著者
水口 充
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2019論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.263-266, 2019-09-13

エンタテインメント性は心の動きによって産み出されるが,詳細な仕組みや方法論についてはまだ議論が深まっていない.本稿では戸田山和久氏による「恐怖の哲学」および同著に関する議論を紹介し,エンタテインメントとしての心の動きについて考察を深める.
著者
辻野 雄大 山西 良典 山下 洋一 井本 桂右
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2019論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.96-103, 2019-09-13

ダンスゲーム譜面は,操作を要求される頻度,リズム構成の複雑さなど,複数の要素によって特徴づけられる.これらの要素によって,ダンスゲーム譜面の難しさおよび「面白さ」に影響する特性が形成される.この特性を客観的かつ多次元で表現する特徴量を提案する.提案した特徴量に基づいてk-means法によるクラスタリングを実施し,特性が類似した譜面のクラスタを得る.クラスタ毎に楽曲と譜面の関係を深層学習させることによって,クラスタの特性を備えた譜面の自動生成が可能となり,多様な「面白さ」に対応した特徴的な譜面の提供を実現した.
著者
毛利 数馬 平野 砂峰旅 片寄 晴弘
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2019論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.410-412, 2019-09-13

ライブ演奏においてギタリストの多くがエフェクタによる音色の操作を行うが、通常用いられるペダルやノブでの操作では視覚的な演出が制限されるという課題がある。本研究ではステージでの視覚的な演出を考慮し、ジェスチャによりエフェクトの切り替えやパラメータ制御を行う機構を構成する。ライブ演奏用途においては、ミュージシャンの思考の妨げとならないUIの提供と時間的に厳格なジェスチャ認識が求められる。ジェスチャの予備動作への着目、wekinatorの利用によって、これらの課題の解決に当たる。
著者
水野 史暁 鈴木 謙太 小林 玲羽
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2019論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.426-429, 2019-09-13

本研究はバーテンダーのカクテルシェイク動作を遠隔地に伝えられるシステム:VRShakerを開発し,実際にバーへ赴くことなく3D空間内でアバターを介して他の人と飲用体験を共にできるコンテンツの開発を行った.メタバースにおいて,バーテンダーのカクテルシェイカーのシェイク動作をトラッキングしVRShakerが動きに追従することで,自宅にいながら,遠く離れたバーに来ているような体験を提示すると共に,他の人に作ってもらったカクテルも味わう事ができる.
著者
大塚 駿 遠藤 雅伸
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2019論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.294-297, 2019-09-13

対戦相手のないデジタルゲームでは、コンテンツが与えた課題に成功することがプレイヤーの目標となる。我々は、より高い難易度の課題を成功させれば、より大きな達成感が得られるという検証を、実験用ゲームを実装して行った。その結果、成功までの試行回数が多い方が、大きな達成感が得られていた。しかし、プレイ技術が低いプレイヤーは、自分のプレイ技術が高いと誤認している場合、達成感が抑制されることが示唆された。
著者
髙木 亜蘭 小林 龍成 長谷川 稜馬 谷口 航平 濱川 礼
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2019論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.40-45, 2019-09-13

本論文では、ユーザが選択したテキスト形式の怪談文章の盛り上がり箇所を自動判別することで、内容に関連した怪奇現象の「演出」を行い、抑揚を付加した「声」で語るVRコンテンツの自動生成を行うシステム「文章導仮想怪談」を提案する。怪談は古くから存在し、現代でも楽しまれている文化の一つである。その楽しみ方の一つとしてVR怪談が存在している。しかし、VR怪談は対応している怪談の数が少ない。そこで我々は、ユーザがインターネット上に数多く存在する怪談文章を用いることで、多くの怪談文章に対応できる応用性のあるシステムを開発した。
著者
藤田 修二 井上 幸人 高木 和貴 山岸 和子
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2019論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.326-328, 2019-09-13

本報告では多数の香料を同時に独立して提示できるVirtual Reality (VR) ヘッドセットなどに装着が容易なポータブル嗅覚ディスプレイ技術を紹介する。嗅覚技術をVRなどに汎用的に応用するためには、映像や音楽同様に制御自由度の高い香りの提示技術が期待される。我々が新たに開発した微小バルブを搭載するプロトタイプでは直感的な視認性および操作性UIにより30種類の香料を独立にON/OFF制御することで、瞬間的な香料の切替や、複数香料のブレンドをデモンストレーションする。
著者
鈴木 謙太 阿部 洸也
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2019論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.359-361, 2019-09-13

現実空間では,後ろに人が立っている時などに,「人が居る」とわかることがある.それは電界の1つである準静電界が体毛を刺激する事により認識できている. しかし,HMDを用いたコンテンツでは視覚 / 聴覚のみを使い他者を認識するので、気配の知覚をすることが出来ない. そこで,我々が提案するのは3D空間内の状況により,準静電界を発生させることで気配の知覚を促すシステムである.
著者
望月 聡司 中川 隆
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2019論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.390-392, 2019-09-13

1990年代に流行した渋谷系音楽は音楽シーンだけでなく多方面に多大な影響を及ぼした。一方、アーカイヴ手法の一種にヴァーチャルミュージアムがあるが、昨今のVR技術の進展は、アーカイヴ空間への没入体験の可能性を拡げている。本制作は、渋谷系の特徴として指摘されている「“過去の文化情報”を編集的に組み合わせた産物」という点に着目し、この特徴をVRによるヴァーチャルミュージアム体験として再編集し再現する試みである。
著者
沼崎 優介 兼松 祥央 遠藤 雅伸 近藤 邦雄 三上 浩司
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2019論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.317-321, 2019-09-13

エンターテイメントコンテンツにおいて安全が確保されていることは重要である.VRコンテンツにおいてもVR酔い対策や体験者の安全な機器の範囲設置の確保がある.本研究では体性感覚刺激を視覚からの情報によって変化させられるという仮説を立てた.体験中に視覚提示する傾き量を実際の傾きよりも増減できる舟型システムを用いて実験を行った.結果として視覚から与える傾き量を増減させても違和感なく感じることが示唆された.これらの知見を活用することで,安全を担保しつつ実際よりも小さい傾きを与えても楽しめるエンターテイメントコンテンツの開発に寄与できると考えられる.
著者
荒俣 蓮 三上 拓哉 藤木 淳
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2019論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.60-63, 2019-09-13

ある条件下において、文章中に含まれる単語の最初と最後の文字さえ正しければ、その文章を読むことが可能になるというタイポグリセミア現象が知られている。このように人間は単語に含まれる文字が正確でなくてもヒントを手掛かりに元の単語をある程度連想可能である。本研究では、このような人間の文字に対する認知特性に着目したゲームロジックをデザインした。
著者
十亀 雄太 羽田 久一
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2019論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.471-475, 2019-09-13

人々が服を直用する際,それに応じた目的や他人にどのように知覚されたいかを,意識的に選択をする.しかしながら一日の途中で服を変えることは難しく,ほとんどの場合着替える場所が必要であったり,着替えるための服を持ち歩かなければならないなどの手間がかかる.そこで本研究では,布を形成する繊維にチューブを使い,チューブ内に鮮明な色のインクを流すことによって明確に色を変化させることが可能な布の開発を行う.