著者
藤本 圭作
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.1-6, 2020-08-31 (Released:2020-09-02)
参考文献数
17

健康状態をモニタリングするための非侵襲的ウェアラブルの開発を産官学連携で行ってきた.脈波には多くの生体情報が含まれており,不整脈,呼吸数,自律神経活動の評価,循環不全の予兆,活動量の評価,ストレス管理,睡眠呼吸障害のスクリーニングなどの応用が報告されている.我々は,①脈波に重畳している呼吸成分から胸腔内圧変化を測定し,スパイロメータと組み合わせ,動肺コンプライアンスの測定,②脈波のゆらぎから自律神経活動を評価し,睡眠時無呼吸低呼吸の判定,睡眠の質の評価および睡眠構築の判定,③Fiber Bragg Grating(FBG)センサを用いた血圧,血糖値測定の試みについて解説する.また,膜型感圧センサを敷き詰めたシート型の機器を用いて,④無拘束タイプの睡眠時無呼吸症候群スクリーニング機器の開発および同機器を改良した在宅見守りシステムの開発を行ってきたので解説する.最後に医療者間のコミュニケーションツールについて紹介する.
著者
中川 佐和子 吾妻 俊彦 横山 俊樹 牛木 淳人 田名部 毅 安尾 将法 山本 洋 花岡 正幸 小泉 知展 藤本 圭作 久保 惠嗣 椎名 隆之 近藤 竜一 吉田 和夫 浅野 功治 山崎 善隆
出版者
The Shinshu Medical Society
雑誌
信州医学雑誌 (ISSN:00373826)
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.365-370, 2008 (Released:2010-10-01)
参考文献数
9
被引用文献数
1

A 56-year-old woman was found to have a solitary mass shadow on chest radiograph in a health examination. Transbronchial examination on two occasions did not yield any diagnostic findings. Both the high level of CA19-9 and the increasingly large shadow were suspected to be indicative of lung cancer, so we performed left lower lobectomy. The pathological examination of the resected lung revealed a granulomatous lesion without malignant findings. A few colonies grew on a liquid medium, and were identified as Mycobacterium avium by PCR. After operation, the increased CA19-9 leval normalized gradually. There are few reports presenting a solitary pulmonary mass shadow and high CA19-9 level due to nontuberculous mycobacterial disease.
著者
藤本 圭作
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.77-81, 2012-06-30 (Released:2016-04-25)
参考文献数
16

喘息の管理は大きく変遷した.トータルコントロールを目指して治療をステップアップし,健常人と変わらない日常生活を送ることと将来のリスクを減らすことが治療の目的である.このため,症状や呼吸機能だけでなく気道炎症も客観的な指標としてコントロール状況を把握すること,また吸入療法の継続指導による適切な吸入手技の修得とアドヒアランスの向上が重要である.また,治療に対する反応性が不良な症例に対しては禁煙の徹底,環境整備,長時間作用性抗コリン薬(tiotropium)の併用,デバイスや吸入粒子径の異なる吸入薬への変更,新規治療薬である抗IgE抗体(オマリズマブ)の追加治療,合併症に対する治療の併用などを考える必要がある.
著者
塚原 照臣 岡野 和弘 江口 尚 塚原 嘉子 津田 洋子 漆畑 一寿 藤本 圭作 野見山 哲生
出版者
信州公衆衛生学会
雑誌
信州公衆衛生雑誌
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.105-109, 2011-02

目的:SAHS健康診断を受診した労働者のRDIと肥満度および眠気の自覚症状についての関連について調べることを目的とした。方法:スクリーニング機器としてSD 101を用い、1泊の検査によって1時間あたりの無呼吸と低呼吸の平均回数であるRDIを測定した。RDIとエプワース眠気尺度(ESS)を用いて、RDIの値と日中の眠気の自覚症状についてその関連を検証した。さらにRDIとBMI、年齢との関連についてロジスティック回帰分析を用いて検証した。結果:解析対象146名の平均年齢± 標準偏差は47.0±10.0歳、BMIの平均値± 標準偏差は23.7±3.6(kg/m2)であった。15≦ RDIは18名、その有病率は全体で12.3%、いずれも男性であった。15≦ RDIの18名のうち、日中の眠気が強いと判定するESSの得点11点以上のものは1名であった。RDIに寄与する因子についてのロジスティック回帰分析の結果、BMI<25群に比し、BMI≧25群では年齢調整後のオッズ比が3.69(1.22 11.15)と有意であった。考察:男性のRDIの有病率は既存報告よりもやや高く、肥満度(BMI)がRDIに寄与していた。RDIの値と眠気の自覚症状は一致せず、SAHSのスクリーニング検査を行う際には客観的な手法を用いることが不可欠である。結果の評価時には、特に肥満に焦点を当てた健康管理対策を職域において展開することが公衆衛生上重要である。