著者
羽田 麻梨絵 田村 恭一 織間 博光 金園 晨一 小松 隆志 石村 剛志 折戸 謙介 永田 雅彦
出版者
日本獣医皮膚科学会
雑誌
獣医臨床皮膚科 (ISSN:13476416)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.147-152, 2018 (Released:2018-09-29)
参考文献数
11
被引用文献数
1

ゾニサミドによる薬疹と診断した犬の2例を報告する。症例1は6歳齢,雌のマルチーズで紅皮症を,症例2は10歳齢,去勢雄のミニチュアピンシャーで多形紅斑-中毒性表皮壊死症を発症した。いずれの症例も症状,血液検査と病理所見からゾニサミドによる薬疹を疑い,その休薬により皮疹が消退した。リンパ球幼若化試験を実施したが2症例とも陰性であった。今後症例を集積しゾニサミドによる薬疹の発症頻度や病理発生の検討が必要と思われた。
著者
伊東 久徳 原 康 吉見 奈津子 原田 恭治 根津 欣典 余戸 拓也 越智 広樹 長谷川 大輔 織間 博光 多川 政弘
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.70, no.7, pp.701-706, 2008-07-25
参考文献数
28
被引用文献数
2 34

日本において椎間板ヘルニアに罹患した犬の297症例に対して,遡及的に疫学的特徴の検討を行った.診療記録から,犬種,性別,年齢,罹患椎間板,神経学的重症度の診療情報を記録した.罹患部位から132症例の頸部椎間板ヘルニア群と165症例の胸腰部椎間板ヘルニア群に分類した.日本では,頚部および胸腰部椎間板ヘルニアに罹患する主な犬種はダックスフント,ビーグルおよびシーズーであることが確認された.日本特有の犬種である柴犬に関しては,全体に対する割合は少ないながらも,両部位の椎間板ヘルニアに罹患することが確認された.また,日本において本疾患に罹患する犬の性別の分布は,欧米の報告と異なり,雄が雌に対しての2倍の割合であった.主要な3犬種であるダックスフント,ビーグルおよびシーズーにおける検討では,発症年齢は,ダックスフント,ビーグル,シーズーの順番で高い傾向が確認された.そして,シーズーは,3犬種の中で多発性の病変を伴う傾向が見られた.日本の椎間板ヘルニアの疫学的な特徴は,これまでの欧米における報告と類似していたが,日本独自の特徴もまた確認された.
著者
藤田 道郎 織間 博光 清水 幹子 本好 茂一 片山 正夫 宮坂 勝之
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.749-751, 1991-08-15
被引用文献数
1

麻酔下の猫に対し, 10cmH_20時の容量から肺胸郭コンプライアンス(Crs)を求めた. その結果, Crsと体重および体長との間には正の相関を認め, また雌雄差も危険率1%未満で認められた.