著者
内田 満夫 金子 稔 山本 洋 本田 孝行 川 茂幸
出版者
一般社団法人日本衛生学会
雑誌
日本衛生学雑誌 (ISSN:00215082)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.103-117, 2013 (Released:2013-05-29)
参考文献数
121
被引用文献数
2 4

Schools were closed worldwide during the 2009 influenza A/H1N1 pandemic to prevent the viral spread; however, to date, there has been insufficient evidence to conclude that the closures were beneficial. Therefore, in the present review, we evaluated the effects of school closure during the 2009 influenza A/H1N1 pandemic in Japan. A search of PubMed and Japanese journals identified 24 articles that evaluated the effects of school closure using the following methods: descriptive epidemiology, changes in absenteeism rate, a simulation model, and reproductive number. Almost all of the retrieved studies showed that school closure effectively reduced the number of new infections and thus subsequently suppressed the epidemic. On the other hand, two major sets of confounding variables were identified. First, the effect of school closure was confounded by the methods used to measure, viral infectivity, subject characteristics, increased immunization rates, nonpharmaceutical interventions, antiviral administration, student contact patterns during school closure, and individual household environments. Secondly, school closure implementation was affected by differences between proactive and reactive closures, differences between seasonal and pandemic influenza, decision factors regarding school closure, socioeconomic cost, and ethics of imposing restrictions on individuals. Therefore, a comprehensive, longitudinal study is necessary to clarify the effects of school closure during viral pandemics.
著者
和田 治 山本 洋輔 岡 智大
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.132-137, 2020 (Released:2020-04-20)
参考文献数
17

【目的】本研究の目的は,人工股関節全置換術(以下,THA)後急性期患者における4 日間の大腿四頭筋への低周波電気刺激療法(以下,EMS)の有効性を明らかにすることとした。【方法】女性THA 患者52 名をコントロール群と介入群に無作為に分けた。両群とも通常のリハビリテーションに加え,1日2回の端座位での膝伸展運動20 回を行い,介入群ではEMS を併用した。手術1 ヵ月前,術後4 日目に膝伸展筋力,歩行速度,歩行時痛を測定した。膝伸展筋力と歩行速度は術前比を,歩行時痛は術前差を算出し,2 群で比較した。【結果】介入群において膝伸展筋力と歩行速度の術前比は有意に高値を示し,歩行時痛も術前より有意に低下する結果となった。【結論】THA 後急性期の4 日間の大腿四頭筋へのEMS は膝伸展筋力と歩行速度の回復および歩行時痛の軽減に有効である可能性が示唆された。
著者
清水 純子 伊藤 明子 山本 洋子 伊藤 雅章 本間 香 橋本 明彦
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.114, no.7, pp.1277-1282, 2004-06-20 (Released:2014-12-13)

1993~2002年の10年間に新潟大学医学部附属病院皮膚科で組織学的に扁平苔癬と診断し,経過を観察した症例のうち,薬剤性を除く78症例を集計した.合併疾患,C型肝炎ウイルスとの関連,金属試薬貼布試験結果や歯科金属除去の有効性を検討した.抗HCV抗体陽性率は15.4%(78例中12例)で高い傾向がみられた.口腔内病変を有する症例は64例であった.そのうち,貼布試験を施行した症例は40例で,何らかの金属試薬に陽性を示した症例は55.0%(40例中22例),さらに,歯科修復物に陽性金属含有が確認された症例数は15例,歯科金属除去有効率は77.8%(9例中7例)であった.その他,粘膜疹に接している部位の金属修復物を除去した後に粘膜疹が改善した症例が6例あり,歯科金属が非アレルギーの機序で関与する可能性も考えられた.以上より,扁平苔癬の原因ないし増悪因子として,歯科金属による接触アレルギーないし局所刺激性が重要と考えた.
著者
山本 洋子 橋本 明彦 冨樫 きょう子 高塚 純子 伊藤 明子 志村 英樹 伊藤 雅章
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.111, no.5, pp.821-826, 2001-04-20 (Released:2014-12-27)
被引用文献数
1

