著者
谷村 要 Kaname TANIMURA
出版者
大手前大学
雑誌
大手前大学論集 = Otemae Journal (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.187-199, 2012-03-31

本稿は、アニメのモデル地域(アニメ聖地)となった場所を訪れる旅行者=アニメ聖地巡礼者に焦点を当て、彼らがアニメ聖地となった地域に向ける欲望について論じることを目的とするものである。アニメ聖地巡礼者は、地域との関わり方で分類すると、さまざまなアニメ聖地を行き来し各地域の情報を発信する「開拓者型」、特定の地域を繰り返し訪れる「リピーター型」、両者に追随する「フォロワー型」の3類型に分けることができる。このうち、「開拓者型」と「リピーター型」は地域主催のイベントにボランティアとして参加するなど能動的に地域と関わっているが、この両者が地域に求めるものはそれぞれ異なる。彼らの語りからは、前者がアニメ聖地巡礼をしやすい環境を望んでおり、後者が承認される場所=ジモトの構築を望んでいることがうかがえる。これらは異なる方向の欲望でありながら、アニメ聖地巡礼者が地域と関わる契機(趣味縁を通じた社会参加)となっている。
著者
谷村 要
出版者
関西学院大学
雑誌
関西学院大学社会学部紀要 (ISSN:04529456)
巻号頁・発行日
no.104, pp.139-152, 2008-03

In this paper the phenomenon "MATSURI" (i.e. "Festival" in Japanese language and culture) which is often generated on the Internet of Japan is described. "MATSURI" is a concept and behavioral practice which refers to and points out the situation where people involve themselves and connect with each other through the Internet electronic board. In "MATSURI" people who havge connected using the electronic bulletin board reinterpret cyber space as real space. This phenomenon, also known as a "fad", has frequently occurred on the internet in Japan since 2001. However, it seems that the structure of the activ ity and involvement is being transformed. This transformation began with the new internet service known as "Web 2.0." In this paper, I described "Yoshinoya MATSURI" where participatory observation was dance (Ito 2005), and "'Hare Hare Yukai' dance MATSURI" where I effected participatory observation unlizing a concept diagram, and I compare the two "MATSURI" processes. In addition, I consider the transformation of MATSURI in Japan. I conclude contiuatyion of mediated communications of MATSURI.
著者
谷村 要 Kaname TANIMURA
出版者
大手前大学
雑誌
大手前大学論集 = Otemae Journal (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.63-80, 2022-07-31

近年のコンテンツツーリズム研究では、物理的場所をメディアとみなし、メディア形式を横断した「コンテンツ化」=コンテンツの「物語世界の展開・拡張プロセス」の事象としてコンテンツツーリズムの場(「聖地」)を捉える議論がある。本稿では、この議論を踏まえ、なぜ/どのように「コンテンツ化」が発動するのか、という問いからメディアミックスやキャラクターに関する先行研究を検討し、「コンテンツ化」を駆動させるリアリティの源泉として、「キャラ」の集合知の存在を指摘する。「キャラ」の集合知は、多様なメディア参加者によるコンテンツの受容・解釈・共有・編集・創造によって更新される。これらのメディア実践と集合知の同期がコンテンツツーリズムおよび「コンテンツ化」のダイナミズムを支えている。
著者
谷村 要
出版者
大手前大学・大手前短期大学
雑誌
大手前大学論集 (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.187-199, 2011

本稿は、アニメのモデル地域(アニメ聖地)となった場所を訪れる旅行者=アニメ聖地巡礼者に焦点を当て、彼らがアニメ聖地となった地域に向ける欲望について論じることを目的とするものである。アニメ聖地巡礼者は、地域との関わり方で分類すると、さまざまなアニメ聖地を行き来し各地域の情報を発信する「開拓者型」、特定の地域を繰り返し訪れる「リピーター型」、両者に追随する「フォロワー型」の3類型に分けることができる。このうち、「開拓者型」と「リピーター型」は地域主催のイベントにボランティアとして参加するなど能動的に地域と関わっているが、この両者が地域に求めるものはそれぞれ異なる。彼らの語りからは、前者がアニメ聖地巡礼をしやすい環境を望んでおり、後者が承認される場所=ジモトの構築を望んでいることがうかがえる。これらは異なる方向の欲望でありながら、アニメ聖地巡礼者が地域と関わる契機(趣味縁を通じた社会参加)となっている。
著者
谷村 要
出版者
日本情報経営学会
雑誌
日本情報経営学会誌 (ISSN:18822614)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.5-13, 2009-02-20 (Released:2017-08-07)

In this paper, I discuss recordization of "experience" on video sharing websites. Recently, rich contents can be treated by users on the Internet with the spread of video sharing websites. As a result of this spread, expression styles on the Internet are inceasing in number as well as in diversity. A number of users upload data of recorded "experience" to the Web. Moreover, this recordization of "experience" also became the expression activities by users. Based on this situation, this paper considers "experience value" created by records of various experiences on the Internet.
著者
谷村 要
出版者
北海道大学観光学高等研究センター = Center for Advanced Tourism Studies, Hokkaido University
雑誌
CATS 叢書 (ISSN:21853150)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.105-120, 2012-03-31

観光資源としてのコンテンツを考える : 情報社会における旅行行動の諸相から = Current Issues in Contents Tourism : Aspects of Tourism in an Information-Based Society