著者
高橋 夕佳 藤川 真樹 古澤 健治 西垣 正勝 吉沢 昌純
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMD, 機構デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.534, pp.53-56, 2008-02-29
被引用文献数
3

近年、盗難された制服による犯罪が発生している。そこで我々は、その様な犯罪を防止するセキュリティシステムを開発してきた。本論文では、人体通信法による制服の脱衣の検出について考察した。この手法では、人体に対面した形で2つの電極が制服に付けられている。人体を通して流れる電流により、制服の着衣を検出できる。基礎実験として、我々は生体を通った電流の特性を計測した。その結果、制服の脱衣を検知できることを確認した。さらに、人体を通った電流は入力電流に対して位相差が生じ、その位相差が時間的に変動する事が分かった。
著者
藤川 真樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.68, pp.227-234, 2000-07-25

PKI(Public Key Infrastructure)の整備、電子政府・電子役所の設立に伴い、公的機関へ提出する申請書類が電子化され、インターネットを用いた申請手続き(住民票の発行等)が一般化することが予想される。しかしある程度専門知識が要求される申請手続き(自動車の新規登録や特許の申請等)は、専門知識を有する代理人に申請手続きを代行させることが望ましく、そのためのシステム整備が必要である。そこで本稿では電子委任状を用いることにより公的機関等への申請手続き(自動車登録、特許等)を本人に代って代理人が代行できるシステムを提案すると同時に、実用化への一考察を述べる。It is expected that improvement of the PKI (Public Key Infrastructure) and establishment of the electronic Government brings an electronic application form and generalization of application procedure using internet. However, there are a number of application procedures that needs technical knowledge (application for patent, new registration of automobile, etc). In this case, it is desirable to commit these procedures to expert, and necessary to improve the system environment. This paper proposes an application procedure system using electronic letter of attorney, and also describes a consideration in practical use.
著者
藤川 真樹
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.62, no.12, pp.1937-1947, 2021-12-15

釈迦は,3つの教理(十二縁起,四諦,八正道)を説いたとされる.本稿では,当該教理に対する著者の理解と仏教研究者とのディスカッションに基づき,(1) ソーシャルエンジニアの思惑どおりにモノを渡したり受け取ったりしがちな人の傾向性,(2) モノを授受するという判断に至るまでの心理的過程,(3) ソーシャルエンジニアリングに対抗するために人が日常的に実践すべき行動を考察する.この研究は,人工知能の父であるMarvin Minsky氏が残した興味深い言葉に著者が出会ったことがきっかけである.
著者
久保田 萌々 藤川 真樹 鈴木 真樹史
出版者
一般社団法人 産業応用工学会
雑誌
産業応用工学会論文誌 (ISSN:2189373X)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.54-64, 2023 (Released:2023-03-15)
参考文献数
9

We propose a Multi-model CAPTCHA that is composed of one sentence with typo and multiple pictures. This CAPTCHA utilizes human's three abilities (inferring the meaning of the sentence with typo, understanding the meaning of pictures, and linking the meaning of the sentence and corresponding picture), and it is based on a hypothesis, "the longer of the sentence with typo, the time could be longer for a machine to link the meaning of the sentence and corresponding picture (= the shorter of the time of linking, the higher of the probability of human)." We found three findings from our experiment: (1) Examinees were able to link the meaning of the sentence to corresponding picture even there were some pictures with similar composition, (2) Typoglycemia is likely to be appeared on a sentence constructed by short and familiar words, (3) The time for linking was not exponentially increased even the length of the sentence was getting long (= It was not getting difficult for users in this situation).
著者
藤池 遼 藤川 真樹 安部 芳絵
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.625-626, 2018-03-13

スマートフォンの普及により,SNSの利用率が小中学生の間で急上昇している.彼らは,SNSがもつ機能を享受しているが,SNSがもつ危険性を十分に理解していないことが多い.本研究では,スマートフォンを持ち始める年代である小学校高学年をターゲットとし,SNSの適切な使用を教育するゲーム型学習コンテンツを開発する.当該コンテンツは,児童が興味を持ちやすいゲームの1つであり,ゲームの主人公を育成することができるRPGをベースとする.信頼度というパラメータを主人公に持たせることでSNS上での適切な振る舞いの重要さを習得させるとともに,心理学的な効果を取り入れることで学習意欲の維持向上を図る.
著者
藤川 真樹
出版者
日本セキュリティ・マネジメント学会
雑誌
日本セキュリティ・マネジメント学会誌 (ISSN:13436619)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.11-18, 2019-09-30 (Released:2020-01-26)
参考文献数
8