掌蹠膿疱症における歯性病巣治療の有効性を調べるために,新潟大学医学部附属病院皮膚科で掌蹠膿疱症と診断した60症例について検討した.本学歯学部附属病院第二補綴科で歯性病巣を検索したところ,54例に慢性根尖病巣または慢性辺縁性歯周炎を認め,歯科治療を開始した.皮疹の経過観察を行い,「治癒」,「著明改善」,「改善」,「軽度改善」,「不変」,「悪化」の6群に分類し,「改善」以上の皮疹の軽快を認めた症例を有効群とした.口腔内アレルゲン金属除去ないし扁桃摘出術を行った症例を除いた31例について,歯性病巣治療の有効性を検討した.有効率は,歯性病巣治療終了群では70.6%,歯性病巣治療途中群では57.1%,両者を合わせた「歯性病巣治療群」では64.5%であり,無治療群の14.3%に比べて有意に有効率が高かった.有効群では歯性病巣治療開始後比較的早期に治療効果を認めること,罹病期間が長期でも治療効果が速やかに現れる症例があることより,歯性病巣は掌蹠膿疱症の主要な発症因子の1つであると考えた.本症では,従来のような扁桃炎などの耳鼻咽候科的な感染病巣および歯科金属アレルギーの検索とともに,自覚症状の有無に関わらず歯性病巣の検索も行い,個々の患者ごとに適切な治療方針を決定することが重要である.
著者
前田 青広 福永 雅喜 中越 明日香 山本 洋紀 山本 謙一郎 田中 忠蔵 恵飛須 俊彦 梅田 雅宏 江島 義道
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.39, pp.13-18, 2003-05-02

Kanizsa型輪郭錯視では、パックマン型誘導刺激のエッジ間を補完するように主観的輪郭線が形成される.本研究では、Kanizsa型輪郭錯視図形を観察している被験者の脳活動をfMRIを用いて測定した。実験は、パックマン開口部の同期を制御し、局所的な輝度変調のないブロックデザインで行った。主観的輪郭線に対する脳活動は、実輪郭線に対する脳活動と高い類似性を示した。また、脳活動は従来示されてきた線条外皮質だけでなく、線条皮質においてもロバストに観察された。さらに、錯視輪郭を形成しない誘導図形を用いた場合でも、同様の傾向が見られた。上記の結果を、レチノトピー、輪郭形成過程、形態形成過程の観点から考察した。
著者
和田 敏江 山本 洋之
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.473-477, 2014 (Released:2014-09-25)
参考文献数
15
被引用文献数
1 1

〔目的〕理学療法養成課程において,学業成績と自己効力感との関係について検討した.〔対象〕理学療法学科入学者77名(男性59名,女性18名,平均年齢21.03歳±4.4).〔方法〕調査回数は,入学前から入学後の合計4回実施.調査内容は,志望動機,職業イメージ,学業自己効力感尺度,実習自己効力感尺度,動機づけを質問紙により調査した.〔結果〕先行する自己効力感が高ければ学業成績は良好であるが,試験の結果が良くても悪くてもその後の自己効力感が高まっていなかった.〔結語〕試験の結果からどのような問題に対して,どのように間違っていたのか,どのような回答が考えられるのか,学生自身による正しい自己評価を行う教育が必要である.
著者
児嶋 大介 木下 利喜生 東山 理加 太田 晴基 山本 洋司 下松 智哉 梅本 安則 田島 文博
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.A4P1044, 2010

