著者
蟻川 幸彦 髙橋 寿知
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.108, no.8, pp.554-564, 2013 (Released:2018-01-15)
参考文献数
2

市販清酒は,品質の良し悪しに加えて,売る酒,売れる酒としての要件を備えていることがもとめられる。筆者らはラベル等に表示される製品コンセプトに着眼し,長野県産と全国的に評判が高い市販清酒についてコンセプト審査を行って,コンセプト達成度などを評価し,品質や成分,指摘項目等との関係を解析された。コンセプト審査法ならではの有益な知見が随所に得られており,長野県のみならず,全国の清酒関係者にとっても大いに参考となる記述となっている。
著者
水谷 智洋 志塚 ふじ子 松澤 恒友 天野 良彦 蟻川 幸彦
出版者
長野県工業技術総合センター
雑誌
長野県工業技術総合センター研究報告 (ISSN:18813119)
巻号頁・発行日
no.9, pp.174-176, 2014

当センターでは,栗渋皮抽出物に,in vitroで抗糖化活性があることを見出した。そこで,in vivoでの効果を検討するために,ストレプトゾトシン(STZ)誘導1型糖尿病モデルラットに,4週間の混餌投与を行った。その結果,抗糖化効果は確認できなかったが,腎臓において,酸化ストレスの指標であるTBARSの上昇を有意に抑制し,抗酸化効果があることが示唆された。
著者
蟻川 幸彦 鷲沢 喜美治 下原 多津栄
出版者
長野県食品工業試験場
雑誌
長野県食品工業試験場研究報告 = [Research] report of the Nagano State Laboratory of Food Technology (ISSN:0286102X)
巻号頁・発行日
no.31, pp.37-38, 2003-09

リンゴ酸高生産性株P43-14を用いて実醸造試験を行ったところ、小仕込み試験と同様に高いリンゴ酸生産性を示した。本酵母を用いた製品は清酒の差別化に有効と考えられる。
著者
近藤 君夫 戸井田 仁一 蟻川 幸彦
出版者
長野県工業技術総合センター食品技術部門
巻号頁・発行日
no.33, pp.36-44, 2005 (Released:2011-03-05)

安全・安心こだわり畜産サポート事業の一環として,鶏肉,豚肉,牛肉の遊離アミノ酸を調査した.鶏肉,豚肉及び牛肉の遊離アミノ酸としては,グルタミンが畜種を問わず最も豊富なアミノ酸であった.次にアラニン,グリシン及びセリンなど甘味系のアミノ酸が多く,肉のおいしさの基となっていることが推察された.また,鶏肉はタウリンが203mg/100gと魚介類に準じて豊富に含まれていた.抗酸化力のあるジペプチドであるアンセリンとカルノシンも豊富で,アンセリンは鳥類の鶏肉に多く,カルノシンは哺乳類の豚肉と牛肉に多く含まれていた.鶏肉では,130日頃まで飼育日数が進むに伴い,タウリンは増加し,アスパラギン,グリシン,リジン,アルギニン,アンモニア,アンセリン及びカルノシンは,減少する傾向が認められた.