著者
竹村 正明 廣田 章光 王 怡人 細井 謙一 原 頼利 富野 貴弘 土屋 勉男 井上 隆一郎 水野 学 滝本 優枝
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

サンプル調査で、中小企業が過去10年間でどれだけ取引先に対して、ポジションを変更できたのかを調べた。ポジションとは取引先に対する役割のことである。役割は、メインサプライヤーから単なる下請けまで7段階を措定している。変更できた企業の割合は5%以下で予想よりもはるかに少なかった。上方へのポジション変化ができた企業は製品イノベーションから市場を拡大していることがわかった。
著者
松尾 睦 細井 謙一 吉野 有助 楠見 孝
出版者
日本商業学会
雑誌
流通研究 (ISSN:13459015)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.43-57, 1999 (Released:2011-08-16)
参考文献数
48
被引用文献数
1 1

本研究の目的は、自動車販売会社における営業担当者の知識獲得プロセスを検討することにある。販売方略に関する手続的知識は、定性的および定量的な質問紙調査によって測定した。分析対象となる108名の営業担当者を、経験年数に応じて新人群 (営業経験3年未満) 、中堅群 (3年~9年) 、ベテラン群 (10年以上) に分類した上で、手続的知識と販売業績について相関分析を行ったところ、営業経験を積むほど手続的知識と販売業績の正の相関が強まることが明らかになった。この結果は、営業担当者の知識が経験によって宣言的レベルから手続的レベルに変換されるというAnderson (1982、1983) の認知的スキル獲得モデルによって解釈できるとともに、エキスパート研究における10年ルールと対応するものである。