- 著者
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薄井 宏行
- 出版者
- 公益社団法人 日本都市計画学会
- 雑誌
- 都市計画論文集 (ISSN:09160647)
- 巻号頁・発行日
- vol.58, no.3, pp.570-577, 2023-10-25 (Released:2023-10-25)
- 参考文献数
- 17
- 被引用文献数
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1
本稿では,基本単位区,町丁目,250mメッシュ単位(基本単位区等)において,建物当たり平均人口,建物当たり平均世帯数,そして平均世帯人員(各建物利用強度)を算出し,その空間的な分布の特徴を基本単位区等の集計単位の違いに着目して解明した.主な知見はつぎの二点である.第一に,千葉県北東部や南部では,建物当たり平均人口と世帯数は1未満となる基本単位区が連坦する一方,北西部を中心に人口集中地区(DID)とその周辺では,建物当たり平均人口と世帯数は1以上となる基本単位区が連坦する.第二に,基本単位区における各建物利用強度を町丁目や250mメッシュ単位で推定する際の差分の空間的分布をみると,千葉県北東部や南部では,差分は0近傍となる基本単位区が連坦する一方,北西部を中心にDIDとその周辺では,差分の絶対値は1以上となる基本単位区が連坦する.とくに,同一の町丁目において戸建住宅と高層住宅が立地する場合,戸建住宅で主に構成される基本単位区では,町丁目単位や250mメッシュ単位ですると10以上の過大推定となるおそれがある.逆に,中高層住宅で構成される基本単位区では,10以上の過小推定となるおそれがあることに留意すべきである.