著者
秋田 和子 芝木 美沙子 笹嶋 由美
出版者
北海道教育大学
雑誌
北海道教育大学紀要. 教育科学編 (ISSN:13442554)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.31-46, 2006-02
被引用文献数
1
著者
松浦 和代 芝木 美沙子 荒 ひとみ
出版者
札幌市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

平成16年度から平成18年度までに実施した研究活動の概要は、以下の通りであった。わが国の学校トイレの環境衛生と児童の排泄に関する文献研究N II学術コンテンツ・ポータブル(GeNii)の情報ナビゲータを利用し、2005年12月までの研究課題関連文献を検索した。キーワード検索によって得られた総文献数は5000件を越えたが、このうち学校トイレと子どもを対象とした文献は65件であった。文献数の推移から、学校トイレや子どもの排泄に対する社会的関心は1996年以降に高まりを見せた。文献の内容は、実態報告や活動報告が多かった。その背景には、阪神・淡路大震災後の学校トイレ問題や滋賀県栗東中学校の教育荒廃とトイレフレッシュアップ構想、文部科学省による学校トイレの単独改修の認可などの動きがあった。児童の『生活リズム』を見直すモデル事業の実践-ねむり・めざめ・朝ごはん・排便北海道旭川市立近文第二小学校をモデル校として、児童のねむり・めざめ・朝ごはん・排便というわかりやすい健康指標から、児童の生活リズムを見直す健康教育を実施し、モデルプログラムの構築をめざした。平成17年度PTA教育講演会の開催、平成17年度「しっかりねむろう週間」(2週間)の実施、結果のまとめと報告(保健便り)、平成18年度PTA教育講演会、総括とまとめ、を実施した。睡眠週間の実施によって、朝食摂取率、朝の排便率、身体覚醒状況に有意な差が認められた。また高学年になるほど生活習慣の改善が良好であった。この結果は、健康教育の継続が成果を生むことを示唆している。二分脊椎患児の就学およびセルフケアの自立過程における学校トイレ問題社会人として既に自立した二分脊椎患者(女性)1名を対象に、同意を得てインタビューを行い、就学およびセルフケアの自立過程における学校トイレ問題を分析した。1時間40分のインタビュー内容を録音し、逐語録を作成した。抽出されたカテゴリー数は5つであった。それらは、【学校トイレ設備の問題】【休み時間の不足】【自己導尿移行期の母親の心配と葛藤】【同級生から好奇の目を向けられることによるストレス】【校外授業での公衆トイレ問題】であった。以上、研究成果に基づく啓蒙活動にも重きをおき、総説論文・学校トイレガイドライン他を発表した。
著者
佐藤 愛 芝木 美沙子 川邊 淳子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.62, pp.22, 2010

〈B〉目的〈/B〉 衣生活では食生活に比べ、学校教育を離れると手作りをする機会や場が減ってしまうという現状がある。また、核家族化が進みライフスタイルが多様化する中、妊婦が出産・子育てへの不安を抱えたまま、多忙な生活でお腹の中の赤ちゃんへの愛情をゆっくりと醸成させることができない状況にあるのではないかと考えられる。そこで本研究では、子育て支援の新たな取り組みを考える上で、妊婦のものづくり体験についての意識と実態を明らかにすることを目的とした。〈BR〉〈B〉方法〈/B〉 調査対象は、北海道A市の産科婦人科病院に通院する妊婦、および子育て支援事業の親学入門講座に参加する妊婦合計615名、調査方法は留置法による質問紙調査、調査時期は2009年6月下旬~8月上旬で、有効回答数は491名(79.8%)であった。調査内容は、裁縫技能の習得状況および方法、赤ちゃんに関する小物の製作経験および意欲、衣生活に関するものづくりの実態、子育て観などであった。。〈BR〉〈B〉結果〈/B〉 妊婦の63.7%から、生まれてくる子どものために衣生活に関するものづくりをしてあげたいという回答が得られた。その理由としては、「あたたかみ・愛情が感じられる」(16.3%)が一番多く、次に、「作ってあげたい・身につけさせてあげたい」等が続いた。一方、実際赤ちゃんに関する小物の製作経験をもつ妊婦は26.7%にとどまった。また、衣生活におけるものづくりをしない妊婦は70.9%にものぼり、「時間がない・忙しい」(29.9%)などの物理的要因とともに、「苦手・不得意」(21.8%)といった技能的な要因が多くあげられた。さらに、技能習得状況として、家庭科男女共修世代か否かの29歳を境に、ある一定の特徴が認められた。