人工物メトリクスとは,人工物が持つユニークな特徴情報を用いて真正性(本物であること)を検証するとともに,人工物のクローンを作成することを困難にする技術である.特徴情報は人工物の製造時に自然偶発的に形成されるが,人為的に形成することが困難であるため,真正品を製造する事業者であっても狙った通りの特徴情報をつくることができない.このため,紙幣や有価証券などに用いられている偽造防止技術とは異なり,人工物の製造方法や特徴情報の形成方法を秘匿する必要がない.真正性の検証方法は大別すると2つある.1 つは,人工物中に形成された特徴情報をセンシングデバイスを用いて抽出し,既登録の特徴情報とのマッチングにより真正性を検証する方法である.もう1 つはPUF と呼ばれるもので,人工物に印加した刺激(チャレンジ)に対するレスポンス(特徴情報)を抽出し,既登録の特徴情報とのマッチングにより真正性を検証する方法である.最近では,人工物から抽出できる特徴情報の数を増やす試み(マルチモーダル人工物メトリクス)が行われており,真正性と偽造困難性がより高まるものと期待されている.
著者
西垣 正勝 安倍 史江 山本 匠 藤川 真樹 加藤 康男
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.53, no.9, pp.2182-2193, 2012-09-15

近年,事故・災害現場で行われるトリアージを電子的に支援する電子トリアージシステムの開発が進められている.その中で,トリアージ実施者が判断した優先順位等のタグ情報を電子トリアージタグへ入力する方式の検討は重要な課題の1つである.本論文では,医療スタッフの作業負荷・感染症予防等といった現場の状況を考慮し,人体通信と音声入出力を利用したタグ情報入力方式を提案し,その有用性の評価を行った.An electronic triage system, which electronically supports medical triage conducted at accident or disaster sites, has been focused recently. One of the biggest issues in the electronic triage system is how to input data into electronic triage tags. In accident or disaster, medical staff shortage is expected and the areas must be in a mess and panic. Therefore it is strongly desired that the operations of the triage devices and tags are as simple as possible. Plus, the data transmission should be robust against stains (e.g., dirt or blood etc), which assures the availability of the electronic triage even in such a terrible circumstances. This paper proposes and evaluates that data input to electronic triage tag using intra-body communication and voice input/output could be an efficient way to satisfy the requirements.
著者
藤川 真樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.213, pp.227-234, 2000-07-18
参考文献数
18

PKI(Public Key Infrastructure)の整備、電子政府・電子役所の設立に伴い、公的機関へ提出する申請書類が電子化され、インターネットを用いた申請手続き(住民票の発行等)が一般化することが予想される。しかしある程度専門知識が要求される申請手続き(自動車の新規登録や特許の申請等)は、専門知識を有する代理人に申請手続きを代行させることが望ましく、そのためのシステム整備が必要である。そこで本稿では電子委任状を用いることにより公的機関等への申請手続き(自動車登録、特許等)を本人に代って代理人が代行できるシステムを提案すると同時に、実用化への一考察を述べる。
著者
近藤 彰則 鎌田 紗由美 藤川 真樹 古澤 健治 西垣 正勝 吉沢 昌純
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMD, 機構デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.466, pp.37-40, 2009-02-27

近年,盗難や持ち出しなどにより公務員や企業の制服が流出している.このような流出した制服や,偽造された制服を利用して警察官や宅配業者などを装うなりすまし犯罪が増加している.そこで,不正に制服を用いた犯罪を防止することを目的として,制服にコンピュータを組み込むことにより制服自身が着用状態を識別し,周囲に着用者の正当性を示すシステムを開発している。今回は,同一の人間が継続して制服を着用していることを識別するために,人体通信を利用した脱衣検知システムについて述べる.