著者
垂見 裕子 川口 俊明 西 徳宏
出版者
日本テスト学会
雑誌
日本テスト学会誌 (ISSN:18809618)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.135-153, 2023 (Released:2023-06-30)
参考文献数
38

本稿の目的は,全米教育統計センター(NCES)が実施する大規模学力パネル調査の特徴を整理し,そこから日本の学校を対象とした大規模学力調査の在り方に関する示唆を得ることである。具体的には,以下の3点から整理を行う。(1)米国のNCESが実施する大規模パネル学力調査は1970年代以降,どのように発展・変化してきたのか。(2)これら大規模学力パネル調査を実施するために,どのような調査実施体制がとられているか。(3)NCESが実施する大規模学力パネル調査の主たるテーマである「格差」の視点が調査設計にどのように表れているか。 分析の結果,日米の大規模学力パネル調査の蓄積に大きな差があること,その差は彼我のテスト文化の違いのみならずテストを支える体制・雇用慣行の違いによること,何のために学力テストを実施するのかという目的意識が重要であること等が示された。
著者
志水 宏吉 中村 瑛仁 若槻 健 西 徳宏 伊佐 夏実 原田 琢也 新谷 龍太朗 鈴木 勇 濱元 伸彦 佐古 清
出版者
大阪大学
雑誌
挑戦的研究(開拓)
巻号頁・発行日
2020-07-30

本研究の目的は、医療・ビジネス・国際協力等幅広い分野で注目されている「社会関係資 本」概念を、教育分野、具体的には「学校づくり」の分野に応用し、すべての子どもたちの学力のみならず、彼らの非認知能力の発達にも寄与する「力のある学校」を生み出す筋道を理論的に明らかにすることにある。教育分野における社会関係資本の指標化と小中学校(10校を予定)におけるアクションリサーチが中心的作業となる。