【目的】<BR> 日本古来、温泉に浸かると体調が整い元気になるというような伝統的な民間療法が伝承されており、また、運動を行うことにより同様の効果が得られる。運動による全身調整効果は近年Pedersonらによって明らかにされた。骨格筋は単なる運動器ではなく、収縮することにより、サイトカインの一種であるインターロイキン6(以下IL-6)を多量に放出する内分泌器官であることが明らかになった。さらに、筋繊維から分泌されるIL-6をはじめとしたサイトカインは、これまで認識されてきた液性免疫の中心的役割を担うだけでなく、同時に糖代謝、脂質代謝の活性化、造血幹細胞の活性化、神経修復の活性化等を有する多機能サイトカインであることが示され、Myokinesと命名された。我々は、温泉入浴の効果が免疫系・代謝系等多岐にわたる事から、温浴がmyokinesを発現させ、元気になり、体調が整う等の生体への様々な効果を上げているのではないかと推測した。過去にも頚下浸水においてIL-6の変化について言及されることはあったが、結論は出ていない。そこで我々は温泉における頚下浸水の前後で血中IL-6濃度を測定した。<BR><BR>【方法】<BR> 被検者は若年健常男性8名(年齢26.9±4.1歳、身長172.6±8.6cm、体重66.3±6.8Kg)とした。また、全ての被検者は測定前日から激しい運動・カフェイン・アルコールの摂取を禁止した。被検者は、中性温の室内で安静座位をとり、血圧・心拍数が安定した後、30分間の浸水前測定を行った。その後、42&deg;Cの温泉に20分間頚部までつかり(頚下浸水)、その後再び中性温の室内で安静座位を1時間とった。採血は浸水前、浸水直後、浸水1時間後に医師が行い、左前腕から1回20mlを採血し、ただちに遠心分離機で血漿・血清を分離させ、ELISA法により血中IL-6、TNF-αを測定した。また白血球数、およびその分画である単球、ヘマトクリット値、CRPの測定も行った。さらに実験中は舌下温をモニタリングした。<BR>温泉は那智勝浦町立温泉病院地下から湧き出るものをボイラーで温度調節し、使用した。<BR>controlの為、2日間以上の期間をあけて、入浴を行わない対照実験を行った。<BR>結果の解析はANOVAを行い、post hocテストでLSDを用いて負荷前後での検定を行い、有意水準は5%とした。<BR><BR>【説明と同意】<BR> 本研究は和歌山県立医科大学倫理委員会で承認されており、実験に先立って被検者には研究の主旨と方法を十分に説明し、同意を得てから施行した。<BR>【結果】<BR> 温泉での頚下浸水負荷前後のIL-6濃度は、入水前:0.88±0.13pg/ml 入水直後:1.20±0.32pg/ml 回復後: 1.75±0.65pg/ml であり、温泉での頚下浸水負荷20分による血中IL-6濃度の上昇が認められた(P<0.05)。TNF-α、白血球数、および単球、ヘマトクリット値は入水前後において有意な変化は認めなかった。舌下温は入水前:37.4625±0.25&deg;C 入水直後:39.2625±0.72&deg;C 回復後: 37.7625±0.40&deg;C であり、入水前後で舌下温の上昇が認められた(P<0.01)。またcontrol群において血中濃度・舌下温は有意な変化が認められなかった。<BR>【考察】<BR> 健常者において、温泉入浴によりIL-6の血中濃度が上昇した。今回、ヘマトクリット値の変化を認めなかったため、血中IL-6濃度の上昇や、その他の血液データは脱水による影響は受けていないと考えられる。<BR>一般に、IL‐6は炎症反応により単球から分泌されるpro-inflammatoryな物質であると考えられている。それに対して、Pedersenらは筋収縮により分泌され、anti-inflammatoryなものであると主張する。今回の研究では、pro-inflammatory 物質であるTNF-αの上昇もなく、単球の増加もないため、炎症反応による血中IL-6濃度の上昇は否定的である。一方、温泉入浴中に筋肉を収縮するような運動も実施していないため、筋肉からIL-6が産生されたとも考えにくい。<BR>今回の結果より、IL-6の上昇はpro-inflammatoryなものとは考えにくく、その上昇メカニズムとして現在わかっているもの以外の存在が推測される。<BR><BR>【理学療法学研究としての意義】<BR> 本研究により、理学療法の一つの柱である物理療法の源流ともいえる温泉療法効果発現の根幹に迫ることが出来た。温泉入浴が運動負荷と同様にIL-6を上昇させる事実は、IL-6を発現するだけの運動が行えない高齢者や障害者の健康維持の一助となる可能性を示した。
著者
国府島 泉 山本 洋 山本 マリリア明美 中村 知明 長町 栄子 寺坂 昌子 金政 泰弘
出版者
Okayama Medical Association
雑誌
岡山医学会雑誌 (ISSN:00301558)
巻号頁・発行日
vol.96, no.3-4, pp.385-389, 1984-04-30 (Released:2009-03-30)
参考文献数
11

