著者
鄭 一止 辻原 万規彦
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.569-576, 2019-10-25 (Released:2019-11-06)
参考文献数
19

郊外に立地する社宅街の場合、当企業が撤退すると同時に衰退するか、または住宅地として変容するのが一般的であり、これらを例にした関連研究は多く行われている。一方、熊本市健軍エリアにつくられた三菱重工業熊本航空機製作所の社宅街は、戦後すぐとも寮の跡地に店舗が立ち並ぶなど、店舗が集積する大きな商店街として成長した。工場の跡地には陸上自衛隊が駐屯し、近くに県庁も移転し、新しい需要も生まれたこともあり、1960年代から70年代にかけて商店街はピークとして繁盛した。本論文は、社宅街の形成史をまとめるとともに既存の都市基盤施設をもとに、健軍エリアが熊本市東部の中心地としてどのように成長したのかについて、土地利用の変遷に着目し、以下の点で明らかにした。 (1) 近代都市計画的な要素が多く反映された熊航と社宅街のまちづくり史をまとめた。(2) 戦時中に建設された都市基盤施設との関連に着目して、健軍エリアの戦後の変容過程をまとめた。(3) 戦後の社宅街を対象に、建物用途と街区の変遷を詳細に分析した。
著者
鄭 一葦
出版者
日本読書学会
雑誌
読書科学 (ISSN:0387284X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.38-50, 2019-05-14 (Released:2019-07-01)
参考文献数
25

The Western rhetorical style was introduced to Japan and China almost a century ago, a time when the two countries shared similar theories on text genre classification. Since then, the Japanese view of genre classification and the Chinese counterpart developed independently. This study aims to compare the present states and understand how genre classification has evolved in the two countries, as well as investigate the impact on composition pedagogy in each country. Based on a survey of dictionaries,curricula and textbooks from both countries, the study finds that in Japan, genre is classified largely by the specific intent and application of the text. Composition pedagogy in Japan emphasizes on the social function of an essay and promotes teaching composition writing via language activities. On the other hand, genre classification in China is determined mainly by the text’s writing style and content. Composition writing is taught with an emphasis on the expression of self and writing pedagogy focuses on narrative techniques.
著者
武末 純一 桃崎 祐輔 松木 武彦 橋本 博文 坂 靖 亀田 修一 高久 健二 重藤 輝行 山本 孝文 田中 清美 七田 忠昭 禰宜田 佳男 角田 徳幸 梅木 謙一 庄田 慎矢 浜田 晋介 寺井 誠 李 健茂 安 在晧 池 賢柄 李 弘鍾 朴 升圭 権 五栄 李 盛周 金 武重 金 昌億 宋 満栄 李 暎徹 李 東煕 河 眞鎬 金 権中 金 奎正 李 宗哲 朴 栄九 李 亨源 鄭 一 朴 泰洪 兪 炳〓 孔 敏奎 河 承哲 尹 昊弼 李 基星 裴 徳煥 李 昌煕 千 羨幸
出版者
福岡大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

この研究では、日本と韓国の弥生・古墳時代集落研究を、集落構造論の立場から検討し、最終報告書(650頁)を発刊した。日韓の環溝集落の様相や海村の様相、日韓それぞれの地域の国際交流港での渡来人集落が明らかになった。日韓の首長層居宅の比較や、日本人による韓国の集落分析、韓国人による日本の集落分析もなされた。そのほか、日韓の金属器生産遺跡や馬飼集団の集落も解明できた。全体として日韓の集落研究者の絆を深め、両地域の弥生・古墳時代集落研究を活性化できた。