- 著者
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清野 嘉之
赤間 亮夫
- 出版者
- 日本森林学会
- 雑誌
- 日本森林学会誌 (ISSN:13498509)
- 巻号頁・発行日
- vol.97, no.3, pp.158-164, 2015-06-01 (Released:2015-08-01)
- 参考文献数
- 12
- 被引用文献数
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1
茨城県内の二つのフキ栽培地 (HO 区,TS 区) で 2013 年 3~10 月, 2014 年 3~7 月に月 1 回地上部を採取し, 2014 年 3 月にリターと表層土壌 (0~5 cm) を採取して放射性 Cs 濃度を調べた。葉の 137Cs 濃度はフキノトウが存在する 3 月に高く, 葉のバイオマスが多くなる 5 月には低下した。その後は, 葉の成長が衰える盛夏までに HO 区では増加し, TS 区では顕著な増加は起こらなかった。葉の 40K 濃度は両区であまり変わらず, 3~7 月に漸増した。両区の空間線量率や [リター+表層土壌] 中の放射性セシウム量に特段の違いはなかったが, HO 区には上木があり, リター量やリター中の 137Cs 量が TS 区の約 3 倍あった。葉の 137Cs 濃度の季節変化の違いに栽培地間の上木とリターの状態の違いが関係している可能性がある。