著者
小川 莉奈 山西 良典 辻野 雄大 吉田 光男
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2022論文集
巻号頁・発行日
vol.2022, pp.11-18, 2022-08-25

ソーシャルメディア上には多くのイラストが能動的エンタテイメントとして投稿されており,様々な画風を分析する上での貴重なデータとして扱うことができる可能性がある.しかしながら,ソーシャルメディア上で投稿された画像は構造化されておらず,画像データベースとしてそのまま用いることはできない.本稿では,整理されていない画像集合を整理する作業を 2 つのゲームに分けることで,楽しく整理する手法を提案する.データセットを構築するための「検定ゲーム」と作成したデータセットにアノテーションを加えるための「パーティゲーム」の 2 つに分けた.整理されていない画像集合とし#ghibliredrawのタグを用いた描き変えイラスト画像を対象とした.
著者
辻野 雄大 山西 良典 山下 洋一 井本 桂右
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2019論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.96-103, 2019-09-13

ダンスゲーム譜面は,操作を要求される頻度,リズム構成の複雑さなど,複数の要素によって特徴づけられる.これらの要素によって,ダンスゲーム譜面の難しさおよび「面白さ」に影響する特性が形成される.この特性を客観的かつ多次元で表現する特徴量を提案する.提案した特徴量に基づいてk-means法によるクラスタリングを実施し,特性が類似した譜面のクラスタを得る.クラスタ毎に楽曲と譜面の関係を深層学習させることによって,クラスタの特性を備えた譜面の自動生成が可能となり,多様な「面白さ」に対応した特徴的な譜面の提供を実現した.
著者
清野 陽平 山西 良典 辻野 雄大 松村 耕平
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:21888914)
巻号頁・発行日
vol.2023-EC-69, no.7, pp.1-6, 2023-10-19

日常会話における発話は,コンテクストや感情などによって異なる.意味を含まない「はぁ」という一言を発話する場合でも,発話者自身が伝えたいコンテクストによって発話は異なり,その差異によって聞き手も発話者が意図したコンテクストをおおよそ理解する事ができる.本研究では,多様な意味を持つ同一発話からの意図の推定を目標とし,コンテクストごとの発話特徴量の究明を目指す.この発話分析の端緒として,「はあ」データセットの構築と音声に対する基礎分析を行う.データセット構築のために遊びながらデータ収集が可能なフレームワークを設計し,「はぁ」の発話データを収集した.各コンテクストの発話に対して,音声全体から抽出される音響特徴と音量の変化を分析した.
著者
奥村 綾 辻野 雄大 山西 良典
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2022論文集
巻号頁・発行日
vol.2022, pp.41-47, 2022-08-25

映像やコンサートでは,楽曲中の局所的な盛り上がりであるキータイミングに合わせて,エフェクトや会場の照明,花火などの演出が用いられている.本稿では,キータイミングを推定するために,音楽ゲームの一つである「太鼓の達人」の譜面を利用し,音響特徴量を入力として,ある時刻に対して全ての難易度で共通して存在する指示符のタイミングを推定する機械学習モデルを構築した.音楽ゲームの指示符のタイミングを、楽曲のキータイミングを推定するための擬似的な学習データとして利用するアイデアの有用性を検討した.
著者
辻野 雄大 山西 良典 山下 洋一
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.160-168, 2021-08-23

ダンスゲーム譜面は,プレイヤが行うべき入力デバイスの操作を指示するものである.操作に用いる体の部位や,操作時の姿勢は指定されておらず,あるゲーム譜面に対して行うプレイヤの身体動作は一意に定まらない. 本稿では,隠れマルコフモデルを用い,入力ゲーム譜面に対してプレイヤ動作を推定する手法を提案する.プレイヤのゲーム習熟度や動作の好みを表現するパラメータを導入し,1つの譜面に対して異なる動作を推定する複数のエージェントを生成した.
著者
辻野 雄大 山西 良典 西原 陽子 福本 淳一
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.59, no.11, pp.1953-1964, 2018-11-15

ダンスゲームは,幅広いユーザから親しまれている代表的な音楽ゲームの1つである.幅広いユーザがダンスゲームを楽しめる環境を用意するためには,初級者でも容易に遊ぶことができる低難易度の譜面を充実させることが必要である.しかし,低難易度の譜面を作成するためには,楽曲の特徴をとらえつつ容易なリズムに調整するという,高難易度譜面の作成にはない課題が存在する.本稿では,ダンスゲームには同じ曲に対して難易度が異なる複数の譜面が存在することに着目し,難易度が高い譜面から得られる音楽的特徴を入力,難易度が低い譜面を出力とする時系列深層学習モデルを構築した.学習させた提案モデルに高難易度のダンス譜面を入力し,低難易度の譜面において指示符を配置すべき発音タイミングを推定させることで,難易度の自動調整を実現した.性能評価の結果,時刻決定タスクにおいて提案手法は0.693のF値が確認され,既存手法のF値をおおよそ1.8倍上回った.向き選択タスクについて指示符の2-gram出現頻度を集計したところ,提案手法の生成譜面とデータセット内の低難易度譜面との相関係数が0.972となり,人手で作成された低難易度のダンス譜面の特性をとらえた譜面を自動生成可能であることが確認された.