電子レンジによるおしぼり付着菌の殺菌効果について検討した.菌付着おしぼりを1本ずつ照射する実験ではE. coli, S. aureus, P. aeruginosaの細菌類は2分間程度のマイクロ波照射で殺菌された.真菌類のC. albicansも3分で殺菌された.しかしB. subtilisの芽胞は5分間のマイクロ波照射でも10%の生残が認められた.実際面を考慮しておしぼり10本程度を同時に行なう場合は,効率的にやや長時間を要するが,芽胞以外のものを対照にする限り5分照射で充分である.電子レンジによるおしぼりの殺菌は手軽に短時間にしかも効果的になされることが判明し,自家処理おしぼりの殺菌にはもちろんのこと業者処理おしぼりの追加殺菌にも有用であると考えられる.
著者
山本 洋之
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.461-466, 2018 (Released:2018-07-06)
参考文献数
17

〔目的〕スラックラインは綱渡り様のベルト上で歩行等の運動を行うもので,バランス能力向上効果が注目されているが,その要因の検証は不十分である.今回,スラックラインによる運動が体平衡機能に与える影響について検討した.〔対象と方法〕対象は健常な男子9名とし,スラックライン上での歩行等の練習を行う前と練習後に重心動揺を測定し,総軌跡長,外周面積,矩形面積,実効値面積と単位面積軌跡長を比較検討した.〔結果〕面積に関する値は減少していったが,総軌跡長は練習開始後では減少したが中間以降では変化が少なかった.単位面積軌跡長は増加の傾向を示した.〔結語〕単位軌跡長は固有受容器との関係があると考えられている指標であり,スラックラインでの運動は体平衡機能に影響があることが示唆された.
著者
山本 洋子
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1998

アルミニウム(Al)イオンは、酸性土壌における主要な作物育成阻害因子と考えられており、土壌の酸性化に伴って溶出し、植物根の伸長阻害や壊死等を引き起こす。しかし、その分子機構はまだ明らかにはなっていない。本研究では、Al障害の一つとして脂質過酸化に着目し、Al毒性やAl耐性との関わりを、植物根と植物培養細胞を用いて解析した。タバコ培養細胞の系では、AlはFe-依存性の脂質過酸化を促進し、それが引き金となって、動物系で報告されているアポトーシス様の細胞死に至ることを明らかにした。さらに、このようなAl毒性に対して耐性を示す細胞株の解析から、Caffeoyl putoresineが脂質過酸化耐性に関わっていることと、動物系で主要な抗酸化酵素であるグルタチオンペルオキシダーゼ様の活性が植物細胞にも存在することを見いだした。一方、エンドウ幼植物を用いた解析では、Alによって脂質過酸化が促進されるが、培養細胞の系や人工膜の系と異なり、Fe-非依存性の脂質過酸化が促進されること、脂質過酸化の促進は初期応答反応であること、Alの集積とともに直ちに見られる根伸長阻害の原因ではないものの、Alを集積した根がAlの非存在下で再び増殖を開始するのを妨げる障害の一つであることを明らかにした。以上、Alによる脂質過酸化の促進は、培養細胞のみならず根においても、Al障害機構の一つであることが明らかになった。今後、その促進機構や耐性機構の解析が必要である。その際、本研究で行った様に、タバコ培養細胞を用いてAl耐性株を分離し、障害や耐性機構の詳細を分子レベルで解析すると共に、その情報を手がかりに根での現象を解析していくことは、大変有意義であると思われる。
著者
安井 涼子 山本 洋一
出版者
一般社団法人 日本臨床薬理学会
雑誌
臨床薬理 (ISSN:03881601)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.61-68, 2018-03-31 (Released:2018-04-21)
参考文献数
13
被引用文献数
2 1

