released:2008-01-23)
参考文献数
27
被引用文献数
2

大阪湾の人工護岸上の高密度にウニ類が生息している藻場において,3 年間にわたりウニ類の密度を人為的に調節した実験区で海藻群落の年間生産量を推定した。ウニ類の現存量が大きくなるほど海藻の全生産量も大きくなり,現在のウニ生息量の約 2 倍(2000 g 湿重/m2,60 個体/m2)でも海藻群落は維持された。このことから,大阪湾の人工護岸上の藻場では,ウニ類の摂食圧が増大すると海藻の生産量も同時に増大し,磯焼けとはならずに,海藻群落を維持しながらウニ類が高密度で共存できることが明らかとなった。
著者
蒲田 和芳 外間 源亮 三田 和広 生田 太 米田 佳
出版者
日本ヘルスプロモーション理学療法学会
雑誌
ヘルスプロモーション理学療法研究 (ISSN:21863741)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.15-19, 2013 (Released:2013-09-12)
参考文献数
7
被引用文献数
2

変形性膝関節症(膝OA)では下腿が外旋位にあり,下腿内旋位でのエクササイズは即時的に膝OA における膝内反アライメント,膝関節屈曲および伸展可動域,歩行時痛を改善したと報告された。この効果発現のメカニズムの検証を進める上で,膝OA と健常膝の類似点と相違点を明らかにする必要がある。本研究では,下腿内旋位でのレッグプレス運動が,若年健常女性の歩行時足圧中心(COP)軌跡および下腿回旋可動域に及ぼす効果を解明することを目的とした。健常女性20名20膝を,無作為に下腿内旋エクササイズ群と下腿外旋エクササイズ群に割り付けた。それぞれ,下腿内旋位または外旋位でのレッグプレス運動を2週間実施した。介入前後に下腿回旋可動域,歩行時COP を測定した。下腿内旋エクササイズ群では下腿内旋可動域が拡大し,歩行立脚後期におけるCOP は内側へ偏位した。下腿内旋位でのレッグプレス運動は,若年女性の健常膝において下腿内旋可動域拡大と歩行中のCOP 内側偏位をもたらす可能性が示唆された。今後,膝OA を対象とした同様の研究を実施する。
著者
平岡 修宜 荒井 修亮 中村 憲司 坂本 亘 三田村 啓理 光永 靖 米田 佳弘
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.69, no.6, pp.910-916, 2003-11-15
被引用文献数
10 6

関西国際空港護岸域において採捕したスズキに超音波発信機を装着し,2001年8月に9個体,11月に11個体を放流した。護岸域に設置した受信機で行動を連続測定した結果,受信が記録され続ける個体と放流直後から記録されない個体が確認された。記録が続いた個体でも,1日以上記録の途切れる期間があり,受信範囲(約350m)を越える沖合へと移動したと考えられる。産卵期以前は小潮時に,産卵盛期は寒波・低気圧の到来時に多くの個体で記録が途切れた。スズキの沖合への移動はこれら生息環境の変化に対応していると推察された。
著者
米田 佳弘 藤田 種美 中原 紘之 金子 健司 豊原 哲彦
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.74, no.1, pp.45-54, 2008-01-15
被引用文献数
2

大阪湾の人工護岸上の高密度にウニ類が生息している藻場において,3年間にわたりウニ類の密度を人為的に調節した実験区で海藻群落の年間生産量を推定した。ウニ類の現存量が大きくなるほど海藻の全生産量も大きくなり,現在のウニ生息量の約2倍(2000g湿重/m^2,60個体/m^2)でも海藻群落は維持された。このことから,大阪湾の人工護岸上の藻場では,ウニ類の摂食圧が増大すると海藻の生産量も同時に増大し,磯焼けとはならずに,海藻群落を維持しながらウニ類が高密度で共存できることが明らかとなった。