著者
寺杣 友秀 花村 昌樹 松本 圭司 志甫 淳 木村 健一郎
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

混合TateモチーフのHodge実現関手の構成のために、semi-algebraic setを使ってある鎖複体を構成し一般化されたコーシー公式を証明した。また混合楕円モチーフについて、深さフィルトレーションをあたえるモチーフのフィルトレーションを定義した。高次チャウ群からコホモロジーへのサイクル写像の像の次元が大きい曲面の構成をした。2変数超幾何方程式系が可約になる特別なパラメーターに関する Schwarz 写像を研究した。このタイプの周期逆写像をテータ関数を用いて記述した。種数2の代数曲線族についてのAbel-Jacobi 写像の像特徴づけた。
著者
花村 昌樹 寺杣 友秀 木村 健一郎
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

複素n次元空間の半代数的集合の上で,極をもつ微分形式の積分の理論を厳密に定式化し, 収束のための幾何的な条件を与えた.また複素解析におけるCauchyの積分公式を高次元の場合に拡張した公式を与え,それを証明した.DG圏の一般化としてquasi DG圏の概念が代表者により提出されていたが,その基礎理論を構築し,とくにquasi DG圏から三角圏を構成する方法を与えた.それを用いて,任意の代数多様体上の混合モティーフ層の三角圏を構成した.混合Tateモティーフの三角圏と代数的サイクルのbar複体上のcomoduleのアーベル圏との関係を研究した.
著者
寺杣 友秀 松本 圭司 志甫 淳 ガイサ トーマス 齋藤 秀司 木村 健一郎 花村 昌樹
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2015-04-01

超幾何関数に代表される特殊関数論を幾何学的な視点から見直し、それによってこれまで具体的に与えられていなかった対象の表示をあたえ理解を深める。とくに代数多様体の周期に関係したものを扱い、超幾何関数だけではなく、多重対数関数、多重ゼータ値、楕円曲線と関連する特殊関数の関係を明らかにする。その手法としてホモトピー修正の理論や曲線の対称積などがありこれらを用いて代数的サイクルを構成することが考えられる。また、多重ゼータ値の重さフィルトレーションに関するより詳しい解析を行った。また混合テイト・モチーフに関しては基礎理論の整備がまだまだ不完全なところもあるので、厳密な構成法などを確立する。
著者
吉田 正章 佐々木 武 岩崎 克則 三町 勝久 松本 圭司 趙 康治 花村 昌樹
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

超幾何関数に関する以下の結果を得た。1)塩山積分に付随する捻表・裏路地群の交叉数を算出し塩山関数に新たな組み合わせ幾何的意味を発見した。またこの結果を共形場理論に応用し、共鳴する場合も調べた;これは単なる定理の改良でなく、応用上の要求に答えるためであった。2)共変関数論を創設した。河童関数を発見;従来保型関数・形式は第一種狐群のみを対象としてきたが、ここに第二種でも面白い物が(身近に)あることを例によって示した。従来の超幾何多項式とは異なる、3つの整数で径数付けられる新しい超幾何多項式系を発見。3)楕円芋蔓関数の乱舞だ関数の新しい無限積表示を発見(手多のそれとは全く異なる)。4)超幾何的黒三角形の内角が一般のときにその形を調べた。被覆面の表示法を工夫した。5)白頭絡補空間に入る又曲構造を又曲空間上の保形関数を構成して具体的表示に成功。6)超幾何的測多価群が一寸来群のとき堆肥村空間と係数空間の関係を調べた。7)超幾何的黒写像研究は百年以上続いてい、前世紀は高次元化がなされたが、ここに新たにより自然な的を持つ又曲黒写像を考案して、(特異点的微分幾何的)研究を始めた。8)3次元李群の働く曲面を調べた;特にSL(2,R)が働く曲面を詳しく調べた。知恵備匠多項式の超幾何的補間から生じる李代数が3次元になる条件を求めた。
著者
花村 昌樹
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.182-193, 2010 (Released:2013-07-01)
参考文献数
28
著者
花村 昌樹 吉田 正章 金子 昌信
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1997

1。 混合モティーフ理論1. 体k上のうえの混合モティーフ層(mixed motivic sheaves)のなす三角圏(triangulated category)D(k)が構成された。論文1にまとめられた。これは、1980年代はじめ、Beilinson等に予想されていた理論である。混合モティーフ層はその応用もふくめ、大きく数学界で注目されている。2. 混合モティーフ層の圏D(k)がt-構造をもつための条件が論文2で考察された。高次Chowに対するMurre,Beilinson-Souleの予想からその条件がしたがうというのが結果である。t-構造の核を考えることにより、混合モティーフ層のアーベル圏の候補が得られる。3. 射影代数多様体にその勘合モティーフ(あるD(k)の対象)を対応させるこができることを示した(論文3)。D(k)の定義自体は非特異射影多様体を用いるが、cubical hyperresolutionという技法により、射影代数多様体を非特異なもので置き換えられることをつかう。4. 位相的層についての分解定理とは、代数多様体の間の固有写像による定数層の順象が交叉複体の直和に分解するという主張である(Beilinson-Bernstein-Deligneによる)。この類似定理を混合モティーフ層について定式化し、それをいくつかの特別な場合に証明し、その応用を見つけることが興味深いことである。この研究はその原理的解決がA.Cortiと論文4においてなされている。さらに実際にモデユラー多様体へ応用ができる形で米国のB.Gordon,オランダのJ.Murre両氏と共同研究が進行中である。2。代数多面体のscissors合同群の理論分担者の吉田正章氏と代表者の花村はツイストコホモロジーに対するホッジ理論の応用を研究し論文Hodge structures on tiwsted cohomology and twisted Riemann's inequality,Iにまとめた。ツイストコホモロジーを研究するのに、ホッジ理論が有用であることは興味深い。我々はこの結果を高次元の場合に拡張することを、研究目標にしている。