著者
荒木 康弘
出版者
公益財団法人 日本学術協力財団
雑誌
学術の動向 (ISSN:13423363)
巻号頁・発行日
vol.26, no.10, pp.10_51-10_57, 2021-10-01 (Released:2022-02-25)

新型コロナウイルスワクチンは世界で接種が進んでいるが、その需要は完全には満たされておらず、今後も新たなワクチンの開発が期待されるところである。日本では3種類のワクチンが使用されているが、これらはいずれもプラセボ対照臨床試験で高い有効性が示され承認されたものであるが、変異株の流行と公的ワクチン接種プログラム等により、新たなワクチンの開発環境は従前と変わり、前述のプラセボ対照臨床試験の実施は困難になりつつある。そのため国際的には、プラセボ対照臨床試験でワクチンの発症予防効果を確認することが困難な場合、新たなワクチンと既承認ワクチンとの間で免疫原性を比較し、有効性の評価をする方法についてコンセンサスが得られている。今後の新型コロナウイルスワクチンの開発・評価にあたっては、ワクチンをすでに接種した者への追加接種の有効性など、新たに生じる課題に対応していく必要がある。
著者
荒木 康弘
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.57, no.9, pp.842-846, 2021 (Released:2021-09-01)
参考文献数
10

我が国において承認された新型コロナウイルスワクチン、「コミナティ筋注」(製造販売業者はファイザー)、「COVID-19ワクチンモデルナ筋注」(武田薬品工業)及び「バキスゼブリア筋注」(アストラゼネカ)の使用方法、有効性・安全性について整理し、各剤の理解増進に資する。
著者
荒木 康弘 腰原 幹雄 大橋 好光 坂本 功
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会構造系論文集 (ISSN:13404202)
巻号頁・発行日
vol.69, no.579, pp.79-85, 2004-05-30 (Released:2017-02-08)
参考文献数
32
被引用文献数
12 13

This paper attempts to build the parameters of hysterisis models for resisting shear walls of timber structures. These parameters enables engineers to make models easily by summation of the parameters. In order to establish these parameters, this paper focuses on the following three subjects. First : Proposition of a hysterisis model fit for timber structures. Second : Proposition of parameters of the resisting shear walls, based on about 100 tests. Third : Prediction of shaking table tests from the models of summation of the walls. In the first part, the combination model of bilinear model and slip model is adopted for its simple mechanism. In the second part, the database serves for determining parameters of five different types of walls. In the third part, three models of one full-scale wooden house are proposed. The earthquake responses obtained by the models correspond to the shaking table tests, and this result confirms the accuracy of the parameters.
著者
小松 幸平 森 拓郎 北守 顕久 荒木 康弘
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

CO_2を長期間固定する方法として、戸建て住宅や大規模な公共建築物を全て木造建築とすることは有効な方法であり、既に2006年に「木造低層公共建築物を促進させる法律」が施行されている。本研究はこの法律に沿って、高強度・高剛性、そして大地震にたいしても崩壊せず地震後に現状復帰可能な木造ラーメンフレーム構造を戸建て木造軸組構造住宅から3階建て大規模集成材構造建築物に至るまで安心・安全に適用できる技術を開発したものである。