著者
魚崎 浩平 SHEN Y.R. OCKO Benjami DAVIS Jason DOBSON P. HILL H.A.O. 佐藤 縁 水谷 文雄 叶 深 近藤 敏啓 中林 誠一郎 YE Shen DAVIS Jason.
出版者
北海道大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1995

まず研究開始時に2年間の研究を効率的に実施するために、国内側のメンバーの間で研究方針を十分検討し確認した。ついで、研究代表者がオックスフォード大学を訪問し、研究方針の確認を行った。以後、これらの打ち合わせで決定した内容に基づき、以下の通り研究を実施した。なお、2年目には新規メンバー(オックスフォード大Jason J.Davis、ブルックヘブン国立研究所Benjamin Ocko、カリフォルニア大Y.R.Shen)を加え研究をより効率的に実施した。初年度1.オックスフォード大における生物電気化学研究のレベルを十分に理解するために、北大において、オックスフォード大研究者による情報交換セミナーを実施した。2.本研究では自己組織化法のセンサーへの応用を念頭に置いており、そのために最適な構造をもったマイクロ電極の設計とその形成法の検討を行った(オックスフォード大)。さらに、このようにして形成したマイクロ電極の電子間力顕微鏡(Atomic Force Microscopy:AFM)による評価を行った。さらに、より高度な評価をめざして、新しい走査プローブ顕微鏡を考案、設計、製作を行い、性能確認を行った(北大)。3.また、本研究では生体機能を念頭においており、チトクロームcと電極との間の電子移動を促進するための界面構造の設計を目標に、種々の混合自己組織化膜表面での電気化学特性を調べた(生命研)。4.界面機能の動的評価を目的に、自己組織化分子層の電気化学反応に伴う構造変化をその場追跡可能な反射赤外分光システムを構築し、生体機能との関連でも重要なキノン/ヒドロキノン部位を持つ自己組織化単分子層に適用した。酸化還元に伴う構造変化を明確に検出できた(北大)。2年度1.新しい界面敏感な手法である和周波発生分光法(Sum Frequency Generation:SFG)および表面X線回折法(Surface X-Ray Diffraction:SXRD)の本研究への導入の可能性を各々Shen教授、Ocko教授の研究室への訪問と討論を通して検討し、その有用正を確認した(カリフォルニア大、ブルックヘブン研究所)。2.水晶振動子マイクロバランス法(Quarts Crystal Microbalance:QCM)および走査型トンネル顕微鏡(Scanning Tunneling Microscopy:STM)によるアルカンチオールの自己組織化過程の追跡を行った(北大)。3.STMによるプロモータ分子の自己組織化過程の追跡をオックスフォード大Jason J.Davis氏が北大の装置を用いて行い、世界で初めて当該分子層の分子配列をとらえた(北大、オックスフォード大)。4.昨年度に引き続き、生体機能を念頭において、チトクロームcと電極との間の電子移動を促進するための界面構造の設計を目標に、種々の混合自己組織化膜表面での電気化学特性を調べた。また、この時の界面構造を詳細に調べるために、アルカリ溶液中での還元脱離およびSTMによる表面構造観察を行った(北大、生命研)。5.以上の成果を国際学術誌をはじめ、国内外の学会で発表した。
著者
大西 英雄 網島 ひづる 金井 秀作 近藤 敏 今泉 敏 細羽 竜也 古屋 泉 細川 淳嗣 ONISHI Hideo AMIJIMA Hizuru KANAI Shusaku KONDO Satoshi IMAIZUMI Satoshi HOSOBA Tatsuya FURUYA Izumi HOSOKAWA Atsushi オオニシ ヒデオ アミジマ ヒヅル カナイ シュウサク コンドウ サトシ イマイズミ サトシ ホソバ タツヤ フルヤ イズミ ホソカワ アツシ
出版者
県立広島大学
雑誌
人間と科学 (ISSN:13463217)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.111-120, 2009-03

報告Reports本研究の目的は,ICT(information communication technology)を活用した効果・効率を高めた教育-学習システムを構築しその評価を行う。そのシステムは,教員が授業内容として作成したコンテンツをインターネット上にあるサーバーにuploadを行い,コンテンツを教員・受講生ともに各自のPCからインターネット経由でサーバーにアクセスを行う。同時にSkypeTMによるWebカメラとヘッドホーンを利用した双方向のリアルタイム音声・画像システムを利用して,対面授業を行う。授業内容は大学院(保健福祉学専攻)レベルとした。研究参加に同意した受講生を対象に本システムを活用した模擬授業を行い,その有効性及び特異性などについて質問紙調査を実施した。その結果,遠隔地からでも受講可能であること,対面授業による学生と教員のコミュニケーションの効果や受講生が自由にインターネットでコンテンツにアクセスすることで予習や復習ができることなどから学習意欲が高まるなどの評価が高かった。しかし,SkypeTM使用における通信スピードの低下などによう画像劣化や音声の劣化など今後の対策が求められた。The purpose of this study was to construct and evaluate a Web-based education and learning system, which enhances the effects and the efficiency of learning by the use of ICT (information communication technology). The system allows class contents to be uploaded to an Internet server, and to be simultaneously accessed by both the teacher and students using PCs. An interactive lesson could be held by means of a real-time audio and visual system using Skype™ with Web cameras and headphones. The class contents in our study were graduate-school level (Faculty of Health and Welfare). Having obtained consent for our research from the participants, we conducted a class utilizing the system and conducted a questionnaire survey about its efficacy and specific qualities. The results indicated a high evaluation of the system in that learning was facilitated by the capability of the system which allowed students to prepare and review lessons, to access contents even from distant locations, and to participate in interactive lessons with the teacher. However, future measures to deal with problems including image distortion, poor sound quality and slowness in Skype™ communication speed are required.
著者
近藤 敏行 小林 利宣
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.1-9, 1960-12-30

さきに著者が発表した,K.K.改訂Bemreuter Personallty Inventoryを,中学生の生活や思考に適応するようにあらためた92項目の診断目録(K.B.P.I、-J特型)を作製し220名の被検者の応答に基づいて,各項目間の四分割相関係数を算出し,その相関行列をもとに三因子分析を行ない,7個の因子を抽出した。それはもとの診断目録の因子と5個一致し,2個はもとの因子とは別のものと解釈された。一致した因子は,神経質,自己充足・内向-外向,自信欠如・支配服従1の5特性であり,もとのB.P.I.にあつた社交性のかわりに,情緒性,自我の2特性が抽出された。次に各因子の各項目に対する負荷量を5段階法によって,重みづけを行をつて,2,1,O,-1,-2の得点をあたえた。次に中国・四国,近畿地区のづ・学校5年生以上高等学校1年までの児童,生徒約1,000名に,この診断目録を実施して,その標準化を行をつた。因子解釈において,特にS型との関連において,やや困難を感じさせられたものが若干あり,目録の妥当性についての検討が,今後に残された課題である。