In Japan, the centralization of institutional review boards (IRBs) has been considered with the objectives to standardize the quality of the review process for multicenter studies and to facilitate efficient and speedy implementation of clinical trials and research. Therefore, we visited some core facilities in Taiwan to observe the IRB meetings for clinical studies, and to exchange ideas with staff of the IRB secretariats. Furthermore, we researched the pioneering review mechanisms for multicenter, sponsor-initiated clinical trials in Taiwan. In Taiwan, the Joint IRB (J-IRB: a type of centralized review system) was established in 1997. This review system contributed to improve the quality of ethical reviews in the country. However, because the J-IRB was not fully government-initiated, many co-operating sites gradually started to conduct their own reviews, and this tendency caused a decline in the efficacy of the J-IRB. Following this, the Taiwanese government enacted a law called the Human Subjects Research Act in 2011. Moreover, the government also started the Central IRB (C-IRB) system in 2013, which is a central-local hybrid type of ethical review system for multicenter clinical trials. The establishment of the C-IRB system increased the number of sponsor-initiated clinical trials. The new Human Subjects Research Act allowed each site to develop appropriate organizational structures, and thus maintained the high quality of clinical studies, regardless of whether they were sponsor-initiated or investigator-initiated studies. Considering the future Japanese goals to conduct ethical reviews and to organize the operational structures of medical facilities, we identified many constructive ideas based on the Taiwanese challenges in past decades.
著者
木島 佑一 山本 洋一
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌ATOMOΣ (ISSN:18822606)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.156-160, 2016 (Released:2020-02-19)
参考文献数
7

日本原子力研究開発機構(原子力機構)では,包括的核実験禁止条約(CTBT)国内運用体制の下で国際監視制度(IMS)施設のうち放射性核種の監視のための観測所及び公認実験施設を整備し,運用を行っている。また,IMS観測所から得られる放射性核種観測データの解析及び評価を行う国内データセンターも整備し,運用を行っている。本稿ではCTBTの概要と原子力機構の活動に関して解説するとともに,これまで国内の放射性核種観測所で得られた観測結果のうち,2013年2月の第3回北朝鮮核実験を含む特異な人工放射性核種観測事例を2つ紹介する。
著者
山本 洋一
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.11, pp.500-504, 1962-11-30 (Released:2012-11-20)
被引用文献数
1 1
著者
山本 洋平
出版者
一般社団法人 レーザー学会
雑誌
レーザー研究 (ISSN:03870200)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.25, 2018 (Released:2020-12-17)
参考文献数
19

We present self-assembled conjugated polymer microspheres that act as whispering gallery mode (WGM) resonators. For the preparation of conjugated polymer microspheres, vapor diffusion and miniemulsion methods are adopted. For the vapor diffusion method to obtain microspheres, amorphous aggregation of the polymers are crucial by introducing sterically bulky moieties that largely twists the polymer main chain. Focused laser irradiation to the perimeter of the microspheres excites WGM, where sharp and periodic lines appear in the PL spectrum. With a benefit of the high light confinement properties, we demonstrate long distance, directional, and efficient light energy transfer and wavelength conversion through bispheres. Furthermore, WGM lasing is achieved from conjugated polymer microspheres upon femtosecond pumping. Conjugated polymer microsphere resonators have advantages of high photoabsorptivity, high refractive index, and inherent conducting properties, as well as the simple fabrication process, which are valuable for applications to optical circuits, electrically-driven lightings, and chemical and biological sensors