- 著者
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黒阪 健吾
肥前 洋一
芦野 琴美
- 出版者
- 日本選挙学会
- 雑誌
- 選挙研究 (ISSN:09123512)
- 巻号頁・発行日
- vol.30, no.1, pp.16-30, 2014 (Released:2018-01-05)
- 参考文献数
- 18
本論文では,デュヴェルジェの法則とその中選挙区への応用であるM+1ルールの頑強性を実験室実験により検証する。単記非移譲式の1つの選挙区を想定し,実験参加者たちが有権者として4人の候補者たちの中から1人に投票するという設定で1議席(小選挙区)と2議席(中選挙区)を比較したところ,1議席のほうが票が少数の候補者に集中するというM+1ルールの比較静学が支持された。しかしながら,いずれの議席数でもM(議席数)+1人より多くの候補者に票が分散した。したがって,M+1ルールの比較静学は頑強と言えるが,ちょうどM+1人に票が集中するためには,本実験では排除された他の要因が必要であると考えられる。