著者
大高 洋平 里宇 明元
出版者
社団法人日本リハビリテーション医学会
雑誌
リハビリテーション医学 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.96-104, 2006-02-18
参考文献数
41
被引用文献数
8
著者
"八並 光信 渡辺 進 上迫 道代 小宮山 一樹 高橋 友理子 石川 愛子 里宇 明元"
出版者
川崎医療福祉大学
雑誌
川崎医療福祉学会誌 (ISSN:09174605)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.227-235, 2005
被引用文献数
1

"本研究の目的は,造血幹細胞移植患者の無菌室治療期間中に生じる廃用症候群に対して,理学療法の頻度による効果の違いを検討することにある.対象は,2002年1月より2003年12月までの患者57名中,重度のGVHDおよび早期死亡を除いた34名であった.理学療法評価は,移植患者の握力・下肢伸展筋力・運動耐容能について無菌室入室前後(移植前後)で行った.理学療法は,理学療法士のデモンストレーションに従って,患者が自覚的運動強度で「きつい」と感じる強度で,ストレッチングおよび筋力増強訓練を15分から20分間行った.この他,理学療法士の非監視下で行う自主訓練は毎日行った.理学療法士のデモンストレーションに従って患者が行った理学療法頻度の違いにより,隔日群(16名)と毎日群(18名)の2群に分けた. 移植前後の筋力の変化率に対する,訓練頻度の違いによるに効果は認められなかった,運動耐容能の変化率に対する効果は,運動耐容時間を除き認められなかった.移植前後の筋力・運動耐容能の変化率を従属変数,性別・年齢・入院から移植までの期間・無菌室期間・訓練頻度を独立変数として重回帰分析を行った.筋力の変化率に関しては,無菌室滞在期間が寄与していた.しかし,運動耐容能の変化率は,この回帰モデルで説明できなかった. 我々は,今後も,移植治療中の廃用症候群を抑制できる理学療法システムについて検討していきたい."
著者
八並 光信 渡辺 進 上迫 道代 小宮山 一樹 高橋 友理子 石川 愛子 里宇 明元"
出版者
川崎医療福祉大学
雑誌
川崎医療福祉学会誌 (ISSN:09174605)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.227-235, 2005
被引用文献数
1

本研究の目的は,造血幹細胞移植患者の無菌室治療期間中に生じる廃用症候群に対して,理学療法の頻度による効果の違いを検討することにある.対象は,2002年1月より2003年12月までの患者57名中,重度のGVHDおよび早期死亡を除いた34名であった.理学療法評価は,移植患者の握力・下肢伸展筋力・運動耐容能について無菌室入室前後(移植前後)で行った.理学療法は,理学療法士のデモンストレーションに従って,患者が自覚的運動強度で「きつい」と感じる強度で,ストレッチングおよび筋力増強訓練を15分から20分間行った.この他,理学療法士の非監視下で行う自主訓練は毎日行った.理学療法士のデモンストレーションに従って患者が行った理学療法頻度の違いにより,隔日群(16名)と毎日群(18名)の2群に分けた. 移植前後の筋力の変化率に対する,訓練頻度の違いによるに効果は認められなかった,運動耐容能の変化率に対する効果は,運動耐容時間を除き認められなかった.移植前後の筋力・運動耐容能の変化率を従属変数,性別・年齢・入院から移植までの期間・無菌室期間・訓練頻度を独立変数として重回帰分析を行った.筋力の変化率に関しては,無菌室滞在期間が寄与していた.しかし,運動耐容能の変化率は,この回帰モデルで説明できなかった. 我々は,今後も,移植治療中の廃用症候群を抑制できる理学療法システムについて検討していきたい.
著者
新藤 恵一郎 辻 哲也 正門 由久 長谷 公隆 里宇 明元 木村 彰男 千野 直一
出版者
社団法人日本リハビリテーション医学会
雑誌
リハビリテーション医学 : 日本リハビリテーション医学会誌 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.9, pp.619-624, 2004-09-18
被引用文献数
2

書痙患者に対する低頻度反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)の有効性を,ペン型簡易筆圧計を用いて検討した.書痙患者5例および健常群5名に対して,rTMSを一次運動野直上に安静時運動閾値の95%の刺激強度で1,500回施行した.書痙患者では,字体および書字評価のすべての指標(書字時間,最大筆圧,平均筆圧,変動値)で改善がみられたが,特に書痙患者に特徴的な拙劣さの指標である変動値の改善が著しかった.一方,健常群への影響は認めず,変動値において「健常群・書痙群」「rTMS前後」カテゴリー間の三元配置分散分析に有意な交互作用(p<0.01)を認めた.本研究により,rTMSによる書痙患者への効果が示され,また,簡易筆圧計による4つの書字評価の指標を組み合わせることにより,より鋭敏にrTMSによる治療効果をとらえることができる可能性が示唆された.