著者
安部 有紀子 杉本 和弘 望月 由起 蝶 慎一
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究は、日本の学寮プログラムの教育的展開の実態と特徴を明らかにし、質保証を基盤にした教育的な学寮プログラムを開発することを目的とする。本研究では各国の学寮改革の進展状況や、日本の学寮の教育的プログラムの実像へアプローチするとともに、質保証を基盤とした学寮プログラムの開発を試みる。
著者
羽田 貴史 戸村 理 廣内 大輔 井上 美香子 田中 智子 蝶 慎一 福石 賢一 小宮山 道夫 荒井 克弘 渡邊 かよ子
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2021-04-01

60-70年代における社会運動としての大学紛争研究と、大衆化段階における大学改革の研究を統合し、政府・学術団体・経済団体・大学・教授団・教職員組合・学生集団の織りなす複雑な政治過程として大学紛争を捉え、紛争を経た大学改革像を解明する。さらに、このことを通じて、大学の自主改革案の全体像と大学政策への反映を明らかにし、70 年代の大学改革を、単純な政府主導ではない新たな歴史像を提起する。また、経済社会の変容と大学の大衆化、青年の叛乱という同じ課題を抱えたアメリカ・イギリス・ドイツとの国際比較を行い、日本の紛争=改革の特殊性を明らかにする。
著者
蝶 慎一
出版者
独立行政法人 大学改革支援・学位授与機構(旧 大学評価・学位授与機構)
雑誌
大学評価・学位研究 (ISSN:18800343)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.1-17, 2020-03-01 (Released:2020-03-30)
参考文献数
74

本稿の目的は,「学生担当職」の担い手の実態と役割,必要な資質・能力を歴史的に考える上で,そのルーツを考察することである。具体的には,1950年代半ばの「学生部職員名簿」に基づき,実態,資質・能力の諸相を明らかにする。更に,「第3回研修」を事例に,そこで参画していた「学生担当職」が,その後各大学で「厚生補導」の要職に就いていった可能性に言及した。本稿の知見を整理すれば,以下の3点である。第1に,「学生担当職」は,教員,事務職員の双方が「学生部」という組織を乗りあいにして業務を担っていた。第2に,教育的かつ実践的な資質・能力が求められていた。第3に,全国規模の研修では教員,事務職員の双方が「講師」や「助言者」を担当していた。しかし,教員,事務職員の双方がどのように協働しながら各大学で「厚生補導」を普及・推進させていくのか,という現代に至る学生支援の課題は,既に1950年代半ばに析出されていた。