著者
近藤 正幸
雑誌
事業創造大学院大学紀要 (ISSN:21854769)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.1-15, 2021-04

2004年の国立大学法人化は国立大学のマネジメントを劇的に変化させている。本稿では、国立大学の産学連携と知的財産マネジメントがどのように変化したかを、文部科学省のデータを用いて、私立大学や公立大学と比較しながら分析した。その結果、国立大学は法人化後に企業との共同研究、企業からの受託研究が増加した。企業との共同研究の件数については私立大学の方が伸びが大きかったが、他では国立大学の伸びが大きかった。知的財産マネジメントの変化は、権利が大学帰属になったことにより、より顕著であった。特許出願件数やライセンス件数は大幅に増加した。
著者
富澤 宏之 林 隆之 山下 泰弘 近藤 正幸
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.2-10, 2006 (Released:2006-04-01)
参考文献数
13
被引用文献数
2 1

科学研究とイノベーションの関係の分析のために,特許における科学論文の引用頻度を指標化したサイエンスリンケージ指標が貴重なツールとして用いられてきたが,この指標は引用された科学論文の多様な情報を全く反映していない。そこで,本研究では,有力特許に引用された科学論文のリストを作成し,それをScience Citation Index (SCI)データベースと照合させて書誌情報を取得し,その特性の分析を試みた。この分析により,有力特許に引用された科学論文における日本のシェアは,米国とイギリスに次いで大きいことが確認できた。また,特許発明の源泉となった科学知識の生産に関して,世界的に大学が主要な貢献をしていることや,日本の政府研究機関の貢献は他の国の政府機関と比較して小さいと考えられることが明らかになった。また,日本のライフサイエンスに関して,1) 特許件数が少ないこと,2) 特許発明者による科学知識の活用が盛んでないこと,3) 世界的な特許発明の源泉となった科学論文が相対的に少ないこと,という3つの課題があることが判明した。
著者
近藤 正幸
出版者
研究・イノベーション学会
雑誌
年次学術大会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.32, pp.740-744, 2017-10-28

一般講演要旨