著者
鈴木 祥之 小松 幸平 下川 雄一 中尾 方人 北守 顕久 秦 正徳 中治 弘行 森 拓郎 須田 達 松本 慎也 向坊 恭介 向井 洋一 山田 耕司 後藤 正美 斎藤 幸雄 斎藤 幸雄 棚橋 秀光
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2007

伝統構法木造建築物では、仕口・接合部や耐力壁など構造ディテールの性能評価を含めた総合的かつ合理的な構造設計法は、いまだ確立されていない。本研究では、木材のめり込みなどによる仕口・接合部の耐力発現のメカニズムおよび土塗り壁や木造軸組の力学特性や破壊性状を実験的かつ解析的に解明するとともに、構造ディテールに基づく伝統木造建築物の設計法に適用するための評価手法を開発した。
著者
鄭 基浩 北守 顕久 小松 幸平
出版者
一般社団法人 日本木材学会
雑誌
木材学会誌 (ISSN:00214795)
巻号頁・発行日
vol.53, no.6, pp.306-312, 2007 (Released:2007-11-28)
参考文献数
14
被引用文献数
3 3

伝統木造構法において,継ぎ手,仕口部の長期における緩みとクリープの発生は剛性の低下などをもたらす無視できない問題である。本研究では,伝統的な金輪継ぎ手接合部のクリープ性状を把握し,向上させる事を目的として,込み栓材としてスギ圧縮木材を導入し,その変形回復特性を利用して接合部の抗クリープ性能を向上させることが可能かどうかの検証を行った。実験の結果,シラカシ込み栓挿入金輪継ぎ手の接触応力は,挿入直後から大幅に減少し,周期的湿度変化により19%まで低下しその後も減少傾向にあったが,スギ圧縮込み栓を挿入した接合部は,湿度変化を受けても59%を維持し,長期に亘り接合部の剛性を維持することが明らかとなった。一方,継ぎ手接合部のクリープ撓みは,湿度変化第3期目からシラカシ込み栓挿入型において徐々に増大したのに対し,スギ圧縮込み栓挿入型では,全周期においてクリープの増大が見られなかった。高密度に圧縮されたスギ圧縮材は横圧縮応力緩和の発生を抑えることができ,その回復特性と合わせて,大きな横圧縮応力を持続的に受ける耐圧特性に優れた接合具であることが確認された。
著者
小松 幸平 森 拓郎 北守 顕久 荒木 康弘
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

CO_2を長期間固定する方法として、戸建て住宅や大規模な公共建築物を全て木造建築とすることは有効な方法であり、既に2006年に「木造低層公共建築物を促進させる法律」が施行されている。本研究はこの法律に沿って、高強度・高剛性、そして大地震にたいしても崩壊せず地震後に現状復帰可能な木造ラーメンフレーム構造を戸建て木造軸組構造住宅から3階建て大規模集成材構造建築物に至るまで安心・安全に適用できる技術を開発したものである。